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オシマイにしましょう
大事だったもの全部
ゴミに出して
そこにわたしもうずくまる
収集車が来るまで
あと少し
大丈夫
オシマイ
にしましょう
とってもステキな思い出
これまでどうも　.... 信号待ち
目の前で
ビルが壊されていく
ここは日本だから
ゆっくり
ゆっくり
壊されていく

こんなこと
とっくにわかってた
このビルが建った頃から

滅びていくのを
待って　.... 車がたくさん通る
高速道路のトンネルに
住んでみたい

非常電話の扉の中
さらにその奥
誰にも開けられない
硬い硬いコンクリートの内側
誰にも見つからないように
こっそりと部屋を作っ　.... 花粉はつらいけど
それはそれで
明るいから
お出かけする
わたしの身体
今知らない場所にいる
知らない店がある
知らない昼間に
浮かんで行くよ

自由って
限定された息抜き
で　.... もう忘れてしまったから
思い出せる
縦に細長い
三角屋根の家は
白い壁に
木の階段
小さな抽象画が
三つ
上って行くと
グランドピアノと
背の高い譜面台
バルコニーには
テーブ　.... 穴を掘る

沈んでしまえるほど
掘りたいのに

ところで
もう覚えていない
あっちもこっちも忘れたという人が
川岸で待っている
らしい

どうか
思い出さないでね
そうしたら　.... 電車を降りたら
小雨が降っていた
セブンイレブンで傘を買った
駅前の商店街を抜けると
道は一気に暗くなる
細い道の両側から漏れる
家々の明かりがメインで
わたしは足早に家路を急ぐ
朝
　.... わかるわけがないと思う
あの頃
みんな
もう何をしてもつまらないって知っていた
この先何も
いいことなんかないって知っていた
生き残るため
そう、大していいこともないのに
ただ生き残る　.... なんかみんなじゃれあってるみたいに見えて
いいことだなって思っちゃった
気がついたら
怪我してた
みたいだけど

何回聞いても
君の苗字は忘れちゃうよ
なんかだからもう聞かなくていいや　.... くらやみに
椿がぼうっと
咲いている

赤と白の
絞り

女のようだが
女のようでもない

花のようだが
花のようでもない

とても
黒い
緑色の葉

くらやみに
　.... 誘ったわけじゃないけど
そうなったらいいなって思ってた
そう思っていたらそうなった
それだけで満足だったので
それ以上のことはなにも
いらなかったのに
あなたは
いろいろなものをくれよう　....
ｋａｕｚａｋさんのチアーヌさんおすすめリスト（11）
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
迎えの車- チアーヌ自由詩510-2-12
崩壊- チアーヌ自由詩209-12-11
望んではいけないこと- チアーヌ自由詩609-6-4
何も無い昼間- チアーヌ自由詩409-3-11
思い出せる- チアーヌ自由詩408-7-2
川岸で待つ人- チアーヌ自由詩608-6-26
帰宅- チアーヌ自由詩808-6-5
わかるわけがないと思う- チアーヌ自由詩608-4-24
春- チアーヌ自由詩108-4-2
椿- チアーヌ自由詩308-3-31
ごめんね- チアーヌ自由詩208-3-26
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