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(シタ ヘ マイリマス)
機械の声が言った
まちがえた
私は上に行きたいのに
すくんだ
無情なドアーは閉じられる

上下する箱の中
人が乗っては降りてゆく
重力に逆ら ....
よく晴れた日曜日の朝
洗い立ての心臓を
物干し竿に干した

切り離された動脈と静脈を
洗濯バサミでとめて

(ぶらぶら)

風に揺れるその動きが鈍い
滴る雫が陽光に照 ....
沈んでいた言葉がいま、動き出す
オート構築されてゆく
この手でつくりあげた方程式も
組み替えられていく無情
あたしは頭を抱えているだけ

記憶はつくられた意識の中
あたしらの足 ....
胸が つんと 詰まる
まるで涙をこらえているみたいに つんと
こぼれそうなこの思いは なんだろう

真っ白いシーツ 物干し竿でなびいている
舞い上がる 太陽を包みこむように
ひる ....
  死ぬのが怖いなんて錯覚だ
  誰かに死なれることの方が
  よっぽど怖いじゃない

ブランコに腰をおろした
背もたれのない背によりかかり
ブランコはあたしごとひっくり返る
 ....
 一

退屈と虚無が蓄積された日々
人生という大それた響きが
重くのしかかるから
あたしはかしいでいく

日々が圧縮されて
密度を濃くして体積を狭めていく
その重みは保っ ....
水深五千メートルの深海
あたしの心は沈んだまま
光の届かないそこを
闊歩する。

太陽光の届かないそこでは
光合成を
できなくなった植物が
みどり色するのを
やめた。  ....
背負った夕陽の大きさは
この目に見えぬが
その重さは しっかりと
この身が感じて受け止める
大切なのは
目に見えるものだけじゃないんだって
心が気づいた瞬間に
黄金の光があたしを包みこむ ....
くるくる剥いた林檎の皮が
包丁持つ手にぐるぐる巻きついて
気分はまるで蛇使い
蛇の色の鮮やかさに恍惚
とする自分にエクスタシー

赤い風船 くもり空に飛ばして
太陽みたいだね、って
指 ....
雨露のメロディー悲しげに
しっとり堕ちて
耳の奥 鼓膜に触れてこだまする

深く息を吸い込んだら そのまま
静かに呼吸を止めて
僕は瞼を閉じる
ひと息の自由を手に入れて
都合のいい夢を ....
静かで暗い森の中
鳥の羽音が不気味に響いて
あたしは足を止める
足を止めると今度は
茂みの方で小動物がうごめく気配
あたしの体は硬直して
動けなくなる

ここは迷いの森
迷える人間の ....
kauzakさんの百瀬朝子さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
辟易のエレベーター- 百瀬朝子自由詩3*09-11-5
洗濯- 百瀬朝子自由詩7*09-9-29
、何度でも- 百瀬朝子自由詩5*09-6-14
しめったシーツ- 百瀬朝子自由詩4*09-5-15
Night- 百瀬朝子自由詩10*09-4-24
Days- 百瀬朝子自由詩6*09-4-14
深海闊歩- 百瀬朝子自由詩6*09-2-25
._ポジ- 百瀬朝子自由詩4*08-11-22
林檎の皮と赤い風船- 百瀬朝子自由詩20*08-11-17
雨露のメロディー- 百瀬朝子自由詩1*08-11-9
迷いの森- 百瀬朝子自由詩2*08-11-8

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