ブラックスモーカーの
熱い暗闇のほとりで
スケーリーフットを枕に
わたしは不思議な夢を見た

空っぽの背骨を
滑らかな夜風で満たして
わたしは空に浮かんでいた

手足になり損ねた ....
手を引かれ歩く。
懐かしい匂いのする君
その面影は記憶の水底
私が潜水夫になって強く握り返すと
つないだ手には水たまりができて
空の色を映す。


薄暗い緑の茂みの奥までくると
 ....
はじめて母親のお手伝いをした日
食卓には不格好なハンバーグが並んだ
焼きすぎてかさかさになったそれをかじり
父親はくしゃくしゃ頭を撫でてくれた

求めていないとは言わないけれど
ただ、とっ ....
夏のはじまりは
いつも雨

何処からともなくきこえてくる
海のうた

(セイレーン)

還る場所をさがすように旅をする
あの波の繰り返しのように響いてくる
記憶のような満ちひきに名 ....
マニラでの仕事は十分で終わった
事務所に顔を出しただけで終わらせたのだ
日本の社長の心ない言動で
まったくやる気を失っていた
まあ自分で指示を出しておいて
途中で梯子をはずしてきたということ ....
なつかしい夢を見た朝

つらなる妄想と願望に

のどが渇く ひどく

あの人のいない現実と

さっきまで居た、という感覚


纏わりついた汗が一瞬で凍る
もう 外はあおぞら ....
夜桜がきらびやかに

うすい光のなかで

景色を染めていた

咲くから散るのか

散るから咲くのか

いずれにして儚い物は

うつくしかった

爪先立ちした兎は

背伸 ....
初めての朝は海の中で目覚めた

期待に似たものに満ちた光と
生まれたままの姿で
あの人と二人浮かんでいた

私はすごく幸福で
そうして少し悲しかった
こんなに幸福な朝は
二度とこない ....
 
 
紅い頬を削がれて
恥じらいもなく現れた
少女の実を
次々と切り分けて
皿に並べていく

自らの少女を
どこかに忘れてきた
ふりをしてる母の
秘められた欲望のように
家族 ....
さよなら
といってしまうと
追いかけてこないこと
わかるから
エレベーターの中の
25秒間を
感じることに使うべきだったって
偶然は
つくってみるもの

ねえ
と問いかければ
 ....
彼女と仕事をしてると楽しかった
たぶん仕事が終わればそんな気持ちもなくなるって思ってる
ぼくはクリエーターだ彼女は実務をしてくれてる
この広告の小冊子づくりが終わればチームは解散する

ちょ ....
さやえんどうのかわをむく

ゆびのさきがみどりになって

ぷんとあおくさいにおい



うまくいえへんこと、いっぱいあるよ

っていいたかったのに

なかなかいえなかった

 ....
                        090522



進化をし続けて
人になった途端
ウィルスに脅かされて
右往左往している
マスクが売り切れたから
引き籠もっていても ....
このからだをすぎるものらの
なんとせわしく弱いことか


流木が凍り
骨の道に沿う


いくら望んでも
いくら願っても
手のひらより大きくなることはない
 ....
 
 
治りかけの痔が
痒くて気持ちいいのだと
祖父は言った

痔は治りかけてるのに
とも
祖父は言った

私は誰もいない公園の
ブランコに乗り
治りかけの痔について
考えて ....
季節のしるしを見つけたくて
うろうろと瞳を泳がせ歩いていたら
夢とうつつの小さなすき間に
足をとられて転んでしまった

うつぶせで顔を伏せたまま
両手をありったけ広げてみる
土の匂いが身 ....
今日、ひらりと
アオスジアゲハに会いました

モルフォ蝶などは
森で空飛ぶセロファンのようだそうですが
五月晴れした青空と
同じ色乗せた羽根でした

どのクスノキかで春を迎えた彼か彼女 ....
恒温動物である僕たち人間は正常に生きてる限り36℃前後の体温を維持し、起きていても眠っていても温かい。
一体僕らの何が熱を発しているのだろう。
流れている血か?
肉か?臓器なのか?
目に見えぬ ....
誰に教わったわけでもないけれど
新しい始まりの予感は
そうやってくる

五月の風は
そんな淡い期待を感じさせる
芽吹きの音が聞こえてきそうな緑色で
あなたは窓から入り込んでくる風を
そ ....
{引用=草っていうのは
好きなことばのひとつです

あといくつか好きなことばがあるのですが

そこに石があってもいいし土も
あるだろうし水たまりもあるし
雨がふっていてもそれはそれで
 ....
空へと続く
いくつかの道すじがあり、
それらはやがて
空を流れて
空になる


 それゆえ
 空への道すじを
 川と呼んでもよかろうか


しずくはどれも
はじめは少 ....
 
