ざくざく
道ができる
ばさばさ
草を抜く
汗が落ちる 大きなお世話
川の横がいい
水の流れ
雲の流れ
虫を追い払う
鳥を飛ばす
車はくるな
懐 ....
原発反対と言うデジタルな絶叫の3分の1は原子力で出来ています
3分の1は恐怖と愛で出来ています
残りの3分の1は何となくと言うノリで出来ています
みたいなだらしない冗談が口から溢れ出る
....
少女だった私が 紡いでいた唄は
大人になる私に 届かないで消える
全てをもう何もかも 過去にしてしまいたくて
あの頃握り締めていた 嘘を嘘に返し
踏みしめていたはずの 現実は未だ見えず
....
薄紙を
剥がすみたいに
ほんのりと
春が来ました
川沿いの桜は
もう
ほとんどが散り終えて
ラブホ通りの
車道を埋める
カッターシャツのお兄さん
二人がかりで
お掃除
....
白く降り止まぬ豪雪に立ちつくし
枝は のしかかる重みにバリリと折れ
春の澄み切った青空の下
まるたんぼうになって
根はネズミにかじられ
もう売り物を実らせない
切り倒され処分される ....
明日は合気道の審査である
深夜に寝汗をかいて
眠ったのか寝ていないのかわからないまま
眼が冴えた
今年の一月から
この日のくることを告げられ稽古を重ねてきた
その間寝つきの悪い夜は
....
死が
眠りのようだったら良い
いつもの眠りのように
目を瞑り
深い夢の中へ行く
それはとても深くて
なかなか目が覚めることはない
そうして意識だけが残り
肉体は土へ還る
....
雪解け
の真みずを飲みほす母は
耳もとに咲いた
花をついばむ嘴で
ちいさな足に
生年月日を刻印する
とんとんと、
角灯を倒していく
降り立った
ベランダで冷たくなった
少女たち ....
みんなとおなじくらい
たまごをあっためていたのに
わたしのだけかえらない
あのこのも
このこのも
みんなかえって
かわいいこができた
なかなかかえ ....
もしもし、
春になって
やさしい色の花で
世界は染まっていったよ
せつないときには泣いてもいいかい
もしもし、
なんとなく今朝
中川家の漫才を ....
ヒソカに 夜に 僕は 二人になって
おはようするするりと抜け出した僕は
ヒソカに 夜に 桜は 粉々になって
さよならするするりと吐き出した嘘は
ヒソカに 夜に 僕は 本当になって
....
これからの僕は
嫌な上司のみみちい小言を、撥ね返す。
これからの僕は
苦手な注射も唇結んで、ぐっと耐える。
どうやら親父になるらしい
僕は自分の弱さを抱き締めながら
日常の ....
蝶の羽根を持つ馬の
たてがみは 毛糸で編まれている
影絵の後ろ 電池の照らす
いななきが 廊下の溝土を蹴る
さなぎに 芽生えてしまった馬は
何もかもが理不尽で
本当の蝶より 大きく美し ....
水に流れない塵が
水のなかから夜を見ている
水と 水ではないものの影
常の渦 常の渦
遅れる光
手になじみ
音の背の丘
曇と息は見つめあう
痛みの矢 ....
むかし、むかし、
世界なんて滅びちまえ
って切に願っていた少年がいたんだ
でも、
いざ、世界が滅びる
その日に
彼は
僕とお母さんとお父さんと
あと、同級生の千絵ちゃんだけは
救って ....
酔い
記憶が途切れている
グラウンド
前を走る人を抜くとき風になる
走馬灯
覗かなければただのぼんぼり
車輪
一本に見える
山の手線
書斎兼寝室
乳房
小学校 ....
自由をとんでいた翼が
はねをすぼめ
きゅうに
従順をはばたこうとするころ
鬼は
だれもいない
うす桃色の桜のかげで
ほねを囓っている
食い散らかされた青空のかなた
はらはらと ....
疲れた時に疲れた事を疲れたと
言える場所が欲しい
嬉しい時に嬉しい事を嬉しいと
言える場所が欲しい
悲しい時に悲しい事を悲しいと
言える場所が欲しい
静かにしたい時に静かにしたい事を静かに ....
この風に
のって走るなら
きみの元に辿りつきたい
はかない
きぼうと花びら
めぐるきせつを一緒に
いたいだけ
いたいよ
きみからの電話
何もいえなくて
恋になった
呼び方ひ ....
月のコンセントは
抜いてしまったから
今夜は
星ばかりが天に満ちている
恵みを受けて
生かされて
うずくまるひとよ
すべてを失ったとしても
あのひとの教えてくれた
花の名前を覚え ....
フリルの青いふちどり 透明な金魚鉢
陽だまりに腰掛ける 丸く揺れる水
雲の尾びれが覗き込み ひとくち
指に 甘くて白い 隙間が 落ち
金網を越えて 草の上 風枕にのぼせた
黒い小石を ....
近所のおじさんにおしえてもらったの
「1月から5月のおひめさま」
だけどさ。よくみるとぶつぶつで気持ち悪い
女の子みたいですね
わたしは日傘をさすのをやめました。
....
あなた
わるいけど
わたしあなたを
たべちゃった
きづいていないだろうけど
ほら、
あしのおやゆびのつめのさき
ないでしょう?
へいじつのひるまって
さみしいから
あな ....
潜み、また
ここで、
断絶した線路の、先
なかった、ここでまた、いいえ、
いいえ、水が
漏れていたの、ここで、
潜み、また、
尖っているもの、行け、
見て、しろ、
できな ....
絵具が水に溶けるように
ゆっくりと変わる空の色
きみのハモニカのブルースと
ぼくのストロークのアドリブ
ねじまき時計は喋るのが大好き
流しの蛇口は促されるまで
ずっ ....
東の街に雨が降る(それがどうした)
西の街にも雨が降る(だからどうした)
北の海にも雨が降る(今日も東京に雨が降った)
南の島にも雨が降る(明日は何処で雨が降る)
チェルノブイリに行きたく無か ....
人差し指は母
血の匂いがする
家庭を流れる
大きな川
中指は男
山の頂上から
朝日が黄色に
太陽の光
薬指は女
潮が満ちていく
全てを飲み込み
育む海
....
ぼくのことを悪く言うのはやめてください
とみちのまんなかで
いってみるのと
もずくだいすき
と
いってみるのと
どっちがいいのか
たぶん
りょうほういったらいいとおもう
....
すみな めくな ゆられ
ここく ついや ほせち
ならめ ひくき とずれ
ひしま わのせ ゆゆる
こまろ みのみ こそげ
わるせ なみく のむみ
のぞむ ゆめよ はだよ
ちりに ....
うずらのたまごの
からに
お花を挿して
ちいさなちいさな窓辺に飾る
窓はまだほんのぽっちり
かすかなあかりを入れるだけ
川べりをそっとあるく
ふたりで
手なんかつなげたらいいけ ....
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