青白い空に僕が飛ぶ
青白い空に僕が飛ぶのだ
明け方の淡い夢の様に
暮れ方のカゲロウの羽ばたきみたいに
青白い空に
青白い空に



息をし始めてからこ ....
閉ざされた想い
祈り合わせた手から
こぼれ落ちた
二枚貝

黄金色
さざめく波に乗せて
{引用=気がつくと私は朝食を食べていて
ちょうど大根の葉の炒め物を乗せたごはんをお箸で持ち上げようとしたところだった}


突然ですが
はだしの生活を始めて
そろそろ3年になります
コン ....
木々の緑を揺らし洗う

風の音たちが
私を遠い所へ連れ去ってゆく

ざわめきの葉葉に清純な雨が伝う

そう暴風雨は埃にまみれた
この都市を透明に塗り替えて
明日の蘇生を約束してくれる ....
きょう
たんぽぽとはるじおんを食べた
すこしだけ耳が伸びて
神様の声をきいた


あしたは
すみれとばらの花を食べる
すこしまた耳が伸びたら
まだ聞いたことのない
あなたの声が聞け ....
君が牛乳なら
僕はコーヒーだった

国道4号線
右折しても左折しても
そこは鎖骨だったから
かならずてのひらで行き止まりだった

行き止まりの
てのひらを握りあって
 ....
緑色をぬる
たとえば葉の緑だ
黄色をぬる
それはレモンの黄だ
背景に街のグレーか
あるいは部屋のセピア色をぬる
中央に常に不明のオノレを描く
抽象への誘惑をしりぞけ
克明に過去をさかの ....
こんな夕暮れは
たまに
たまになんだけど

あなたに逢えることが嬉しくてしかたなかった頃の私が戻ってきてね

ふたりで駈け落ち気分で出かけた場所を思い出すの


嬉しくて切なくて
 ....
一人になると
ぐわん、と
影が大きくなる


消えたパーツは
二度と
戻らない


だから
形の合わないパーツを
空いた隙間に
ねじ込む


だから
きっとうまく ....
猛禽がやたら低く飛んでるな

  なのはなにしずかなあめ
  なのはなにしずかなかぜ

桜の花びらに埋もれた
側溝のたんぽぽ

   散って舞う風流よりも
   舞って発つ、汚れても ....
花びらが

あしもとに転んでいる

気持ちいい夜風に

白い素直なものが散っている

居酒屋をでて

スナックにむかう

仲間たちのうしろ姿

外灯に浮かびあがっている
 ....
隣部屋から漏れる電話の呼び鈴に
ふと現実に立ち返る瞬間を感じる
さっきまでホテルの窓から見えた
電光掲示板の宣伝文句を
眺めてばかりいただけだった

月が見えるほど暗くなく
星が瞬くほど ....
思い出を右から左に
並べて行く

海の見える場所に
家を建てた
波の音が聞こえ
潮風が吹いて
ウミネコでも鳴けば
と思い続けてもう
ペンキもはがれてきたのに

ぼくの昨日は消 ....
「ダックス!」
といきなりいわれた
ソファーでひっくり返って
ノビている姿が
ペットショップで見かけた
ミニチュア・ダックスにそっくりだという
あんなふうにやわらかい腹をムキダシで
無垢 ....
ああ

きみはどうしてこの世界に来たのですか と

機関士が言ったので

そうだな、僕は
なにひとつ持ってこられなかった と こたえた


砂漠の砂は日々減ってゆき
海はすぐそこ ....
芽を花を実を
踏む道をゆき
芽を花を実を
肌に宿す
瞳のなかの高い窓から
さらに高い瞳を見るひと


影の脚が
影の胴を透り
羽の浮かぶ水
何かが去った跡へと至る
 ....
こっそりと
ゆびわをかじると きいん とする
ぽっかりと
ちいさなあなのあいた夜

空の一部を
せろはんてーぷのぎざぎざで
ひかりのかたちに
切り抜く


わたしのへやで
ちか ....
風が光っている
それを
瞼の裏で感じて


われに五月を


犯罪的なほどに
短いスカートをはいた
女子高生の耳元で
一編の詩を
ささやいてみたい

気が合えば
ふたりで ....
きみの一日を 僕は知らない

きみが毎朝買っているパンの味も
きみが気にして飲んでいる健康ドリンクのことも

きみが僕に隠れて嬉しそうに読んでいる新聞の四コマ漫画のことも
きみが髪を無造作 ....
人体模型は海を見ていた
筋肉の組織も内臓も剥き出しなのに
それは自分の何をも語りはしない
こうしていると
かつては本当の人間だったのかもしれない、と思う
電池の切れた玩具を
大事そうに ....
 
 
 
 
 
 
 ・三日前の話
 
 
私が
指先のみの力で
空を切ったとき
その軌跡は
柔らかなひかりになって
木漏れ日の影の部分を
踏んで行きました
 
 ....
誰もいない教室で
机の落書きを消す

たいていが内容の無いもので
消すのにためらうこともないのだが

ふと窓をみると
結露したときに指で書いたのだろう
一つの文字が見えた

「海」 ....
{画像=080414005611.jpg}
  もーいーかい
  もーいーよ 
  もーいーかい
  もーいーよ 

顔を上げると
君と眼があった。
そんなところにいたら
すぐにわか ....
この駅に引っ越してきたばかり
ボクはまだ四年生で

思い出せないけど
たぶん二学期の途中

クラスが二つしかない
真新しい校舎の学校は

女子大の予定地と団地と貯水池に挟まれた
 ....
{引用=
くまちゃん
雪が降ったからね、うさぎを作ったんだ。ダイクマからの帰り道、雪が降って、ねぇ。積ったらいいのにーってはしゃいだら僕、冗談じゃない!ってみんなに怒られてさ。くまちゃんは雪の多い ....
そんなに複雑だったっけ?
ボクはただ目の前の噴水を眺めていて、向こう側の空が青かったのを嬉しく思った
爽快なジェットとヒコーキ雲が空間を作って
その映像はシーンの一つのようになった
十年前から ....
そらの隙間
を、埋めようとして

   春に吹けば花を
   夏に吹けば草切れを

僕の僅かな体温で
そらのどこかに隙間ができて
そのどこかをえいえんに
、さがしつづけ

    ....
ぽたっぽたって、
さくらが自殺してるよー
去年の知恩寺の廊下にのぼって見ている
真っ暗な庭で
夜中はきちんとほうったらかしにされたいね。
そのほうが、ずっとやすらかできれい
さくらの蕊がピ ....
夢を見た その後に
このあめ玉の甘さを知る
さきほどあなたが
私に託していった
お別れの品

悲しいことがあれば
あめ玉はすり減り
嬉しいことがあれば
あめ玉は大きくなる ....
                080410



見学に来て
写真を撮る方は
多いのですが
中に入って
食事を召し上がる方が少なくなって
それどころか
食事をするお店だと気がつ ....
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