ゴチャゴチャうるさい現代詩
左屋百色

どんどん小さくなる世界で
名前も小さくなってゆく
美しいものから順番らしいので
わたし最後の方だからよく見える

あの建物に言葉が激突して
全部砕け散ったら
それが現代詩になるなんて
残酷すぎます

わたしの知っている現代とは
まだ名前をもらえていません

どんどん小さくなる世界で
ゴチャゴチャうるさい言葉は窒息死
それを注射針の先から
すこしずつ吸い取るなんて
現実すぎます

わたしの知っている暴力では
夜明けまで遠い

君が選んだその言葉は
あらゆるドアを開けてしまえる
名前を呼んでほしいけれど
その光にまだ反射できない
六か七か八次元あたりから呼んでくれたら
意味はないけれど
無意味がある現代詩を連れて
会いにゆくつもりです
わたし最後の方だから
すこし時間はかかります


自由詩 ゴチャゴチャうるさい現代詩 Copyright 左屋百色 2013-04-15 15:28:47
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