おやすみから はてははじまり
おやすみから はてなはうまれる

おはよう はてのはてな
黒い羽の眼鏡が
タクトを宇宙に投げる

バトンガールの腕の中
くるくるう
地球が回った

 ....
体中の細胞ひとつひとつに爽やかな風がみちあふれてくるような朝
どこまでも青い空が広がっていた。

浜中朱理(あかり)は、今年、城西大学医学部を卒業して研修医になる。
将来は、脳神経外科医をめざ ....
朝昼晩、おはぎだよ

無人島に何か一つ持って行けるとしたら、おはぎだよ

死ぬ前に最期に食べたいのは、おはぎだよ

昔ながらの麺類・丼もの屋が店先で売っているおはぎにかぎるね

そりゃ ....
街の中で得ようとした
私には無い感覚をいつも 追いかけていた 気がする


それは私に無関係な場所ではなかった気がする
想像とは一体何なのだろう


望んだものは あまりにも 遠す ....
今夜も、仕事から帰った家で 
待っていてくれた嫁さんの 
台所で、とんとん
野菜を刻む音がする  

僕の安月給でやりくりする 
我家の食卓 
  
昨日炒めた野菜の残りでつくった
 ....
かり かりらん からん
鉦の響きが行列を先導する

満ちていく途中の
なまめいて誇らしげな月の下


馬の背には選ばれた幼子
金襴にくるまれて
視線を集める戸惑いを隠せず ....
涙が邪魔だから
瞳はもう必要ない
見ることは諦めて
耳をすます
そんな日々が転がり始め
ホワイトシチューの中に溶けていく
しばらくこれだけを食べて過ごそう
鍋をぼんやりと見つめながらそう ....
満月のせいで
胸元に口づけしたい
それから背中に手をまわして
背筋をなぞりたい
たくさん言いたい
たくさん抱きしめられたい
その数年分の星の数だけ

だいだい色の満月
あたたかさ ....
品川のホテルに泊まった
行き詰まると、ときどき、
安いビジネスホテルに泊まる
もてなされている感じが、癒される
「癒される」なんて言葉、
いま初めて使ってみました。

ホテルの一階のレス ....
さよならではなくて
また会おうね
と言った

私は息をのんだ

もう眼差しも宙に浮き
口の動きも
何を指しているのか
分からなくなっていたのに

「お父さん、また会おうね」

 ....
つよく握りしめていた 
拳を、そっと開いてみる 

この掌は、いつのまに 
透き通ったひかりの泉が湧いてくる 
不思議な器になっていた 
君がつくってくれた朝食の 
おかゆを食べ終え 
茶碗の運ばれた、広い食卓に 
何とはなしに手を置けば 

木目に残る余熱は 
一つのぬくもりのように 
指から皮膚へ 
皮膚から体内へ  ....
「もう秋だ」
誰に言うでもなく
ただ、ポツリ、一人呟く

風がだんだん冷たくなり
空気が澄んで空が高くなるのが
誰にも言われずにわかる


スーパーでレジ打ちのバイトをしているが
 ....
さくほ のざらし せに まいわき
みおり みずお くらり めにおつ

んゆらま こひ えあぶり しずき
むつて たかれ おりもひ すずろ

ぬかるむ つのり けしのむ さち
ゆむひ もる ....
ヒガンバナが今年も灯る
曖昧を許さない輪郭で
そのくせひどい曖昧を宿す

秋に咲く大輪は葉を持たない
何もなかったところから花火みたいに
茎だけで伸びて

夢見がちなひろがりではじけて、  ....
私、光なんですって。
文字が書かれたチノパンに、光がそそぎ
海の向こう側の浮島が、深く染まる
写真。
私、少し泣いてしまったのです。
悲しみの遺伝子
控えめな微笑み
フレームの外がわ ....
火が
材木から
顔をだしたり
ひっこんだりする

勢いがつくと
赤い鬼のように
筋肉質の胸が
出てくる

鬼に熱い息をふきかけられて
からだの前半分は
服の下まで暖かくなる
 ....
海になる体へ雷の槍をふらせる
うねる波の頭の
ひとつひとつへと
国産みの神を模倣して
空になる体は
すみやかに 確固とした
愛の執行を撃ちつける

脊髄どうしがリンクして ....
やんやんやんちゃに のこのこゆきぐも
すてりんころげた おなかは ぐーぐー
ちいさなつめたい おてて と おてて
ほしのしたに おちちゃった

