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そのあと
泣きながら話したこと
そのあと
青い空に憧れたこと
そのあと
たんぽぽの綿毛が優しかったこと
きみが傍にいたこと
本のあいだにしまい込んだきもちのこと
故郷という ....
はとこのちえが
文字を教えてとせがんできた
あいうえお
と順番に教えていくと
「わ」のくだりで
おかしな出来事がおこった
紙から
ふわっと浮かんだ
わの文字は
ちえの両親 ....
薄暗い放課後の理科実験室で
やさしさの裏側を顕微鏡で覗いている
数名の男子が抱く女子への幻想があるかもしれなくて
もしくはどこか悲観的に
いくばくもない生命のおわりが映るような気もして
....
忘れていることがある
いつも夕暮れ時におもい出すこと
夜を歩けば
やみが足にまとわりついて
わたしを放さない
やみに触れる
手のひらはあたたかい
なぜだか知らない
知らないとい ....
シートに座る
わたしの
手のひらから
喜びとか悲しみとか
こぼしてしまわないように
ギュッと
手を握る
瞬間がある
がたん
ごとん
揺られる列車の質感は
懐かしさと
....
夕刻の列車
窓に頬を寄せて
待ち合わせの停車駅で
夕陽を眺める
ほんの九分間
たとえば
一日を振り返ってみると
夕食の献立が
浮かぶ
なんて、便利でいいのに
どんなときも
....
どこまでも行くよ
そう言う必要のない
今はとても
穏やかに空の下で寝転んでいる
農家は汗水たらして
作物を実らす
我が家
みたいだな
家族の汗の染みこんだ洗濯物
放り込ん ....
いくつもの、
接がれない
夕刻のだいだい色を
ポケットにしまおうとして
持ちかえれない
そんな夜は暗闇に目を凝らした
この病棟の窓から見える夜景は
いつもと変わらない
....
プラスチックの板に
七センチの穴が空いていて
父にそれを手渡されて
手伝いがはじまった
実家での農作業は
ずいぶんと久しぶりで
この蒸し上がった季節に
汗の一つもたらそうかという
....
母へと語られる
おもいは
いつもことば少なで
ずいぶんと幼い頃
学校へ行きたがらなかったわたしを
ぴしゃりとしかりつけた
あなたの手のひら
たった一度
手を上げたのはその一度
....
足下の花びらが
しきりにバトンを渡そうとする
あなたも咲いたらいい
そう言っているのかもしれなくて
ただただ季節はめぐるから
がんばれない
そううつむくあなたの額にも
舞って ....
ひき肉を買った
何だか退屈な日常を少し変えたくて
冬のわりには暖かく
スーパーは少し込んでいる時間帯で
特売ってわけでもなかったけれど
料理レシピのサイトでふいに思い立ち
ひき肉
....
眠れないんだろうな
なんて
思う夜はやっぱり眠れなくて
二時間もすれば
なんだか
現実味もない夢で目が覚める
ヒーターの残り火が
まだ部屋をぬくめているようで
ぬるい
そんな朝は ....
ご飯を食べられないから
せんべいと
ミネラルウォーターだけで
生きてみようと思う
というとあなたは苦笑して
もっとやせるよ
と言うんだった
冗談ではなくて
吐いてしまうのだと話すと ....
歩き出すことを知りました
ひた、
ひたり。
らしさをどこかに求めて
あまやどりをしました
ぽたり
いつしか涙も流しました
そうしてぎこちなく
笑ってしまうの、
わたし
ことばに詰ま ....
海で言うところの
水平線で
わたしは平たくなって
息をひそめる
かなしいことなど
なにひとつない
けれども横になって
うずくまると
涙がほほを伝うのがわかる
枕に染みこんだ水滴は ....
買っておいたパンの消費期限が
朝の五時だったので
とにかくも早起きをして
そのパンを食べないといけないと
思ったのだ
そんな朝に
荷造りを終えると
ダンボール五箱と衣類ケース四個
収ま ....
海にいくと思い出す
きっと記憶や思考は
脳になんかなくて
波の狭間でいつも揺れ動いているに
違いないのだ
幼い頃幼稚園で
真っ白な画用紙が配られると
クレヨンで
好きなものを好きな ....
テレビの電源を
オフにする
それだけでは
現実と私は切り離せない
と知ると
カーテンを開け放って
現在と対峙する
朝焼けも
夕暮れも
物悲しく過ぎた日の
言葉を吐くことを
一 ....
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(19)
タイトル
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そのあとがある
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かんな
自由詩
20*
13-3-12
やさしいちえのわ
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かんな
自由詩
8*
13-1-27
やさしさの裏側
-
かんな
自由詩
21*
10-4-23
やみを抱き合う
-
かんな
自由詩
3*
09-11-10
なぞる
-
かんな
自由詩
3*
09-11-3
まちあわせ
-
かんな
自由詩
7*
09-10-10
ひなたぼっこ
-
かんな
自由詩
10*
09-10-3
幼さ
-
かんな
自由詩
12*
09-8-18
たまねぎ
-
かんな
自由詩
5*
09-7-26
おもい出す
-
かんな
自由詩
15*
09-4-25
咲くら舞う
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かんな
自由詩
6*
09-4-15
ひき肉
-
かんな
自由詩
17*
09-2-18
眠れない朝に
-
かんな
自由詩
4*
08-12-7
さびしさを吐く
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かんな
自由詩
31*
08-11-25
伝えます
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かんな
自由詩
11*
08-11-8
眠る
-
かんな
自由詩
3*
08-11-1
引越し
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かんな
自由詩
4*
08-10-5
とどく
-
かんな
自由詩
4+*
08-9-23
もの言わぬ人
-
かんな
自由詩
11*
08-9-11
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