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空から枯葉が落ちてくる
頭上の木から切り離されるのではなく
空の見えない高さから
無音とともに落ちてくる
空の見えない高さの
さらに高いところの
その向こうがわ
宇宙の深淵のような場所か ....
{画像=100518032154.jpg}
幽霊坂という名前の坂は、東京都内にいくつも点在、
していて、神田淡路町、目白台、三田、田端など、に
ある。これらの幽霊坂は昼なお薄暗く幽霊でも、出 ....
こんなふうに
手足が生えそろって
二つの目と耳があり
呼吸も嚥下もでき
発語さえできる口があるのは
不思議なことだ
それが人間の
かたちとして当たり前に
認められているのも
不思議な ....
くるっても
いいのだろうか
という言葉をおしころして
公園へむかう
身ぐるみはがれる
とはこんな気分だろうか
この身をくるんでいた
ものたちはどこにいるのか
いまも元気で
やって ....
遠くから見ると
家々の灯りが山裾に
へばりつくように
つらなっているのが見える
あれらの灯りは私ひとりの
いのちよりも長く生きるだろう
ひとりが斃れふたりが斃れ
世代の交代があったと ....
私たちは小さなものであり
小さなものであることの上に
居座っていた
当然のような顔をして指をなめ
ずるがしこい風を読み
来た道を戻っては
前と同じような幼い顔をしてみせた
そうして世界は ....
眩しいと思って見上げると
それぞれの吐き出す息が
ただよっているのだった。
たまったものを
ためられたものを
いっせいに解き放ちながら歩いている、と
どれが誰の息であったのか
わからなく ....
{引用=――にんげんは
抽象する動物なんだな
(北村太郎「悪の花 2」) }
鳥の目醒めがあって
それから少し遅れて
人間の目醒めがあって
それからだいぶ遅れて
私の目醒 ....
ずっととおく
あちらのほうへいってしまった人が
てをふりつづけているようにおもえる
そのしろいすきとおったてのひらが
やみのなかできょりとともに
うすくなっていきながらも
きえずにまだみえ ....
とても
とても高い所から
落とされて ばらまかれたみたいに
路上には大勢の人々が
ざわめいていて
それぞれがひとつずつ
何かしらの凶器を隠し持っている
とても
とてもありふれた所から
....
るいるいと
つみかさなり
荒涼をうめつくす石
これは誰かの
さいぼうであるか
それらの石が記憶の
かけらであるとしたら
この場所に吹く風も
意味を孕むであろうが
ただ過去を予 ....
病人は目を醒まし
言葉にならない声でさけんでいる
葬儀屋が切り取った脚を
箱に入れて去っていく
皮膚は黒かったが
骨は白いままだろうか
もっと遠い窓の向こうでは
咲いたばかりの花が
離 ....
きょうもまた
むごたらしくも
花が咲き
そして散り
音もなく
忘却はととのえられ
かるくなって
飛んでいき
あしもとのごみは
せわしなく
掃き集められ
きよめられて
そうしてく ....
kauzakさんの岡部淳太郎さんおすすめリスト
(13)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
枯葉
-
岡部淳太 ...
自由詩
11
12-11-24
幽霊坂
-
岡部淳太 ...
自由詩
8
10-5-18
人間のかたち
-
岡部淳太 ...
自由詩
7
10-3-9
樹木
-
岡部淳太 ...
自由詩
5
09-12-4
灯りのつらなり
-
岡部淳太 ...
自由詩
4
09-8-28
波紋のように広がってゆく
-
岡部淳太 ...
自由詩
6*
09-5-15
眩しいため息
-
岡部淳太 ...
自由詩
8*
09-4-30
抽象物
-
岡部淳太 ...
自由詩
8
09-4-21
彼方
-
岡部淳太 ...
自由詩
3
09-4-15
冷たい磔刑
-
岡部淳太 ...
自由詩
2*
09-1-28
累石
-
岡部淳太 ...
自由詩
11
08-5-2
四月
-
岡部淳太 ...
自由詩
11
08-4-23
飛散
-
岡部淳太 ...
自由詩
8
08-3-26
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