みつけて ゆきだるまあん いたいの ゆきだるま ....
君と暮らす。
寝起き髪を梳き。
まどろむ10分。

君と暮らす。
欠伸の数を数えて。
駅まで歩く20分。

君と暮らす。
曇るナイフを引いた。
食事する間の30分。

君と暮ら ....
昼夜繰り返される試み
この街が雨で埋め尽くされる頃
呼吸を許されたとき
空っぽの胃
歌う

泣きたい、と
ひっそりのたうつ
こんなにも女(の子)だったかと
雨粒に色を閉じ込める作業
 ....
全部全部ネットの上にあるなんて思うのは大間違いだ
本当に伝えたいことはこんな画面の中にはないのだ
夕暮れの空の色がグラディエーションで変わっていく美しさを
言葉で表現することはどだい無理なのだ
 ....
彼氏彼女という言葉を
つい使ってしまう僕らこそ
恋人、という言葉を選びたい

透明な香りのなかに
いかにも誠実な覚悟がある

修飾語が何であれ
その語尾からは
謙虚な羞恥 ....
靴下をはいた雨が
廊下を明るくたどる

つめたいの 爪に隠れる
雨の手

この指で消えてしまうと
笑いこむ 

トタン とたあん

泥つぶ ついた足
で ごめん



 ....
その白い線の上に
立っててね

このへんに
ぼくも立ってるから

ちょっと遠いと
近寄りたくなるし
「やあ!」
と言えば「あ!」と
返してほしくなる

だからその白い線の上に
 ....
夜ごはんは、
コンビニで、ニラ95円を買って、
玉子がふたつあったので、
ニラ玉。
ご飯をたいて。

へやの中は、
いま、
ニラのにおいが充満している。
充満しているなかを、
昨日 ....
赤い感情と青い記憶とを
つむいで
むらさきを織る
夏の恋

ひざまでの深さのつもりで
いつのまにか飲みこまれている
息継ぎに顔をあげるたび
水面にゆれる ほほえみに似た光を
肺にかさ ....
恋慕の奔流に身をまかせるとき
にじみ出していく熱がある

言葉にできないものを
言葉にしなければならないとき
この唇が無力であるとき
胸腔におさまりきらず
とめどない疼き
 ....
朝の浜辺を散歩する 
夏休みの終わりに 
金髪の青年が2人、遊び疲れて 
またを開いてぐっすり寝ていた 

ある意味遊ぶということは 
若人の仕事でもあり 

大人と言われる{ルビ年齢 ....
9月
真夏日
ロックミシンと
直線ミシンに
電気を通わせる
いくつもの
ささくれだった傷を接ぐように
激しくも繊細に
針を打ち込む

壁に拳を壊す
いくつもの
波を立てる
 ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3355)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
は_てるな- 砂木自由詩9*11-10-17
大、大、大、だぁ〜い好きー1- 草野大悟自由詩2*11-10-16
おはぎなんだよ- 灰泥軽茶自由詩411-10-15
スターバックスを見つめて- 番田 自由詩311-10-14
残りもの家族_- 服部 剛自由詩1211-10-13
アニュアル- 橘あまね自由詩1611-10-13
ホワイト- 自由詩6*11-10-13
満月- たちばな ...自由詩23*11-10-13
いきぬきの女- はだいろ自由詩611-10-12
キス- 麦穂の海自由詩711-10-12
掌の器- 服部 剛自由詩611-10-11
手のひらの詩_- 服部 剛自由詩811-10-11
秋が来おった- 一 二自由詩711-10-11
え_な_しずか- 砂木自由詩9*11-10-6
秋の炎は- 橘あまね携帯写真+ ...1911-10-6
光から- たちばな ...自由詩1311-10-4
焚き火- 殿岡秀秋自由詩211-10-2
嵐の夜を真似て交わる- 橘あまね自由詩11+11-10-1
びゅう- 砂木自由詩11*11-9-29
『君と暮らす』- 東雲 李 ...自由詩3*11-9-29
試み- たちばな ...自由詩1111-9-24
時間旅行- umineko自由詩13*11-9-24
恋人- 佐野権太携帯写真+ ...8*11-9-22
影に_ほのか- 砂木自由詩9*11-9-21
性のために- みぞるる自由詩311-9-21
ニラのにおい- はだいろ自由詩511-9-20
なつ、むらさき- 橘あまね自由詩14*11-9-18
夏の終わり、焦がれる- 橘あまね自由詩811-9-18
青春遠望_- 服部 剛自由詩711-9-16
9月/真夏日_針仕事- たちばな ...自由詩17*11-9-16

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