ことばは
しょうじきなのだ

できないときは
できないと
わたしにいわせる

むりなことは
むりだと
わたしにいわせる

わたしよりさきに
いきものなのだ
ことば ....
いろんな天気があって
いろんな空があって

自分で選べるわけじゃないから
ただ黙って歩くしかない

ひとりだと思えばさみしい道も
みんなおなじと思えばがまんもできる

不特定多数のだ ....
私は亀ちゃんを生んだ

亀ちゃんとは本人の前では決して使わないあだ名

亀ちゃんは本当にゆっくり成長していく

初めて歯が生えたのは一歳三カ月
初めて歩いたのは一歳八カ月
二歳になって ....
あなたが珍しく
自ら自分のアルバムを持ち出してきたから
少し不思議だった
「なんとなく」
なんて言うけど
これまで一度も
開いて見せたことなどなかったのに

あなたのアルバムには
当 ....
空から枯葉が落ちてくる
頭上の木から切り離されるのではなく
空の見えない高さから
無音とともに落ちてくる
空の見えない高さの
さらに高いところの
その向こうがわ
宇宙の深淵のような場所か ....
あるだけの色を使った絵も
覚えたてを書き並べた字も
すべてきみの詩(うた)になる

一枚一枚
大切に束ねて
詩集はきっと
ベストセラー

表紙はきみの似顔絵
母さんが描いてあげる
 ....
たとえば

人は誰かを捨てるとき
オブラートに包んで
口に入れる
ゆっくりと嘘が溶けていくように

胃の腑に落ちた
真実の味が
逆流して口の中に溢れだしたとき
その苦さに顔をゆがめ ....
毎週火曜日
下の娘のクラスにボランティアとして入っている

私が話すつたない英語でも
一生懸命に聞いてくれる
小学一年生の瞳には
一点の曇りも宿っていない

恐らくその瞳はまだ
本当 ....
                     121120

動機とは
発動機に頭が付いていないものだと思った
頭が付いて始めて動くと思った
頭がないと動かない 回らない
音がしないし役にも ....
冬の玄関にはわたしにいちばん近い花を置くたとえば蒲公英

辿り着いた岬に根をおろして君は海をみていたね昨日も今日も

陽だまりを送ってくださいとあなたが言う十一月の蒲公英を送る

今年最後 ....
心細さも

雨があがるように

風に雲がうごいてゆくように

ぼくはほんとうにひとりなんだよ

あなたもほんとうにひとりなんだ


感じる

感じるってやつは

時空を簡 ....
脳に転移していますね


ある日
余韻の残らない口調で担当医は言った

丁寧に覚悟を積み上げてきたはずなのに
質問をする私の声は上ずっていた
ひとつひとつ言葉を置くように説明する
 ....
狩猟民族としてのあるいは
遊牧騎馬民族の遠い遠い血が流れているのだろうか

トラッカーだけれどカーナビなんて要らない
iPadでGoogleMAPだけで探索し移動するのが得意になった

い ....
地図を広げて電話を片手に話している
相手は叔父だ
ある地名の場所がわからないという
三文字の漢字で表す地名
「興味の興、という字がつくの?何?聞き取れないの?」
歳老いた叔父の声はしゃがれ、 ....
                  121109



見かけない顔ねと
とりあえず声を掛けられたのですが・・、
触るやいなや鳳仙花のように種が弾けて飛んで行ってしまうのではないかとその目 ....
いちばん大切なことがなんであるのか。

そんなことは分からない。

たぶんケースバイケースであるに違いない。

ただ、正しいことは絶対ではない。

この遠い絶望を認識するところから、理 ....
さしだされた 日差しに
両手を広げ 
思い出を 手放す

記憶にない私の産着
世紀を飛び越えて 目の前にある紋付袴
晒された金襴の帯 鯨尺の和裁版 
沈没しても浮上する船箪笥 ....
どこで食べても

お味噌汁はご飯の右

ぼくはこの配置が苦手で

いつも、必ず

ご飯の左に置き直す

お味噌汁が右にあると

右手で倒してしまいそう

その不安でいっぱい ....
晴れた日曜日に車を走らせれば
道々に白いけむりが立ちのぼっている
枯葉を燃やしても
人を燃やしても
家を燃やしても
出せなかった手紙を燃やしても
その煙の色は白い
かたち在るものは
燃 ....
いいなあと羨む気持ち

