恋するため息が
星になって
夜空に瞬いている

たくさんの思いと
願う心
まだ叶わない
たくさんの星の数々が
今夜も切ない

夢が叶うと
流れ星になって
その人のも ....
               090427



時分の花を
咲かせましょう
咲かせた後で
実を付けて
太らせて
実をもいで
欲しいお方に差し上げましょうと
美しい花が咲く
 ....
蟻と会話をする少女といっても
それほど不思議な出来事ではない

むしろ日常の一部に自然と吸い込まれて
その自然ということにしっくりとくるのだった

その少女はサッカー部のマネージャーで
 ....
椅子に深くもたれかかり
こめかみを押さえる、溜め息は青い
彼女の顔の色はモノクローム
見る者が自分の色覚を疑うほどの、
肌は飽和を通り越した砂糖水の白さ
髪は宇宙の広がりを押し留めた黒さ
 ....
人生は旅だ
旅のようなもの、ではない
人生は、間違いなく、旅だ
私たちが生まれるまえ、じぶんで買った旅なのだ


そのイメージはこうだ
私たちは生まれるまえ、お金を貯めに貯めた
そのお ....
群青をひとつ、ひとつ
飽きるまで数えてみる

雨上がりの夜
余計なものは流れてしまい
ぴんと張り詰めた大気
群青

水際を囲うように
涼やかにひらひらと
色を落とすあやめ達
群青 ....
朝露が
草花に抱かれて


喜びの
ため息を吐く


だから、
わたしは
はっとして


朝の忙しさを
暫し忘れてしまう








{引用= 即興 ....
人は一人では生きていない
細胞や細菌と共に生きている
分裂したり動いたり色んな仕事をする彼ら
ある細胞は数日でさようなら
ある細胞は場合によって外敵と差し違え
ある細胞は場合によって自爆
 ....
雨音に紛れ、扉が僅かに軋んだように思えた。
母親がこまめに掃除しているのだろう。
微かな埃と日向の匂いがする。
雨粒。雲を縫うこどもたちの声。坂道を駆ける軽い足音が風に乗り、ガラス戸を揺らす。
 ....
ビールって味が濃いね苦いねと
感じるようになったら
あんたはもう
おしまいだよ
でなきゃ
まだはじまっていないんだ

発泡酒
その他の雑酒
ビール風味のリキュール

いろいろある ....
 
 
辛いね
ルーばかり食べるからよ
微笑んで
きれいにバランス良く
カレーを食べている
君と違って
ごはんばかり残してる
自分の皿を見て
恥ずかしくなる
子供じゃないんだから ....
ケルトの白馬のように
ナスカのハチドリたちのように
空を巻き込むように
海と陸とで波が白いよ

空は空で
海と陸とのあわいをも
可笑しく見つめているのだろう
きっと今もいつも

国 ....
                   090426



くじ運が悪い
クジを引く度に思う
どうせ当たらないのだ
すべての運は生まれるまでに使い果たしたのだと
思うことにしているが
 ....
 
 
あんたなんかね
あの時あたしを
見捨てればよかったんだよ

三十半ばを過ぎていた
あの時僕は妻と結婚した
僕の意思で子供をつくったために

安定した職に就いている
幼なじ ....
半世紀も祈り続けて
鳩が太っていく
公園の木は
故郷から引き離された子供のように
ぽつん、ぽつんと育って

生きていこうとする力に
種類なんか無くて
他人の生き様を非難できない
太っ ....
母へと語られる
おもいは
いつもことば少なで

ずいぶんと幼い頃
学校へ行きたがらなかったわたしを
ぴしゃりとしかりつけた
あなたの手のひら
たった一度
手を上げたのはその一度
 ....
  死ぬのが怖いなんて錯覚だ
  誰かに死なれることの方が
  よっぽど怖いじゃない

ブランコに腰をおろした
背もたれのない背によりかかり
ブランコはあたしごとひっくり返る
 ....
 
