和泉 誠
便乗鴎

万華鏡の街は 
おとなのものだから、

子供はずうっと背中丸めテレビゲームして。
僕はそう思う

電脳スペースの揺り籠のなか見る夢はいつも
空腹の味が奥歯に染みて 眠れないなら、朱いめのままで


バッティングセンターのベンチに貼りついた汗と
じぶんのからだが繋がってゆかない。
煙草の煙は、疑問符を
歪めた轍



自分のことはいいけど 
もしもきみが(闇=無)のなかでひとり
汗をかいて泣いていたら どうする どうする


アマチュアのプロレスでも観にいこうよ
万華鏡の街は
容赦ない
喰えない魚の
海のあおに似て


自由詩 和泉 誠 Copyright 便乗鴎 2005-12-28 18:19:13
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