薄暗い放課後の理科実験室で
やさしさの裏側を顕微鏡で覗いている
数名の男子が抱く女子への幻想があるかもしれなくて
もしくはどこか悲観的に
いくばくもない生命のおわりが映るような気もして
 ....
なにかを変えてゆくとき
そのなにかは終わり
そして変化したなにかが始まる
そのあわいには混乱や苦悩がある
きょうがそのようだ

向田邦子が通った喫茶店で
こってりと苦い珈琲を二杯のんだ
六十を過ぎた四 ....
静かに蒸発するためには
まず、皮膚を脱ぐことが必要らしい
触れることが楽しいのは
まだ溶け込むことを知らないから
お互いの、もっと内側に近いところで
それでもふれあっているだけの

傍に ....
{引用=
優しく笑って
優しく微笑んで
優しく黒ずんで
まるでレーズンバターみたいに



詩を口にすると
表面がはがれていく



薄いコーティングを
誰のためにした ....
はっきりとした目的もないと

矢印が他人事のように見えてくることがある

この矢印はじぶんにとっての矢印なのか

ぼくはどこへゆこうとしているのか

矢印はなにも知らないだろう

そんなことぼくが決め ....
あなたが女性でも 男性でもいい

イヌでもネコでもいい

大人でも子どもでもいい

サカナでもトリでもいい

愛でも 情でも いい

念でも 憎でもいい





 ....
あなたは拾う。石を。躓いて、はじめて出血した記念に。いつか青い星の降る夜。額にのせて眠ると、夢のなかで恋が成就する。



空が割れて、水が落ちてくる。あなたはいつも、とつぜん訪れる。ウィザ ....
{引用=ふらっと車に乗って家を出たら
振り返ることを忘れてしまった

何処に向かうでもなく走って
走って走って走っていた
気の向くままに曲がったりして
まるで人生みたいだと思った

い ....
「未明」に、誰もいない路上で、まだ雪にな
ることのない冷たい雨を浴びて、不十分な「
存在感」を薄く薄く展ばし、かつ儚いその「
光」を凪いだ海面のように留めながら、生き
死になどついぞ関係な ....
背中に羽がついていますよ

あなた見えないのですね

忙しすぎて 首が回らないみたい


熱心に遠眼鏡を 見てらっしゃるのね

天使が見える?

それは地球を一周して あなた自身 ....
               100419




本土の春が期待される

期待される本土
期待される本土
期待されるのは
本土
ほんど

ほんどほんどと
唱えるのではなく ....
機械的に家路を歩いてた

なんにも考えずに

帰巣本能でもあるまいし

歩道橋の向こうに

私を照らす光源があった

セピア色した夜に

私は突撃したのだけれど

それは本能でなく

機械的にした訳で ....
蕾はからだの陰毛だった

植物なのに欲情していた

ど真ん中に咲いた花びら

きみが探していた絵本を

いつもぼくも探していた


きみは町の図書館で

その絵本を見つけた

明日からなにを

ぼくは ....
睡眠薬が処方されて 5年
やっと手に入れた
ゆったりとした睡眠が

また元の覚醒睡眠に戻った

ストレスのせいか?
薬に慣れてしまった身体のせいか?

理由はわからないが
夜中の2 ....
朝まだきと言うのか、夜が明けたかどうかという頃
かすかな鐘の音がいつも遠くから聞こえて来る。
住職が鐘撞くような高徳の寺はこの辺りにはないから
多分、世田谷通りの向こうからだと思うが、
しかし ....
あてどなく
そうあてどなく
ぼくはきみに聞いた町を通りを
喫茶を探すように歩いた

東京の商店街の
あの密着感がにがてだ
ぼくはよそものだと
目がおもくなる胸がくらくなる
足が空を蹴る

あてどなく
 ....
耳鳴りだ
またあの耳鳴りだ
またあの耳鳴りが
ぼくの精神に風を吹かせていた
目のまえのものが無数の風になる
どこへか向かってひゅるひゅると
無数の風が立ちのぼっている
ぼくはそれを虚無の風と呼んでいる ....
春の空に近付けたことで

もういいやと思っても
いつだって、いろいろ言われたりして 心が折れる。
気持ちが弱くなる。
心の中で考えれば考えるほど 辛くなる。涙が出てくる
誰も知らない辛さ  ....
 