 
しつれんすると
ひとはねこになるのだ

みちばたに
はながさいてるのだ

どんなりゆうで
はなはさいてるのか

きみにこいをしたからさ

ほそいめをして
ないてる
 ....
             090520



はやまいりやす
なにごかと
何事もない顔した男が
いつもの辻から
あわてて顔を覗かせる
大気圏外に住んで早くも2ヶ月
宇宙飛行士の若 ....
パン作りに悪戦苦闘する教室の扉をそぉっと開くと
可愛らしい眼でこちらの様子を窺いだす

仲間外れされているとかの感情より好奇心が勝っているようで
親指を口に含みながらきょろきょろしてる
手足 ....
                 090517


お茶碗を落っことす
がちゃんという音
鋭い破片が飛び散って
皮膚を破り
鮮血を散らす
のはずだったのに
を期待で ....
人の耳にはピチピチなんて
明るい音ではねる鰯の水揚げ


にぎわう港から鰯そのものへ視線をうつせば
全身でわななく声が 流線形のまま突き刺さる


何万もの銀の鱗が震えている

 ....
風景描写。

足首ほどの深さの川には
この時期多くの人が集う
或る子どもは魚を追いかけ
或る男女は飛び石を渡り
或る老人は側で居眠りをする

風景描写。

一両編成の青い電車は
 ....
マシュマロ島がくるくるまわりながら
洗濯機の中身のようにまわりながら
汚れ落ちのように
溶けてゆくのです
ココアがだんだん白くなる

さっきベランダに来てちょっと鳴いて
行ってしまった鳥 ....
幸福とはなんだろうか

世間的にいう寿命で

たいせつな人達に看取られながら

死ぬこと、

僕ははっきり覚えている

小二のときそれをテーマにした絵本を僕は描いた

中二のと ....
スライドする
月が笑う
夜の窓辺

憂鬱を孕んだ
胸が冷える鼻先

わたしはわたしの行方を
ポケットに押し込んだまま

吸い込まれる
終電の渦

たった1mgの錠剤で
繋ぎ ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
シーラカンスの夢- nonya自由詩13*09-5-25
紫陽花- 夏嶋 真 ...自由詩26*09-5-25
料理と詩について- あ。自由詩10*09-5-25
「夏のはじまり」- ベンジャ ...自由詩12*09-5-24
マニラでの数日- 吉岡ペペ ...自由詩1109-5-24
夏の朝、もう外はあおぞらなのに- 衿野果歩自由詩109-5-24
短い夏の終わり- こめ自由詩1109-5-24
始まりの朝- 衿野果歩自由詩409-5-23
林檎- 小川 葉自由詩409-5-23
上昇25秒- 蒼木りん自由詩509-5-23
五月の夜/六月の闇- 吉岡ペペ ...自由詩809-5-22
さやえんどう- 尾崎みど ...自由詩509-5-22
進化- あおば自由詩4*09-5-22
ひかりふる- 木立 悟自由詩409-5-22
風になる- 小川 葉自由詩509-5-21
みちくさ紀行- あ。自由詩7*09-5-21
草冠とレインクラウン/群れない青- 海里自由詩209-5-20
- taznu自由詩309-5-20
「五月の風にさそわれて」- ベンジャ ...自由詩6*09-5-20
どこまでもどこへもどこでもなく- 石川和広自由詩1109-5-20
- 千波 一 ...自由詩3*09-5-20
はやりやまい- 小川 葉自由詩2*09-5-20
はやりやまい- あおば自由詩3*09-5-20
夢あそび- 恋月 ぴ ...自由詩23*09-5-19
ココナツミルク- あおば自由詩9*09-5-19
さかなの目- 夏嶋 真 ...自由詩15*09-5-19
風景描写_〜初夏の日〜- あ。自由詩5*09-5-18
マシュマロ島- ふるる自由詩8*09-5-18
幸福- 吉岡ペペ ...自由詩909-5-18
『蒼の日』- あおい満 ...自由詩16*09-5-17

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