草野球のグラウンドに照明が点る頃
まだ夕陽の漏れるまるい空に
すーっと二羽の鳥が舞いあがる
ただそれだけのことに見とれて
足を止めている 橋の上で

右手のバッグには夕飯の材料
左手のタ ....
見知らぬところで

ひとのこころは

てのひらを返したり

大人だからだまっていたり


六月が川面をぎらつかせている

ぼくは見つめている

なにかを吐き出したくなっている ....
 
 
つうきんちゅう
きれいなひとと
たくさんすれちがった

かえりみち
きれいなこいびとたちと
たくさんすれちがった

いちにちのうちに
こんなにたくさんの
こいがうまれて ....
紺碧の空はちぎれた

それが青い花になった

だからあなたは

空のしたの青しか信じなかった

あなたのそんなメルヘンを

まもりたいと思った

そう思った刹那から

痛み ....
 ナスがなった
 まだ小さい
 そっと撫でた
 冷たかった
 夏の音
 風が聞こえる
 雨は降る
 土は湿り 葉は大きく広がる

 ナスがなる
 まだ小さい
 重そうに 頭は ....
かげろうみたいに揺れていた
道端に咲く花の名前を知らなかった

うつむきながら歩くのは
暑いからではなくて
探しものをしているから

交差点で泣いている少女を見かけた
優しい言葉をかけ ....
ある赤ちゃんは公園で

暖かい風に吹かれながら

ベビーカーから見える青い空を見上げる

ある幼稚園児は

ジャングルジムのてっぺんから

人より少し高い所から

雲がゆっくり ....
白い壁に掛けられた 
金の額縁には 
名も知らぬ画家の描いた 
淡い水彩画の少女 

朝の光に透けながら 
すきま風に膨らむ
カーテンの窓辺に佇む
黒い瞳の少女 

日々多くの人と ....
 
 
バスをおりて
はしをあるいて
ははとわたる

なぜかは
おぼえてないけど
たしか
こうじかなにかだった

はしをわたると
またバスにのって
となりまちへいった

 ....
遠くから靴の音、口笛の音かもしれない

僕は歌うかもしれない
だれにも聞こえない、見えない歌を


詩はあまりに裸すぎて
隠さなきゃならない気持ち隠しきれなくて

ポストは赤くて僕は ....
口喧嘩したとしても
仲直りの機会とか窺うでも無く
当たり前のように手を貸してくれる

たとえばそれは
洗濯物でふさがった両手のかわりになってくれたり
ちんちん鳴り出したやかんをコンロから下 ....
              090616



素敵な顔した
船乗りシンドバッドに憧れた
七つの海に乗り出して
大金持ちになりたいと
おとぎ話に夢中になった
地道な稼業に精を出せと
 ....
さいきんはーもにかにこっててね
うちにかえるとすぐさまとりすのこびんと
はーもにかをもってへやにこもるんだ
かぞくはなにもいやしないよ
かぞくはだれもいやしないんだ

せかいでいちばんの
 ....
{引用=群をはなれたライオンと
群にはぐれたシマウマが

サバンナの真ん中で出会った

孤独で飢えたライオンと
恐怖に満たされたシマウマ

見つめあう両者は
お互いを理解 ....
「人生」だなんて
そんなたいそうな物語はわたしにはありません
ただ 生きるのをやめたいと思ったときに
どんな死に方がいいかと言うと選択肢がいくつもあって
どんな服装で死にたいかと言うと ....
じぶんががんばることが

誰のためにもなっていない

未来も含めて

誰のためにもなっていない

これ以上の絶望ってあるだろうか

言葉はいつも足りなくて

無力感ばかりにひた ....
よく、晴れた日のこと
傘をさかさまに持ち、振り歩くひとがいた

何をなさっているのですか、と尋ねると
彼は
「ここに太陽を閉じ込めようとしているのだよ」
そう言って
ぱちり、と傘を綺 ....
ベランダの網戸に
小さな蜘蛛が一匹、しがみついている 
風のごうごう吹く真夜中だから
足をちぎれそうにのばして
蜘蛛なんて見るのも嫌なのに
ひどいすきま風に顔をしかめながら
なぜか私は
 ....
沈んでいた言葉がいま、動き出す
オート構築されてゆく
この手でつくりあげた方程式も
組み替えられていく無情
あたしは頭を抱えているだけ

記憶はつくられた意識の中
あたしらの足 ....
 