 
しあわせな
人が書く詩は
どことなくわかる

役に立たないことを
知ってるから

しあわせな
人が書く詩は
少しだけせつない
たりないものが
少しだけ
残ってしまう ....
東京、新宿、夜を行く
明るいパネルに挟まれた
道路はあらゆるシルエットたちを
幾何学的にまき散らす

豆電球のフィラメントを
アリの足とするなら
この街の電光源は
一体、何に例えら ....
瀬戸内の海辺からは
ぼんやりと霞んで
青い島々が見える
潮が満ちてくる頃には
波に防波堤が
飲まれそうになることもあるが
それでも
外海や日本海の波に比べたら
穏やかなもので
停泊す ....
{引用=雨の日、その一日が悲しいのは気のせい

誰かが言っていました
「雨は世界の涙です」
それは違うと思います

僕には僕の世界があって
本当に世界と言ったら
それは途方 ....
土塊(つちくれ)から縄文人は捻り(ひねり)出す
土器という名の地球の欠片(かけら)
それを手に取る我々には
単なる食器か容れ物か

想像できるは手の感触
己れが理解の範疇で勘違い
無 ....
 
 
イデオロギーが
目的ではなく
手段なのだとしたら

人として
あるべき姿が
目的ではなく
手段なのだとしたら

二十一世紀
初頭を生きている
僕らが信じていた
二十 ....
日常はつづいてゆく
どれだけ愛しあっても
どれだけ傷つけあっても
そこに生産性をなにもさがせなくても
日常とはなんなのだろう
それは幸せに繋がっているのだろうか
倫理からはずれていたとしても
社会制度 ....
人と
争っても
つまらない
喧嘩してても
もめても
何も良いことはない

最近
はじめて
気が付いた

自分を
大切にしていく
これから
したいことだけを
していく

 ....
 
 
帰宅して
テレビを点けると
職場の人たちがいた

今日の忙しさを
器用な言葉で
楽し気に話している

着替えながら
会話に耳を傾ける
笑っても
話しかけても
彼らに ....
月が落ちてくる
ブレーカーを落として
すこし眠る

誰もいない教室で、空を見あげる夢だった
目が覚めると、世界に一人きりだった
{引用=
どんな歓楽街よりも
ありふれた町の公園が
きみの四角い部屋が

どんな美食よりも
炊きたての白ごはんが
つめたい水が

どんな芸術よりも
赤子のようなキャンバスが
無言 ....
小学生のころ正義帳なるものをつくった

表紙には宇宙に浮かんだ地球の絵を描いた

その絵のうえの余白に、せいぎちょう、と記した

1ページめにはまず、せいぎのるーる、五箇条を書いた

あの頃といまも考 ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
やさしさの裏側- かんな自由詩21*10-4-23
混乱や苦悩のあわい- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...810-4-23
モホロビチッチ・シンドローム- たりぽん ...自由詩11*10-4-23
まるでレーズンバターみたいに- 真島正人自由詩6*10-4-22
矢印- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...810-4-22
求めない- しだ   ...自由詩110-4-21
poetarot(愚者のカード)保存版- みつべえ自由詩910-4-20
「帰る場所を知らない」- ベンジャ ...自由詩6*10-4-20
「未明」に- tomoaki.t自由詩4*10-4-20
shall_have_wings.- 瑠王自由詩6*10-4-20
ラ・カンパネッラ- あおば自由詩2*10-4-19
セピア色の夜- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...910-4-19
絵本なき世界- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-4-19
覚醒睡眠- 森の猫自由詩5*10-4-19
地軸- salco散文(批評 ...5*10-4-19
空を抜ける- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-4-18
虚無の風- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1110-4-17
空に近づけたことで少しは救われることもあるだろうか−道3−- ……とあ ...自由詩16*10-4-17
忘却- 小川 葉自由詩810-4-17
新宿- ゆうか自由詩610-4-16
内海の道- within自由詩15*10-4-16
「雨の日、その一日が悲しいのは気のせい」- ベンジャ ...自由詩6*10-4-16
縄文2- ……とあ ...自由詩5*10-4-16
開花- 小川 葉自由詩210-4-16
夜の流れ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...510-4-15
前向きに・・・。- そよ風さ ...自由詩3*10-4-15
歯磨き- 小川 葉自由詩310-4-15
lua- mizunomadoka自由詩210-4-14
簡潔な好意- 亜久津歩自由詩4*10-4-14
せいぎのるーる- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...24+*10-4-14

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