手のひらのかんじょうが
あなたには みせない
あたしをつくってるみたいで

うその はじまりとおわりが
好きという 文字の中

どれだけ滲みているだろう


銀木犀のひかえめな香り ....
すこしずつアスファルトを
黒く塗りつぶしてゆく雨に
みとれているうちに
めちゃくちゃに濡れて帰れなくなった


コンビニの明かりがやけにまぶしくて
美しいことばだけで心を飾りたく ....
赤メロンに つららみたいにシタたル
籠もれ陽ふかした 浴びる月香をタくル

むろん 黒眼がしめきったのどかな風には
違いなく 色を歌う無実の草の
なじみの春が ころころと 吹雪いて

横 ....
めちゃくちゃ文章を読むのがとてつもなくむなしい。
一文章の中にたくさんの句読点を見るのが悲しい、
その句読点がめちゃくちゃ愛おしい、
それは同情に似た感情かもしれない、
そんな感情はもういらな ....
気まぐれに硝子の冬は燃えあがり舌先の火に顔ちかづける




老人が甘えたらすぐ見せしめにサウンド・オブ・サイレンスを燃やす




こんがりと表裏なき ....
交差点
真夜中のスクランブルは
冗談みたいな1車線

シグナルの
青い鼓動が動き出す

行かなくちゃ
つぶやきが
ことばになるまで
もう少し

ショコラ

輪郭を
残した ....
夜更け前、救急車のサイレンは
すれ違いざまに記憶の淵を削っていった
虚無感に包まれてしまって
悲しくないのがなんだか悔しい
まずは壊すところからやり直そう


終わった話を詮索するのは
 ....
ごめんね
いつかはしんでしまう
愛するひとよりひとことだけ早く
しにたいよ
しにたくないよ
くるしくされたいの
つよく
やさしく
声を何度ものんで
ひとりを感じたい
感じたい

 ....
夏の宵に火をくべて
お帰りなさい お帰りなさい おじいちゃん
帰るうちはここだよ 間違えないでね

大好きなおじいちゃんは私が3つのとき亡くなった
お盆に亡くなったからおじいちゃんは大変だっ ....
夕刻の列車
窓に頬を寄せて
待ち合わせの停車駅で
夕陽を眺める
ほんの九分間

たとえば
一日を振り返ってみると
夕食の献立が
浮かぶ
なんて、便利でいいのに

どんなときも
 ....
眠っていると
乗っているのです

おっきなりんごは
熟した匂いを漂わせ
静かに
ずっしりと
お腹の上にいるのです

あなたは
夢の中では私にたべられ
起きている間は
何とも静か ....
二十歳すぎの男が
号泣という言葉にふさわしい
滂沱の涙を流して
人目を憚らず泣いていた


その涙は僕には絶対に経験できない

断言出来てしまう自分のこれまでの生きざま
が悲しいの ....
9月6日と、今日が
僕の誕生日です

誕生日なんて
年に一度あれば充分だけれど
ふえたら、ふえたで
うれしいものですね


あんたさぁ
いっつも いっつも
死にたい、死にたい っ ....
泣いて
泣かないで
つめたい雨が心臓に流れこむ
あなた
わたし
だれか
いいえ あなたの
熱い 肩や指先の
感触たちがおしゃべりする
わたしのからだに
夏が帰ってきたみたいだよ ....
{引用=

 こまかく

  こなごなに
くずされるのです 

 支払わなければならない 代償に
 大きく それをさしだせば、
 残ってやってくる 手にするコインの
 ざらつく 他 ....
検索エンジンの会社の
小さな白いバンが
都市の毛細な通路を
縫うように走るのは
世界がほろぶ物語の
せつない伏線だろうか

誰も見なくなったネットに
きのうの生活が
褪せた色にかため ....
凍らせた私の血を
温めなおしていた
あの季節とは
もう
さよなら
サングラスも
その帽子も
ここから先は
進入禁止


ベランダでは
服を
もう一枚

拭う間もなく ....
緑色を青というのは信号だけだと
白線の前でブレーキをかけ思う
嘘でも慣れてしまえば
覚えてしまって逆らう必要もなく

立ち止まらなければいい
音楽を聴いて風景をながめて
ハンドルと時間だ ....
言い訳はしたくないから
時間をハンマーで叩いてみた
うまく割れてくれない
容赦なく体にくいこむから
熱をなだめているムノウ
大きなちいさな空間


何気なく
みつけた意外なカタチに
 ....

どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの

ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた ....
「さようなら、チャーリーブラウン」逃げていくビーグル犬より貴方は速い

君の物全て可燃のゴミとしてだしてしまおう安心毛布も

冷蔵庫「ぶんぶ」と冷やすピーナッツその音だけが今は友達

 ....
もう描きたくないと
イーゼルを蹴って君は出て行った
僕は君の絵がいつも好きだったのに


君は前に言った
キャンバスはこのまま
これ以上にはならないと
絵筆を持ったままで
白 ....
空はどこまで
ってきく君の
求めている答えは
わかっていた
あのとき
君の肩は細くて

花びらを
青い水に散らして
一文字ずつ撹拌する
結実してしまうものが
何もないように

 ....
話しかけたいというのか 声をかけたいというのか 何て言うのか とにかく 名前を呼びたいのです 別にこれといった用事がある訳でもなく どうしても 言わなければならないことや 是が非でも 聞いておかなけれ .... ゆゆ、ゆゆ、
押し付けるようにして

なくならない境界線を
いとおしくなぞる舌は
ちょっと邪魔、
だけど

ごらん
ぶざまなわたしたち
かっこわるいよ

他のだれに ....
 あ、

鈴虫が鳴いているぞ

 あ、

夜空には、まんまる。――お月様だ

 あ、

庭の草むらが揺れた

 あ、

眼の光る、狸が一匹。

 あう、

あぐらを ....
眼の前にやるべきことを作る、

面倒でも作って、それをこなす。

ま、言ってみれば毎朝のラジオ体操のようなものだ。

乗り越えるというほど大げさなものでなく、

身の丈よりやや大きめの ....
ブルーレットおくだけが落とす
ブルーレットみたいな色の汚れが
必死にこびりついている
待っている次の人が
お母さんも含まれている列
お父さんも含まれている列

お母さんにたく ....
張り詰めていた
こわばっていた
一本の糸の上を

緊張して歩いた
一歩 一歩
まちがえないようにして

まっすぐであった


でも疲れてた
疲れてた

顔を上げたら
落 ....
公園で遊んで忘れたプラスチックのじょうろを
思い出せる自信がない

あの子を呼ぶ老婆の声
飴かチョコレート(とけかかった)

寒さを感じることなく
料理は鍋のふちに背伸びし
あくを注意 ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3355)
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循環- たちばな ...自由詩1009-10-11
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