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妻は月に一度か二度
四、五日ずつ実家に帰る
その度に
暗い家に帰る度に
僕は何故ここに居るのかと問う
知らない土地と言葉
何をして居るのかと問う
湿気を吸い込んだ紙の様に
心が少しずつ ....
どこにも闇は無く
ただ前に見える微かな星に向かう
それは何かの儀式の様に
黙って、黙って
微かに見える島影を頼りに
軋む櫂を漕いで行く
ごらんあれが終わりの岬
幾度も訪れたそれは
....
抜けるような青空にはそうそう会えない
母の事を考えながらそんな事を合間に思う
父親になって思うのは
母に随分迷惑を掛けたのだと言う事
母は頼みもし無いのに鞄と人生をくれた
しかしその迷惑 ....
その町はいつも晴れていた
暖かな日差し、爽やかな風
青い空に、柔らかな雲
町外れの湖には
それらの全てが溶けだし
大きな森を育んでいた
青年はその湖に足を浸しながら
いつも遠い、見知らぬ ....
愛を奏でるちいさな小鳥
ちいさなちいさなちいさな小鳥
あんまりちいさなお声だもので
愛のおうたが届かない
夢の実の成るちいさな木の芽
ふわふわふわふわふわふわ木の芽
あんま ....
すべてはこのバスの中で完結している
ふとそんな言葉が頭を横切る
雨はもうじきあがるだろう
そうして所在無さげに
手すりの傘だけが残るのだろう
老人は窓と小説を交互に眺める
後ろのどこか ....
ペットボトルの風車がきゅうきゅうと鳴った
日だまりの静寂
文化住宅の隅にさっと過ぎる影
いつまでも続きそうな
退屈で穏やかな時間
揺らぐ平行感覚
ここが向こう
ここが空
地面から放たれ ....
「春待ちワルツ」
学校を遅刻した日みたいに小さな開放感(バカンス)
ほわほわの光と人気のない道
ワルツのリズムで足を出すのさ
てくてく歩こう寄り道しながら
いち にっ さん
....
なにも出来ない事をしっている
だから少し
悲しいのだ
そこに居ない自分
そこに伝わらない言葉
私の中で膨らみ始めた小さな声は
ほらすぐ
そのままで消えてしまった
小さな泡の様に渦巻きな ....
冬の夜小さく光る星の隙間から夕空が落ちて
いたので
拾って
帰りました
夕空はすっかりくたびれてオレンジもすっかり擦り切れて青ざめてまるで
紫の
宵っ張り
みたいです
所々に張 ....
青空に白い月が浮かびます
ほうっと溜め息がでます
まだ風の冷たい冬の朝です
時折の車のタイヤの音と
こつこつという靴の音がします
じっとする日差しは暖かく
春を思い出す様です
空に白い月 ....
冷凍庫の中で凍っている鍵
温める意味も無くなってしまったそれは
誰の為の鍵だったろう
部屋の掃除をしていると
古いアルバムが出て来た
よくある話
眺めているうちに日が暮れてしまった
....
絶命した蝉は最期にジュっと鳴いた
夜の電車の扉の側
踏み付けた男はそのまま電車を降りた
JRの片田舎の駅
ジュは呪術の呪だろうか
それは男に向けられたものだろうか
それを男にさせた無関心な ....
まっすぐ投げてくる君の言葉では
あまりにも強すぎて受け取れないんだ
気持ちを言葉にすればするほど
一つずつ嘘つきに消えていくから
なぜ、なに、どうして
言葉が花に出来るなら
君の口 ....
kauzakさんのプル式さんおすすめリスト
(14)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
春待ち暮らし
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プル式
自由詩
5*
10-10-25
白夜航
-
プル式
自由詩
4*
10-5-15
空の青く
-
プル式
自由詩
3*
10-4-13
「希望の丘」
-
プル式
自由詩
7*
09-6-11
小鳥と木の芽
-
プル式
自由詩
5
09-6-7
「雨から延びる曲線」
-
プル式
自由詩
16*
09-5-8
風はうたう_僕はここに居る
-
プル式
自由詩
7*
09-3-17
詩人の話、他
-
プル式
自由詩
7
09-3-8
僕らの。
-
プル式
自由詩
9*
09-2-17
ある夜の話
-
プル式
自由詩
4*
09-1-5
冬の日
-
プル式
自由詩
1*
08-11-20
いきもののことわり
-
プル式
自由詩
4*
08-9-23
月の影_蝉の骸
-
プル式
自由詩
6*
08-8-7
偽り
-
プル式
自由詩
5*
08-7-3
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