洗濯物を
とりこんでいるとき
すこしだけ
おだやかな気持ちになれる
風を吸った
タオルを
何度か折りたたんで

この先三ヶ月間の天気を
気象予報士が
(あくまでも予想だ)としたうえ ....
静かに前髪が降りてくる
羽だけの鳥のように
やわらかな影のかたまり
ひらかれる ひらかれる ひらかれる指


見えない雪
目の痛み
息のはざま 光のはざま
土と風 ....
風には色がない
想いにはかたちがない

自身のすべてを解ってもいないくせに
何かをひとに伝えようとこころみるも
手応えひとつ得られず

脱け殻となって
風化する前にもうちょっと
生き ....


真空

何年か前
私の周囲で立て続けに
24人が亡くなった

ヒ素中毒や
タリウム中毒、漂白剤注射
死因はそれぞれ違う

ただ、みんな
私の愛しい人だった!

私は私と私の中にいる
私 ....
通りすがりも 同僚も 家族も
一対一でも 多数同士でも
「あっちむいてホイ」に興じている
電波上の 同じ画面を 見続けていた としても
目を合わせることは 禁忌なのだ
抱擁感さえも失い どこ ....
立春の日
わたしは何も見ていなかった
空の青さも
道端のサムシングも
自分も
すべて が通過し
何も心に残らない
右足を前に出し
つぎに左足を前に出す
一瞬一瞬を生き延びている
苦 ....
いち・に・さん・死
いち・に・さん・死

秒針の先っぽで
生命が削られてゆく

刻々と

ジタバタ焦って
躁なんだ

空は見えます
雲も見えます
でも
波は無い
海が無い ....
蝋燭で世界を燃そうとするもの
茎も葉も無い花のあつまり
冬の陽を模した手足の舞が
風に風を刻む夕暮れ


冬と 水晶の霧と樹と
エメラルド 空に刺さる音
遺跡を分けるひとつ ....
あなたを思い浮かべてみました

幾つになっても忘れられないもので

流れ離れ遠くなるばかりの

あなたを思い浮かべてみました



二度と戻らないと思える今でも

明日もきっと ....
最期のタバコ屋で最期の女に出会い
最期の言葉を交わして
いっしょに暮らそうかとも想う

いつも最期に出会いたくないので
のらりくらりいきている

挑戦状のないリングで闘争心のない犬と成り ....
空にポツリと佇んでいる
逆さまの煙突は今日も煙は落ち着かない

ドーナツをおでこにあてて
選ばれるのを待っているのだけど
聞こえてくるのは誰かのくしゃみばかり

僕は長い長い道を見ながら ....
行方知れずの怒りを持て余して
恋のときめきなんて知らなくて
「一番美しい」はずの十代が
ないものねだりで終わっちゃった

なんかもうやになっちゃったの
にきびみたいな自分に
でもこれは私 ....
犬も歩けば棒に当たるというけれど
今朝から当たるべき棒が見つからないし
君が大切にしていた犬は
もうとっくにこの世にはいない
手を握り
お互いに年を取ったね、と笑う
話したいことは ....
ウサギが大人になって
ウサ耳美少女になったとして
そのソープランドの名前は
"生足ホイホイ”
俺は己の罪を赦すために
更に大きな罪を犯すだろう
要するに
俺は地図にその楽園を
 ....
大陸が大陸を噛み砕き
顎から瀧が流れ落ちる
仰向けの空の背中に
海の光が照り返す


鳥は数字を紡いでは落とし
緑の輪 緑の輪
羊の喉と繋がる空
ゆうるりと廻る虹の柱 ....
ある日一人の自称詩人が死んだ
すると4人の自称詩人が連絡を絶った
恐らく4人は二度と帰って来ない
その結果、クソつまらない自称詩が
4作以上投稿されなくなった
なんて清々しいんだ
この勢い ....
手作りの甘酒をこくりと内に含むと、身体全体が柔らかく穏やかになる気がする。
甘酒の香りが好きだ。柔らかで落ち着く香り。

とろりとした静かにあまい海がうまれて


生きていく中で、ことば ....


