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地下鉄は難しい
乗り換えなくても難しい
行く先々で枝分かれしないでほしい
でもまず乗り換えが難しい

地下鉄は地下にある
地面直下だったり深かったり
違う駅名の駅が重なっていたり
同じ ....
夏の思い出
台風の帰り道
みんみんを拾いました

踏まれるよりは
木にでも置いてやろうと拾い上げると
意外にもみんみんは力強く暴れて
暴れて飛びついた先が私だったので
服にくっつけたま ....
宇宙空間では
衝撃波や宇宙線や太陽風なんかは
常在菌のようなものなので

星間ガスでも星でも塵でも
どんどん醸されてしまいます
それがいやなら真空パック

とはいえ
宇宙で今さら真空 ....
物の怪同士
協定のようなものでもあったのか
逢魔ヶ刻
午後五時が一つの境のようだった

よくまぁこんな海で
と思うような灰色の海から引き上げて
ぞろぞろ歩きを始める海水浴客たち

海 ....
誰の詩も読みたくないので
誰の詩も読まない

もとより誰かの詩を読めなどと
強いる人もいない

誰かが書いた、というだけの詩ならいいけど
誰かのものである詩は
誰か書いたその人が読んで ....
知らないところに行きたくないかい?

学ばないひとは強い
学ぼうとしないことは無敵だ

けれど歩くよりも遠くに行きたいなら
ロケットを作らなくては

わかることとわからないこと
でき ....
雨なのであじさいを見に行きます
真水が空から降る星の
不思議を傘で受けとめながら{引用=でも七色の八仙花
お酒の雨ならあじさいの
ほろ酔い加減もわかるのに}開いた傘には雨粒の
直径ごとに音程 ....
今日、ひらりと
アオスジアゲハに会いました

モルフォ蝶などは
森で空飛ぶセロファンのようだそうですが
五月晴れした青空と
同じ色乗せた羽根でした

どのクスノキかで春を迎えた彼か彼女 ....
海からメールが来ましたよ、ラ・メール
光さす水面下
五月はクラゲも季節です

よつめ花びらたちのエフィラや
うりくしたちの赤ちゃんの
沈み止むことなき花吹雪

外海では
彼らの親が吹 ....
本当の砂漠ではないけれど
ここに来て安らかだった

ひとはとうに滅び終わっていて
そのことを嘆いたり
悲しんだりしなくて良かった

さらさらと砂時計
言の葉の砂こぼれる

掬い上げ ....
ケルトの白馬のように
ナスカのハチドリたちのように
空を巻き込むように
海と陸とで波が白いよ

空は空で
海と陸とのあわいをも
可笑しく見つめているのだろう
きっと今もいつも

国 ....
仄ぐらい
図書館の書庫で
あまた題名たち灯りなさい

抜け出して来たりしなくていいから
背表紙に身をあずけたまま
そこで瞬きなさい

かつて星々を
幾つもの星座につないだように
ひ ....
こんな嵐の夜にこそ
ばれたらただではすまない研究

あなたは黙って
本を読んでいる

フラスコの中で順調に進行中なのは
水虫のヘテロシス

あなたは黙って
風に耳をかたむけている
 ....
夏野菜のカレーはおいしい
ナス野菜ではないよ
夏野菜
ナスも入れるけどね
ピーマンとオクラ
場合によってはカボチャやトマト
夏のカレーは夏野菜
冬のカレーは根菜で作る

スズムシはい ....
シーアネモネ
イソギンチャクとクマノミ
君たちはいつから一緒にいるの

遺伝子と生き物
私たちはずっと一緒

生まれる前から
これからいつまで

非在から存在へ
存在から存在への ....
示準化石は
何かが棲んでいた証拠でもいいので
20世紀の示準化石としては将来
コンクリートやアスファルトが役立てられることでしょう

ひとかけらずつの翡翠や
黒曜石の鏃が時折ひどく美しいよ ....
名前はポチです。拾ってください。

自分で自分にそう張り紙して
座り込んでいたい日がある。

やさしい人
ただ、大丈夫?とだけ声をかけて。

親切な人
封を切っていないコーヒーやおに ....
夜にグライダーは飛ばない
上昇気流、サーマルがないから

サーマルがないので
夜に雲は湧かない
どこかから流れてくる分だけ

街を挟んで
海風と山風が一日の交替をして
吹く風はどれも ....
ビューフォート風力階級というのは
煙突の煙がまっすぐ昇るなら風力0で
風向き程度にたなびくなら1
木の葉がそよそよしてるぐらいは風力2で
小枝までゆらゆらなら3
といったやつです

風に ....
素手でも
いつも持っている
うつわ
手のひら

ひとつで浅く
両の手で少し深く
手のひらは
うつわ
いつでもすぐに

流れていくものたち
掬いあげても直ぐ零れてしまうので
い ....
kauzakさんの海里さんおすすめリスト(20)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
乗り換えコンパス- 海里自由詩510-2-3
緑のみんみん- 海里自由詩5*09-12-27
星干しのレシピ- 海里自由詩109-12-14
自由詩な葉っぱ緑/海浜百鬼夜行大路- 海里自由詩109-9-15
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踊るミクロラプトル/ファントム・オブ・フォトン- 海里自由詩209-6-5
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草冠とレインクラウン/メイ・メリー・ゴーラウンド- 海里自由詩1*09-5-13
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砂漠の中の砂時計/書架の星座- 海里自由詩209-4-24
88鍵のためのエチュード/夜半嵐来- 海里自由詩209-2-14
夏野菜とスズムシ- 海里自由詩309-1-12
アネモネフィッシュとセルフィッシュジーン- 海里自由詩208-11-24
示準化石としてのアスファルトについて- 海里自由詩108-11-8
名前はポチです。- 海里自由詩1*08-10-22
月明かりと十種雲形- 海里自由詩208-9-22
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