 
だれもいないものおきで
ほんをよむのがすきでした

だれもいないものおきで
わたしもいつかものとなり
おかれるものになるものと
おもってばかりおりました

そのいえで
く ....
ちいさな腫瘍があった
おそらく、せかいというものから隔てられた朝
ぎこちなく、触れることで
ぼくらが確認していたのは
痛みだったのだろうか



{引用=
この詩は、きみの
平 ....
 
 
くもひとつない
おそらから
あめがひとつぶ
おちてきた

なにかの
まちがいかもしれぬ
おそらのしたで
ねむってる
ぽちがみちの
まんなかで

おはなに
あまつぶ ....
大切かどうかわからない記憶は
抱えていた膝小僧のかさぶたにある

転んだのは最近のことだったか
それとも遠い過去のことか
鉄さびのようなすすけた色は
かつて赤い液体であっただろうことを
 ....
空の背中に
茜色の翼が生えて
夜が終わる
オーケストラの余韻のように
薄れゆく星たち

ああおはよう
今朝のミルクはいつもより冷えて
そんなことが
秋へと読み進むセンテンス

明 ....
 
 
からのおけに
こえをみたしていく

みあげるとあおいそら
おなじいろのふくをきた
しょうじょがわらってる

かぜのちょうじょうから
おちてくる
そのそくどで

うまれ ....
その町はいつも晴れていた
暖かな日差し、爽やかな風
青い空に、柔らかな雲
町外れの湖には
それらの全てが溶けだし
大きな森を育んでいた
青年はその湖に足を浸しながら
いつも遠い、見知らぬ ....
焼けた石の上を滑らかにすべる水銀
光ったかと見えてそこにはない
それは一匹のトカゲ
生き物である事を頑なに拒否する

草むらに放られたまま忘れられたナイフ
発見からまぬがれる殺人事件の凶器 ....
恋やら愛やら仕事やら

友やら親やら人生やら

きみはいつも手の鳴るほうへ

渡り鳥みたいにいのちをかけて


宗教やら政治やらではないぶん

ずいぶんといさぎよく

伴わな ....
父の死んだかたわらで
妹をあやす姉


こどもを亡くした朝に
家族のためにあくせく働く母


ぼくたちの町


生活が
続くところまで続いていき


夜の暗い背中を
 ....
 
 
なにもたべないひとになるのだと
きりさめのかえりみちに
わたしはおもう

くりかえされるはなしばかり
しんじてるから
しんじつをおきざりにして
わかりはしない

あまあし ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
橋上- kaeru自由詩209-6-19
見知らぬところで- 吉岡ペペ ...自由詩609-6-19
こいのはて- 小川 葉自由詩109-6-19
青い花- 吉岡ペペ ...自由詩209-6-19
- doon自由詩11*09-6-18
「そして静かに暮れてゆく」- ベンジャ ...自由詩5*09-6-18
見上げたのは同じ空- こめ自由詩1509-6-18
窓辺の少女_- 服部 剛自由詩16*09-6-17
うかい- 小川 葉自由詩409-6-17
遠くからの音- 吉岡ペペ ...自由詩1009-6-16
憎めぬひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*09-6-16
ほんとうのパンツ- あおば自由詩5*09-6-16
蛍はどこへ- 竜門勇気自由詩2*09-6-16
「シマウマとライオン」- ベンジャ ...自由詩4*09-6-15
エレメンツ- 新守山ダ ...自由詩209-6-15
絶望- 吉岡ペペ ...自由詩709-6-15
陽傘- 山中 烏 ...自由詩4*09-6-15
あれあし- 靜ト自由詩2*09-6-14
、何度でも- 百瀬朝子自由詩5*09-6-14
ものおき- 小川 葉自由詩209-6-14
faraway- ねことら自由詩609-6-13
ぽちとあめ- 小川 葉自由詩409-6-13
かさぶたの記憶- あ。自由詩20*09-6-12
耐性- ふるる自由詩8*09-6-12
マリーのうた- 小川 葉自由詩209-6-12
「希望の丘」- プル式自由詩7*09-6-11
トカゲ- 非在の虹自由詩109-6-11
渡り鳥- 吉岡ペペ ...自由詩809-6-11
水のない空/生きた旅人- 石田 圭 ...自由詩1309-6-11
かえりみち- 小川 葉自由詩409-6-11

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