赤トンボたちが
飛行機のルーツのように飛行している
一日ごとに冷たくなる風が
透明に流れている青空の清れつさと
黄いろい木々の退廃を同時に包含している
秋の午後
パズルのピー ....
旗についた氷が溶け
滴となって径に撒かれ
たくさんの音を描いている


砲声の半分は空を埋め
もう半分は地を満たす
笛は 曇の影をゆく


手櫛の雪
子の頬に ....
私の翼は汚れてしまって
もう昔には戻れない
艶々の新しい羽を
望んでも虚しいだけ

どうせ翔ぶことが
出来ないならば
翔んでいるあいつを
どうにかして
撃ち落としたい
それが私の存 ....
ジジイAと
その仲間達の間で
粛清が始まった

敵対する相手が
手強くて
どうしようもなくなると
実は本当の敵は
内部にいるのではないかと
疑心暗鬼になり
少しでも目につく行動をと ....
上目使いに
陥れる人間見ている
暗いあなたの
性格が不気味だわ
偽善者ぶって平和を唱え
その実他人の不幸を望んでいる
所謂普通の60才だわ
ジジイのこと知らな過ぎるの、あなた
ボケつつ ....
私は今から立ち去りますって
宣言する必要あるか?
押し付けがましいったら
ありゃしない
人知れず
静かに消えりゃあいい

「どうか私を探さないで下さい」

そんな書き置き残して行った ....
透明な砂地の樹が倒れ
枝が根に 
根が枝になり埋もれている
影が打ち寄せ 去ってゆく


空の名札が剥がれ
旋りながら落ちてきて
やっと捕らえることができても
暗 ....
夕暮れどき
一日の仕事を終え
石段を弾むようにかけおりて
家路へと急ぐ、うしろ髪を簡素にたばねた初老の少女
時刻を告げるためのモノラルのスピーカーが
懐かしい音楽の一節で
夕暮れのあたり一 ....
風は止んで不思議な午後だった
うまく前に進めないような気がして足がもつれた
言葉はカツンカツンと音を立てて
街中の建物にぶつかって帰ってくる
時折それは武器になったりカドが取れて優しくなったり ....
仄か香に埋もれてしまいました
夢うつつのなかに
鬱々と引きずり込まれてしまいました
湯に足を取られたかのように
ゆるゆると絡め取られて
沈んだ湯のなかから、見上げたそらは
金の産毛 母さん ....
人間はかわいい
ひしめき合って
ひとりはさみしく
殺し合ったり
駆け引きしたり
愛したり
憎んだり
ごはんをたべて
うんこして
眠って起きて
靴を履いて
家を出て
働いたり
 ....
粘土の
少し油臭くて
押せば形を変える
素直で
拘らないところが
好きで

柔らかいけど
ちょっとだけ固く
抵抗する素振りを見せて
ふにゃりと
沈む
そして
どこまでも受け容 ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3355)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
天気という無難な話題について- Seia自由詩417-2-8
ひとつ_視線- 木立 悟自由詩517-2-8
風街ろまん- 梅昆布茶自由詩13*17-2-7
平成29年2月7日(火)- みじんこ自由詩117-2-7
私以外の私- 花形新次自由詩417-2-6
あっちむいてホイ- 末松 努自由詩10*17-2-5
立春- 次代作吾自由詩317-2-5
躁なんだ- まいこプ ...自由詩6*17-2-4
めぐり_潮音- 木立 悟自由詩317-2-4
昨日_今日_きっと明日も- 讃岐どん ...自由詩2*17-2-4
最期のタバコ屋にて- 梅昆布茶自由詩1717-2-2
食べかけの月- カマキリ自由詩517-2-1
にきびはつぶさないで- 四角い丸自由詩417-2-1
初雪- たもつ自由詩1017-1-30
海が焼ける- 竹森自由詩2*17-1-29
ゆくえ_とどろき- 木立 悟自由詩417-1-28
今年の目標- 花形新次自由詩317-1-28
甘酒の海- 水菜自由詩117-1-26
- 本田憲嵩自由詩16*17-1-25
ひとつ_帰途- 木立 悟自由詩317-1-24
撃ち落とせ- 花形新次自由詩217-1-23
粛清- 花形新次自由詩417-1-22
ジジイA- 花形新次自由詩317-1-21
世の中そんなに甘くない- 花形新次自由詩217-1-20
ひとつ_海辺- 木立 悟自由詩1017-1-20
夕暮れ- 本田憲嵩自由詩917-1-20
だから夜眠れなくなるよっていったのに- カマキリ自由詩317-1-18
仄か香り、人- 水菜自由詩18+*17-1-18
かわいい- 次代作吾自由詩317-1-18
やわらかに酔わせて- 末松 努自由詩617-1-15

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