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あたたかい光に包まれて
ボックス席が並ぶ窓際
レストランという故郷

ストローで吸う
上がってくる液体の
予感だけで

運ばれてくるハンバーグ
鉄板を弾ける油
小さな粒子になって
 ....
彼岸花の熱に服を焦がされ
黒と茶のまだらになった
最初は白いシャツだったのに
空は膨張し雲は引きちぎられていく

喉の奥がいがいがする
息も唾液も通らない
秘密の部屋で
黄色く発酵して ....
このまま寝ているうちに
死んでいたらいいのにな
苦しくも痛くもない死ならば最高だ
そうすればもう月曜日を耐えなくて済む

天井にはオレンジの小さな灯り
目を閉じて開けてを繰り返す
寝返り ....
こころは土ににている
人によってちがうけれど
すてきな人たちはふかふかで
たくさんの養分がある
種さえあれば芽を出して
大きいものや小さいもの
甘いもの苦いもの酸っぱいもの
何かが実 ....
職業を問われたら
いずれ星になることだ
と答えるような気障な男だった

宇宙飛行士といえば聞こえはいいが
今の時代そんな奴はごまんといる
宇宙産業が国営だった頃ならまだしも
小さな町工場 ....
一日ごとの神様というと大袈裟だけれど
それぞれの日に担当者が決まっていて
八百人が毎年持ち回りで
一日ずつ見守っている

年に一度の総会で
月ごとにグループを作るのだが
その時ぽつんとひ ....
心臓が止まったら
私は死んでしまうらしい
動けと思わなくても動くけど
止まるなと思っても止まる時は止まる
私は心臓をコントロールできない

心臓は身体の核
過剰に動くと辛そうに血を送る
 ....
おっぱい



おっぱいがすきだ
まえかがみになったとき
えりもとからのぞく
おっぱいのあたまがすきだ
ぶらじゃーがかぱかぱして
ちくびまでみえたららっきーだ

おっぱいがすきだ ....
君はポロシャツを着ている
襟のところから三つボタンがあって
君は一番下しか留めていない

君はだぼっとしたジーンズを履いていて
その膨らみの中にまだ春を隠していた
もうすぐ夏も逃げ込んでく ....
最初は誰もがただの雨だと思った
それは空の破片だった
乾いてひび割れて
ぱらぱらと空が
降ってきたのだ

空のすべてが落ちてくるかもしれない
どうやって己を守ろうか
頑丈の建物を作っ ....
たいらかな午後に
芽吹くひとつの種
照りつける日差しの中
渇いた土から首をもたげる
開きたての二葉は
まだしっとりと濡れている

いつぞやの種が
気がつけばすくすくと育ち
次の種を生 ....
公園に行く午後
テレビは何も歌わない
単なる網戸越しの騒音で
ふっと
人の気配が途絶える
午後二時過ぎの無人地帯

{引用=公園でボール遊びをしないでください
公園で犬を散歩させないで ....
天国も死後の世界も無い
そしてこの世界もないのです
すべては幻
あるような気がしている
誰かがあると思っている
そういうものの集まり

たくさんの
天国があるという思いが
天国を生み ....
かなしみを抱えている
それは乳房
もとはひとつの
おおきなやわらかい
かたまりだった
それが
たえがたい苦しみと
痛みをともないながら
二つに引き裂かれて
胸の前にはりついている
 ....
雲は水でできている
空に浮かんでいる
風に流されている
海から来て
山に引っかかる
雨を降らせる
雷を落とす

人間も水でできている
地を歩いている
群れに流されている
子宮か ....
未来はきっと明るいと信じている
明日がどこから来るとしても
太陽はきっと東から
音もなく昇ってくる
まだ眠っている人を起こさないように
少しずつその光を強めて
朝を告げる

過去はとて ....
カーテンの隙間から伸びる
白い光の筋をたどって
窓の外へ出てみたら
青々とした緑の芝生が
朝露に濡れて笑っている

裸足のままでその上を
歩けばきゅっきゅっと足の裏
草の葉と根が撫でて ....
雲ひとつない空
地上ですら風が強い
空ではきっと誰も立っていられない

日陰の空気は金属のつめたさで
無防備になり始めた肌を冷やす
落ちぶれた冬の狂いかけた残酷

昼休みに弁当を
窓 ....
 我々は日にちを表す言葉を長きに渡り使用してきた訳であるが、本日2011年4月1日を以
って「日日」の言葉の意味するところが従来の昨日になり、「日」の言葉の意味するとこ
ろは従来の今日に改正される ....
手ができて間もない頃
ゆびを動かすのが苦手だった
骨がぷにぷにのお肉に邪魔されて
うまく曲がらない
ゆびとゆびの仲もよくなかった