 
減りもせず
増えもしないものを
あなたはステージの上で
惜しみなく見せている

たくさんの
紙幣や小銭が
あなたへの対価として
支払われていく

夕日のような
スポッ ....
仄ぐらい
図書館の書庫で
あまた題名たち灯りなさい

抜け出して来たりしなくていいから
背表紙に身をあずけたまま
そこで瞬きなさい

かつて星々を
幾つもの星座につないだように
ひ ....
傾いた傘はあんまりにも遠くて、わたしは濡れていた。ふたりとも濡れていた、の。つまり傘なんて役たたずで、わたしはあんまりにもしあわせで、しあわせな濡れかた。の、降りしきる、雨がさくらを散らすのです。零れ .... 僕は右に少し傾いている
君は左に少し傾いている

まったく逆に傾いているのに
傾き具合はほとんど同じだから
二人が向い合せになると
正確に見つめ合ってしまうけれど

僕は君の傾き方 ....
鎮守の森の片隅に
忘れ去られた汲み場がひとつ

錆びたひしゃくを手に取って
したたる水滴を拾い上げる
時間をかけて器を満たし
波打つ水面をただ眺める

森の奥にいる神様のことも
この ....
君の部屋から僕の部屋に
帰宅するまでの1時間半
電車の窓を左から右へと
流れていく夜景とともに
今日一日の出来事が
左から右へ流れていく

それは、たとえば
君が部屋の中で
うとうと ....
青空が、うかんで消えた吐息の記念に
ぼくは、ヴァーミリオンのツツジを植えた。

妻は、ヴァーミリオンが大好きなおんなだけれど
それを見て黙ってしまった。

妻の魅力的な尻のほんの一部にオム ....
私は女ですから、髭を剃るようなことは一生ないものだと思っていました
私はいま髭剃りを手にしているのですよ
少女の私が聞けば目を引ん剥いていることでしょう
何でも機械化する時代ですから
剃刀の刃 ....
ぽん、ぽろりん

転がるように軽く、軽く

錆びた鉄に水玉が落ちる


実体のない柔らかさが

しめやかな心に吸い込まれて

弾けて、溶けて

胸の奥をへそにむか ....
 
 
水に触れると
懐かしくて
飛び込みたくなるけれど
息が出来ないから
死んでしまったあの人や
まだ生まれていないその人は
水の向こうにいるのだろう

何度も水に触れると
く ....
ふきっさらしのこころ

きみのしろいからだ

ぼくをとおせんぼする

珈琲にさそってみる

いたいけなオスになる

みんなのしあわせを

かんがえる立場なのに

新緑は幽霊 ....
{引用=――にんげんは
  抽象する動物なんだな
  (北村太郎「悪の花 2」) }


鳥の目醒めがあって
それから少し遅れて
人間の目醒めがあって
それからだいぶ遅れて
私の目醒 ....
突き抜けた青天から目をそらし
振り返ってしまうことがためらわれ
気付かなかったことにした

水滴ひとつ浮かばない箱を抱えて
所在を見つけようともしなかった
抜けた羽毛を一枚入れて
ふたを ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
眩しいため息- 小川 葉自由詩4*09-4-28
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眩しいため息- 木屋 亞 ...自由詩4*09-4-27
人生は旅だ- 吉岡ペペ ...自由詩1309-4-27
群青- あ。自由詩10*09-4-27
眩しいため息- 小原あき自由詩5*09-4-27
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帰省- 佐々木妖 ...自由詩10*09-4-27
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傾いた二人- nonya自由詩14*09-4-23
水に触れる- あ。自由詩5*09-4-23
君へ- 結城 森 ...自由詩109-4-23
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水に触れる- 小川 葉自由詩9*09-4-22
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抽象物- 岡部淳太 ...自由詩809-4-21
祈ることで許されると思っていた- あ。自由詩25*09-4-21

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