誰にでもあるよ

いいなあと羨む気持ち

少し淋しくもなるよ

けど気にしなくていいよ


そうなりたいだけなんだ

ぼくらはただ

そうなりたい ....
きみは
ひとばんのうちにおとなになって
かあさんは
ひらがなしかよめなくなった
もうひとばんたてば
かあさんは
きみにおんぶされる

かあさんはなくよ
かなしくて
なさけなくて
 ....
もうすぐ明かりが消えようとしている
後に残されるのは、冷たい輪郭、電灯の

もうすぐ明かりが消えようとしている
後に残されるのは、凍える肌、我々の

もうすぐ明かりが消えようとして ....
菅原孝標女が孝標女という名前しか残せなかったのと同じように
私の名前はヘルメスの鳥
藤原道綱母のようにヘルメスの親鳥ともなれば矜持の一つも持てるだろうが
あわれ私はヘルメスの鳥
バーキンでもグ ....
10月も、もうじき終わってしまって
きっと僕らは置き去りにされるのだ。
秋風がさようならと言っている。
一々、挨拶などいらぬのに。


ただ一羽、乾いた秋空の高い処をすべっていく鳥の
あ ....
名づけるまえに死んでしまった気持ちを
どこへ埋めたらよいのかわからないまま
うろうろと抱いている

つめたくもあたたかくもない気持ちを抱きかかえ
柔らかそうなほうへ

立ち止まること ....
目の前に、一本の棒がある。 

誰も高飛びをしろとは言わない 
ただ、越えねばならぬ。 
向こう側に、行かねばならぬ。 
誰もお前の美しい技を待ってはいない 

目の前の、一本の棒を見る ....
猫も人も消えた夜 闇だけが息を止めている パイを投げる人たちはいつも画面越し
楽しそうに盛り上がり着地点としてパイを投げる
零れ落ちる皿 白い顔 気の抜けた効果音からCMへ

パイ投げ一筋30年
いろんなものにパイを投げてきた

 ....
雨のちはレイン

晴れのちもレイン

すべてが正しくて

いまがベストだ


オーライ

悲しいことも

オーライ、オーライ

楽しいことも


雨のちはレイン
 ....
素顔を布で覆った、恋人たち
鳥には雲がうかび、空が飛んでいる、鳥
これはパイプではない、とパイプを描く、イメージの裏切り
それらに題名を与えた、マグリットの顔は
青い果実に、隠されている

 ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ことばはいきもの- 小川 葉自由詩1112-11-29
あるこう- 朧月自由詩812-11-28
私が生んだ亀ちゃん- 夏美かを ...自由詩23+*12-11-27
アルバム- 小原あき自由詩14*12-11-25
枯葉- 岡部淳太 ...自由詩1112-11-24
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで- 小原あき自由詩9*12-11-23
【_遅延効果_】- 泡沫恋歌自由詩20*12-11-22
50の瞳の輝き- 夏美かを ...自由詩17*12-11-21
動機- あおば自由詩6*12-11-20
わたしバックします- たま自由詩20*12-11-19
心細さ- 吉岡ペペ ...自由詩512-11-17
その日- nonya自由詩28*12-11-16
アストロナビゲーター- 梅昆布茶自由詩1612-11-15
午前三時- 渡 ひろ ...自由詩28*12-11-14
とりあえず- あおば自由詩7*12-11-9
オバマ再選- 吉岡ペペ ...自由詩512-11-8
光る陰- るるりら自由詩18*12-11-7
お味噌汁- 三田九郎自由詩11*12-11-6
白いけむり- そらの珊 ...自由詩14*12-11-5
いいなあ- 吉岡ペペ ...自由詩712-11-3
かあさんのこども- 小原あき自由詩5*12-11-1
let_it_go- rabbitfighte ...自由詩412-10-28
私はヘルメスの鳥。私は自らの羽を喰らい、飼い慣らされる。- 木屋 亞 ...自由詩3*12-10-27
秋風がさようならと言っている。- 元親 ミ ...自由詩512-10-26
抱いている- はるな自由詩312-10-25
向こう側__- 服部 剛自由詩212-10-24
猫も人も消えた夜_闇だけが息を止めている- 北大路京 ...自由詩812-10-22
あなたにパイを投げる人たち- 木屋 亞 ...自由詩3*12-10-21
オーライ- 吉岡ペペ ...自由詩412-10-20
(仮)- sample自由詩6*12-10-19

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