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空につるされた
大きなはねがまわる
からおとたてる
かいてんが どこか
はげ落ちたがいへきのさびしさ
人の形をしたうすいかげが
つめの先にあつまる
ことばを探している
おびえてかくれた ....
曇天の沖から軟らかく
水の予感を含んだ風
割れそうに痛む頬を包み込む
声は白々しく掠れて
雲が低く海を押すように
閉じ込められた玉砂利が
剥き出しの道に拡がる
窒息を誘う膜
....
晴天の空間に
眩暈を誘いながら在る 誰
敷石の上に薄い影投げる日が
暮れる 薄刃の風が
私やお前を切るのだろう
誰 曝して満ちた
静か 冷えてゆく
夜か 息か
コンクリートの壁に
長く続いている雨が
滑らかに曲線の
渇き潤して垂れてゆく
寝息を立てて
ゆっくりと
沈下している灰色に
波動の存在を
信じた午後の
奇妙な光り反射している
アル ....
光りの差し込まない部屋の中で
蛍光灯の下 白いノート
灰色の罫線の上に
はにかむ口元を今日も書き取る
鉛筆で書かれたそれは
何度も繰り返す
さようなら
午後の堤防の上で
潮風によろ ....
引き攣るように 音
余韻 華やかに消えて
残った間隙 嘘のように
冬の形 凍える頬伝う
色は瑠璃の
歳経た
強靭な
行進
奏でる
繊細な
童心
踊りだす
群集の中に
帽子を取って
佇む
あなた
独り
目を閉じて
パレードの
ざわめきを
聞いている
....
日差し
西側に深く傾いて
水平線の手前
あの焦燥の中で
握る掌は粘って
開くことを引き止めた
私はその時反対側の手で
スカートの裾
飛沫が掛かるほどに
石を投げ込んで
あかねを表 ....
おしまいをしらせない空
そのしたで鳥はとんで
わたしたちは家をつくり
海のそこでねがえり
くうきのかわりにおもさ
たいようはくものすに広がる
まるであなたのように
波をおいこすきたかぜ
....
手に持った小刀に
夕暮れの陽が映り
火をくべる黒ずんだ手が
土の匂いを部屋に広げる
何度も繰り返される
木を削ぐ夕闇色の摩擦
窓からは無秩序な黄金色
顔をそれに溶かしながら
黙々と ....
強い空調
眠気を誘う暖かさ
最後まで冷たさに
抵抗している頬へと
手を伸ばして
疲れきっている
あなたから
わたしの
ねえ という
問いかけに答える
ささやかな声までも
奪いたい ....
物語を聞いてしまうと
彼女は不満げに頬を膨らませた
小さな手がタオルケットの端を
強く握っているのが見えた
硬く白くなって
欲しいものを手に入れられない嫉妬に
震えている
だから
....
閉じた瞼の下側でかすかな
痙攣
精錬された鋼の穂先
朝焼けに震え
号を待ち 轟く音声
倒された無力な草木 精気の
抜けた手の中に在る
日の力 強く握られた
可憐 刃先を業より外して
....
近くにあった声はない
やがて離れてゆくだろう
測られてしまった熱の
裏側で泣いている
あなたの深海は
絵で書くことしか許されていない
響けと声に出して
膜張る潮に浸されながら
船の ....
山から駆け下る
細い川沿いに
置き忘れた人形が
初めての記憶
あまりに強い夕暮れが
記憶の中を暗い黄色に
染めて そして
歩いて返す道で
私は誰と一緒に
どうやってここまで
歩いて ....
透明な針が刻んで
苦しげに 身近な
皮膚が縮んでゆく
冷たい大気がやって来て
窓を揺らしているならば
あなた 目を閉じなさい
物憂げな静けさが
決して積もることなく
降り続ける こんな ....
合わせた両の手の
粗雑な隙間から
滑らかな液体が
落ちてゆき
跳ね返る硬さの
音 確かめた
深夜の台所
よりよい
冷たさへ
玄関に乱雑に置かれた
靴の形や方角を見つめていた
声が掛かってやっと靴を脱ぐ
冷たい床の歩数を数え
贈り物を掴んだ手が他人の様に
中の輪郭を酷く失わせる
飲めないコーヒーを玩びながら
エ ....
水在らあらあさんの及川三貴さんおすすめリスト
(18)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
スラッシュトレード
-
及川三貴
自由詩
13*
07-3-27
雨道
-
及川三貴
自由詩
9*
07-3-25
冬が消える
-
及川三貴
自由詩
15*
07-3-23
霧雨のノート
-
及川三貴
自由詩
9*
07-3-20
悲嘆
-
及川三貴
自由詩
13*
07-3-17
頬を打つ
-
及川三貴
自由詩
7*
07-3-14
強くあるひと
-
及川三貴
自由詩
4*
07-3-14
茜色
-
及川三貴
自由詩
10*
07-2-26
ゆめ
-
及川三貴
自由詩
6*
07-2-22
夜を削る
-
及川三貴
自由詩
10*
07-2-19
メタファンタジア
-
及川三貴
自由詩
9*
07-2-18
語ってしまった後で
-
及川三貴
自由詩
7*
07-2-10
ヘクサ
-
及川三貴
自由詩
3*
07-2-5
涯て
-
及川三貴
自由詩
7*
07-1-28
手を握りあう
-
及川三貴
自由詩
5*
07-1-25
猫の神様
-
及川三貴
自由詩
5*
07-1-17
流れる音
-
及川三貴
未詩・独白
2*
06-12-26
行方
-
及川三貴
自由詩
3*
06-12-21
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