秘密基地を確保したくて
テキトーな名前を書いて申請を出した
球技かなんかと勘違いしたのか
あっさりと申請は通った

かくして我々
「ビスケットボール同好会」は
授業の合間や放課後の
憩 ....
天井から悲しみが飽和したみたいに雨が降ってた
ここはいつも孤独が巣食って、ここに侵入者はこない

雨音だけが響くと誰もいないような気になって
最終的な世界の到達地点がそこに見えたりして

 ....
 *
トマト畑の夏は
麦藁帽子のひさしの向こう側、
湧き立つ雲と
焼けつく陽射しの中に消えた幻。
雨上がり、塩を片手にかじった果実は、
少し青臭い匂いがした。

 *
入道雲と夕立の夏
いつまでも沈 ....
光る様子を
じんじん
と言って追っかけて
転んで擦り傷だらけになった
この川沿いには今でも
白いホタルブクロが咲く
目を閉じてひとつふたつと数えると
す っと
あの娘の
笑顔が浮かん ....
ぶつかるならば消して消されて 
チェス駒を進めるよに
規則的に混雑を闊歩したいよ

--------

時間が間延びしてしまったので
一刻一刻を回収している
処方された薬があまりにちっ ....
深夜、道路に沿い
一定の間隔を空け
点在している電柱
備え付けられた電灯は
足下を夜毎、照らし続けている

その灯りは何を照らしているわけでもなく
何を明るみに晒しているわけでもなく
 ....
うっそうと繁った木々は
絡まりあって
もはやどこから始まっているのかわからない

しんせいなもののように
べったりとした朱い鳥居が立ちはだかっている

すぐ傍には側溝があって
いやなに ....
                    080624







灯心草
藺草のことなんですがぁ
蒸し暑い午後
開け放たれた
座敷の真ん中に
寝ころんで
真新しい ....
そぐわないものに心惹かれるのです。

アスファルトから伸びるたくましい雑草や、
青々と茂り視界を遮る街路樹や、
花束の中で枯れてしまった一輪の花に。



その景色に溶け込んでいない存 ....
「モクテキは何か」
「今 何をユウセンすべきか」
「シテンをどこに置くかが重要だ」


(なんて
 ゴシドウくださるおかげで)


くちゃくちゃの紙クズみたいな
オツムの中は
ひ ....
雨が降り始めたと思い、傘をさす
ぺたんっぺたんっ
それはスタンプたち
地面の所々に少しづつ、きれいな幾何学模様が現れる
増えて繋がっていく黒い模様に引き寄せられるように見入っていると
徐々に ....
お好きでしょう?
と、高みから言い下ろす、雨の
密かな祈りは
花と花の陰へ、葉と葉の陰へ
しと、しと、黙られてゆく。


紫陽花から立つ水の匂い。
後戻りできない蝸牛の渦巻 ....
おとなになるから。
もう泣くのは止めるのだと
きみは言う。

ぼくたちはまるっきりこどもで
お互いの身体に恐る恐る手を伸ばしながらも
やっぱりこどもで

おとなになりたいのかと ....
カタヤマくんはジャングルジムのてっぺんが好き
ここのジャングルジムは幼稚園のくせして子どもたちが登るにはちょっと高すぎるので
てっぺんまで登れるのはカタヤマくんくらい
カタヤマくんはてっ ....
カラオケ帰りの深夜二時
車を止めてエンジンを切ると
無音の空間が一面に広がり
取り残されたような気分になった

駐車場から歩いていると
自分の足音がはっきりと聞こえた
その時 ....
「夕暮れ時がすきだといった

 わたしは悲しくなる
 といった
 薄い光が町を
 すこしだけれども透き通らせてみせるので
 悲しくなるのだと

 町をみた
 アーチ橋の上から
 静 ....
うだるような夏休みの夜
水を求めるように
冷凍庫から氷をとり
口に入れる

がりがり
噛み砕いたり

飴玉のように
ゆっくり溶かしたり

氷は40度に満たない
僕の身体にすぐ溶 ....
楽しい時間を名残り惜しんで
さようならと家路を辿るその途中
柔らかくなったあたしの心
朝日を見た瞬間固まったんだ
あたしの居場所は此処じゃないよって
そんな言葉が胸の中で ....
気持ちのいい朝なのに新聞の壁に遮られて会話が届かないね
こっちから散々質問しても同じ返事ばかりで会話が続かないね

首輪も付けないで私がどこにも逃げ出さないと思っているの?
気紛れな私は ....
 
