新じゃがは
つぶさずに
サラダにすると
美味いです

つぶしてしまうと
生まれたて特有の
水分が邪魔をして
ほくほくしません

だから大きく
コロコロとしたまま
サラダにすると ....
 
 
エレベーターが
捨てられていた
たくさんの
手向けの花を積んで
 
吹いている風には
少年の掌のように
静かな水分が含まれている
 
花を一輪
もらって帰り
小瓶に活 ....
張り詰めたラップを着て
新しいキャベツが店頭に
テカテカと並んでいる

両手に乗せて天秤になるひと時に
良いキャベツは感覚で選ばれる

冷蔵庫で
一枚ずつ身包みを剥がされるのを待つ間に ....
ゆらゆらと歩く空中で

カメラのフラッシュでできた影が

一人で先にあるいていった

僕は世界の呼び声で起きる

僕はここにいるけど

世界は何処にある

昨日の事 ....
自動販売機だけが明るく光る

夏でも冬でも

こんな山道でも、ちゃんと明るい

誰もいないのに、ちゃんと明るい

私が買わなくても、やっぱり明るい

ここの景色にはもう、自動販 ....
{引用=
麻酔の切れた
風見鶏は
錆びついた羽で
取り戻したくて
逆回りを始める
けれど
優秀な風見鶏は
一度たりとも
選択肢を誤ったことは
なかったので
わからなかった
西な ....
花粉はつらいけど
それはそれで
明るいから
お出かけする
わたしの身体
今知らない場所にいる
知らない店がある
知らない昼間に
浮かんで行くよ

自由って
限定された息抜き
で ....
くたびれた足を引きずって 
いつもの夜道を帰ってきたら 
祖母の部屋の窓はまっ暗で 
もう明かりの灯らぬことに 
今更ながら気がついた 

玄関のドアを開いて 
階段を上がり入った部屋の ....
私はいろいろなことを思いながら
歩いてきたけれど
確かなことなどなにもなく
ただ歩いていくその風景があった

橋を渡れば
川が色々な色をしていて
私をそこに立ち止まらせる そして
空っ ....
肩を叩かれた気がして振り返ると
日が沈もうとしていた


曖昧な藤色の空にうっすらと月が照り
のっそりと歩く野良猫の姿も徐々に溶ける
全ての輪郭がぼんやりとしており
書きかけのデッサンの ....
 
春が訪れた
ある晩
列車に乗って
終着駅にたどり着くと
妹はまだ
待ってくれていた

春夏秋冬
それからもうひとつの
季節があった
かつてひとつの
家族でいられた季節

 ....
空に最も近いセラミックス・ビルディングが傾げたのは
数百年前のことだったでしょうか
後文明再開発機構の一環として補修工事も施工されたのに
当然のごとく頓挫して
それが何十年前のことだったのでし ....
世の中に
つらいことは
いっぱいあって
数えなくても
それはあって
そこにあって
ぼくは
ぼくはただ
いま、
どうしようもない
どうすることもできない、
不安に包まれてい ....
 
鉛筆の匂いをさせて
あなたは春になった

尖った芯が
しだいに丸くなって
やさしくなった

声、かもしれないものを
たくさんスケッチした
知ってる言葉も
知ら ....
                  090308



今回の目標は
一次予選を突破して
決勝に出ることです。
もちろん優勝をしたいのですが、
それは時の運
優勝できるなんて
口が ....
「春待ちワルツ」



学校を遅刻した日みたいに小さな開放感(バカンス)
ほわほわの光と人気のない道
ワルツのリズムで足を出すのさ
てくてく歩こう寄り道しながら

いち にっ さん
 ....
家から少し歩くと公園がある
公園と言っても小さな広場にベンチがあるだけで
駅の側だし隣はパチンコ屋だし
おまけに向かいはコンビニがあってネオンがまぶしく
つまりは大変に騒々しい


気持 ....
 
鰈を煮る
味を染みこませるため
クッキングペーパーを被せると
白い肌や
薄黒い鰭や
卵の赤い色が透けて見える

顔に布を被せられた
祖父の顔にも
同じ色が透けて見えていた

 ....
宇宙に
ゴミという
概念はあるのでしょうか


***


しっぽのない人間は、
しっぽのある犬よりも劣っている
そんな世界も
あるかもしれません


***


ひ ....
  蟻が十匹でアリがトウ

  そうお伝えください

  冬は好きですか

  そうお伝えください

  口元にご飯粒ついてますよ

  そうお伝えくだ ....
 
陸上競技の大会で
入賞した
優勝ではなかったけど

おにぎりが
少し塩辛い気がした
母さんが少し
変わった気がした
僕も

晴れわたる空
というわけではなかったけれど
い ....
長い階段を登り切った僕は
僕を山手線へ、地下鉄から減速と
加速を交互にくり返している人の改札にのまれながら
なくなっていくような街の喧噪を出ていった

僕の目には上野の通り
たむろする ....
{引用=*地下の風}啓蟄
三月の風が吹いている
この風は
地下の何処まで届くだろうか

春一番ともなれば
地下一階ぐらいまでは届くのか
台風の日
風とともに地下が
水浸しになってしま ....
楽しかった
なんてなぜ今さら思い返すんだろう
あの頃はそれが当たり前だったのに

楽しかった
あの時の気持ちは本物だったのかな
自分の思い出まで疑ってしまうんだよ

幸せな日々は過去形 ....
沈丁花の、
高音域の匂いがした

夜半から降り出した雨に
気づくものはなく
ひたひたと地面に染み
羊水となって桜を産む

  きっと
  そこには寂しい幽霊がいる

咲いてしまっ ....
たとえば今日
寒い風に吹き晒されているとして
さらに明日は
寒い雨に凍えているかもしれない
それでも破れ傘を差して
ボトボト歩いていくだけだ

たとえば今日
温かい陽射しに抱きしめ ....
砂糖は入ってないんだ
だから

三分の二くらい口づけたら
あったかさが垂れ下がってきて
なんだか染みになってさあ

マーブルの掻き散らかした
だらしない歪みが
はっつくんだ

ぼ ....
高速はビル群をすぎて

すると町並みはずいぶん平野で

夕暮れる武蔵野をはしっていた


白くて麗しい彼女に

告白してしまいそうだ

自由な選択

でもそのあとを知っている ....
御機嫌いかが、と
埃っぽい風が吹く
どの窓にも猫が一匹いて
ぐりぐりした目玉でこちらを見ている


しっぽをくゆらすもの
ひげをぴんと張ったもの
前足を行儀よく並べて
あるいはつま先 ....
昨日の雨は上がって
今日はよく晴れた日だ


大きな音楽をかけて通り過ぎるのは
灯油屋のトラック
たくさんの鳩が止まった電線は
重たげに弓形を描く


当たり前の朝だ


 ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
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