ちょうちょむすびは絆が大事
右手と左手
息をあわせて ....
身体の水分をすべて練り上げて
わたしは丸い生地になる
一晩寝かされて
発酵するのを待つ
悶々と悩む
自分はこれでいいのかと
腐って消えてしまう夢を見た後に
大爆発を起こしたい気分になる
 ....
雲ひとつない空の青が眩しい
どこに太陽があるのかもわからないくらい
水色がひたひたと目に入ってくる
校長先生と呼べる人がいる場所を遠い昔に離れ
気だるい朝「今日は雲ひとつない晴天です」と
快 ....
黒猫を追いかけろ
目の前を通り過ぎようとする
猫を

まだ小さな
毛先の乱れた黒い猫
この目の前を横切らせてやるものか

追いかけたら逃げていく
追いかけるから逃げていく
笑ってい ....
年が明けたあさ
目を覚ますと目の前に
水のたっぷり染み込んだぞうきんが
そばの油揚げみたいに旨そうな姿で置いてある

これは床でも拭けということかと
年末の大掃除のようにぞうきんを手にとり ....
北風が吹き込んで
天空の冷たさで街が満たされたら
山の端が私を呼んでいるような気がする
雲が驚くほど早く流れているのは
いまが師走だからなのだ

北極の揺れている音がする
歌っているか、 ....
森の中を進む
木の無い森
草の無い森
ただ土で満たされた森
水は砂の底を流れ
砂があちらこちらに山を作る
表面は水の波紋のように風と遊ぶ

「ここはかつて森であったのだ」
と言う人が ....
寒くなってくると幸せが細く薄くなっていく
すこしずつ、少しずつ
朝と夜の冷え込みが幸せをすかすかにして
ちょっとした風や接触で
うすく、薄くなってしまう

何かの弾みに急に寒さが押し寄せて ....
山人さんの木屋 亞万さんおすすめリスト(27)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ロイヤル- 木屋 亞 ...自由詩2*22-11-27
- 木屋 亞 ...自由詩4*22-10-8
日曜の断末魔- 木屋 亞 ...自由詩1*21-12-12
拝啓どろの沼より- 木屋 亞 ...自由詩3*17-11-25
星になる君とさいごの夜にいる舌の氷の溶けおわるまで- 木屋 亞 ...自由詩6+*12-3-30
うるう人- 木屋 亞 ...自由詩4*12-3-1
心臓が止まると死ぬらしい- 木屋 亞 ...自由詩8*11-12-28
ひらがなでかけばゆるされるかもしれない- 木屋 亞 ...自由詩9*11-11-12
ボタンを押したら- 木屋 亞 ...自由詩5*11-8-31
杞憂- 木屋 亞 ...自由詩6+*11-7-13
- 木屋 亞 ...自由詩3*11-6-24
こうえんこう- 木屋 亞 ...自由詩3*11-5-28
コンポジション- 木屋 亞 ...自由詩2*11-5-19
かなしみ- 木屋 亞 ...自由詩3*11-5-16
cloudy- 木屋 亞 ...自由詩2*11-5-10
あかるいみらい- 木屋 亞 ...自由詩2*11-4-27
ぷらちな- 木屋 亞 ...自由詩6*11-4-12
さみしいお昼- 木屋 亞 ...自由詩4*11-4-5
非実在日時の健全な使用に関する条令について- 木屋 亞 ...自由詩3*11-4-1
ちょうむすびとおりがみ- 木屋 亞 ...自由詩3*11-3-26
宇宙は膨張している/わたしのなかの- 木屋 亞 ...自由詩2*11-3-6
空の青さが眩しくて支えきれずに- 木屋 亞 ...自由詩4*11-2-26
My_kitten_has_kittens_in_the_k ...- 木屋 亞 ...自由詩1*11-1-30
正月はどこか饂飩に似ている- 木屋 亞 ...自由詩4*11-1-2
繰り澄ます- 木屋 亞 ...自由詩2*10-12-24
ノルウェイの森とは全く関係のない森の話- 木屋 亞 ...自由詩2*10-12-10
薄幸と的- 木屋 亞 ...自由詩1*10-10-27

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