初夏の光
ひとつ前の駅で降ります
虫かごもないのに


+


栞はかつて
誰かの魚でした
本の中で溺れるまでは


+


夕日のあたたかいところに
古いネ ....
心の闇
なんていう安っぽい言葉ひとつで
人殺しの気持ちを説明できた気になるなよ



薄っぺらなプラズマテレビの向こう側で
薄っぺらな現実が不意打ちみたいに暴発する

眩しい
眩 ....
いつまでも
空想してるので
年老いたことも知らない

ランドセルを背負って
横断歩道を渡れば
簡単なことだった

この畑には
背の低い木があったはずだ
僕と年輪を同じくして  ....
{引用=ただいま}
毎年の
「ただいま」
が年々ぎこちなくなってゆくのを
自分で感じているのに


{引用=おかえりなさい}
あなたの
「おかえりなさい」
は年々なじんで
小川の ....
                    080619



不動でも
男のロマンと気取っていたが
乗れないバイクはつまらない
どうにかこうにかお金を集め
ユーザー車検も通ったので
玉 ....
小説家になりたいなんて
この一年、一行も書いていない癖に
新しい新人を呪う
時代のせいにする

居酒屋に行くときにも
ジーンズのポケットに太宰を捩じ込む
カバーを外した新潮文庫が粋か ....
耳掻きをしたら
大きな塊が出てきて
それはティッシュペーパーに包んで捨てたけど
なんだか聞こえが良すぎて
虫の鼓動まで聞こえた時は
部屋に入って来て邪魔な虫も
どうしても殺せなくて
埃の ....
青のジャージ、歯の抜けたおっさんが、にへにへ洗濯機回り、ゴミ置き場周辺を回っている。


アパート備え付けのランドリーな所で変質者はいつでも登場し、不動産屋が不正な自転車が置かれてないかと見廻り ....
あなたの揺れる水面が
まるで涙のように見えたので
やさしくなだめたくなりました

あなたは水際にたたずむ
一羽の渡り鳥のようでしたから
どこかへ行ってしまいそうで不安でした

あなたが ....
僕はものごころついたときから
自分によく似た大人を見てきました
それはずっと
父親だと思ってましたが
本当は自分の息子かもしれないと
最近では思うようになっているのでした

息子はまだ ....
 


1/4

あしのした と うなじ と あばら に
くものすがはっているので うごけません
女の子だから くものすを
やぶるようなおいたは いかんのです



1/5
 ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ビスケットボール- RT自由詩608-6-25
6月はビニル傘の下で- 戒途自由詩408-6-25
トマト畑。- 遊佐自由詩6*08-6-25
ヤマホタルブクロ- AB(な ...自由詩408-6-24
チェス駒・薬・真夏・宝石- こうや自由詩4*08-6-24
電柱- かいぶつ自由詩208-6-24
神社とチャーリー- 吉田ぐん ...自由詩708-6-24
がぁ- あおば自由詩3*08-6-24
そぐわないもの- 綿花自由詩308-6-23
カゴの鳥- 渡 ひろ ...自由詩22*08-6-23
巻く- ここ自由詩508-6-23
雨期の告白- A道化自由詩908-6-22
おとなに。- Utakata自由詩308-6-22
すべての男は天使である- れつら自由詩7*08-6-22
公営住宅- 1486 106自由詩6*08-6-22
緑色の_ぐるると喉を鳴らす- 水町綜助自由詩508-6-22
氷喰症- 藤原有絵自由詩608-6-22
言葉は私をさみしくさせて- ロリータ ...自由詩208-6-21
テレビ- 1486 106自由詩1*08-6-21
海の伝言- たもつ自由詩2508-6-21
ヒミズ- 大覚アキ ...自由詩1008-6-21
道草- 小川 葉自由詩508-6-21
ムラサキサギゴケ- AB(な ...自由詩23*08-6-20
桜桃忌に捕まえて- あおば自由詩2*08-6-20
桜桃忌に捕まえて- RT自由詩308-6-20
耳掻き- 小原あき自由詩10+*08-6-20
1階のコインランドリー- 山内緋呂 ...自由詩2308-6-20
「あなたの水面が揺れている」- ベンジャ ...自由詩10*08-6-20
桜桃- 小川 葉自由詩408-6-19
巻頭_一月- 縞田みや ...自由詩11*08-6-19

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