鏡のふちに
霜が降りている
唇のはしが腫れはじめ
痛みがやむころに
枝先から影が落ちる
おもむろに声をあげようとして
言葉にならなかった音の破片が
ガラスを震わせる
あなたが
どこか ....
なんでもないことのように日々が
過ぎる
実際はなんでもかんでもが
おこる
どうしようもなく失くしたり
左足だけ見えなくなったり
足りないながらも戻ったりするが
一切の感情は描かれず
ま ....
 
不燃ゴミです、と取り除かれた祖父のペースメーカーてのひらに、来る





解剖しても誰にも見つからない場所で君よ、一緒に暮らして、ください、
雨が降っている新月の夜に
春めく虫たちのため息がひらひらと
蝶になって飛びかっている。

ひろびろと草原はそこにあり
うす桃色のパンツのとてもなまめかしく
ハートのかたちしたそれに、つい触 ....
もし ぼく が かんじょう を ポリぶくろ に つめて

すてる ことが できたとしたら

どうだろう

まいあさ しゅうしゅうしゃ が やってきて

あちこち で ふくろ を つ ....
昼下がりの陽射しが
雪のじゅうたんをめくって
春をたたきおこす


小さな飾り気のない
窓の外では
ゆきんこたちが
まだ
ぺちゃくちゃ
おしゃべりしている

それでも
待 ....
ひとりのおんなの形をしたいのちが
染み付くほどあかい
燃える野に立ち
斜めになびき

腹に手をあてて
まだ完全にはにんげんでない形をしたいのちが
ここにいるとは
とうてい
とうてい
 ....
ボトルの曲線
タイトの曲線
かつんかつんのOLさん
かかとすりへりうむでへんな声
ださないで
浮かんでて

フルーツ消しゴム噛んでばらばら
吐き出しても残ってる
どうしてこんなことし ....
 少女は生まれつき目が見えなかった。そのかわりに耳がとてもよく、例えば村中の猫たちの鳴き声を聞き分けることもできた。

毎年春先になると村には薔薇鳥がやって来たといううわさが飛び交い、若者たちはそ ....
イヤホン越しに
鼓膜を叩きつける
メロディーに

いつも
どこかで
渦巻く
この
どろっとした
まっくろい衝動を
代弁してもらうことで
フラストレーションを
発散させている ....
だいたい まいにち
かしつき かかえて
せんろのわきを かけてくふたり
ふみきり とびこえ
しんごう むしして
パンダのむれを たくみにかわす
きょうはどこまで いけるだろうか
ゆうひだ ....
くらくて せまい 箱の中です

(遠くで雨がさめざめと泣いている近くで雷が


わたしは閉ざされた内側しかしらないから
それは怖いものとも思わなかったけれど

日がな一日膨らませた ....
ひき肉を買った
何だか退屈な日常を少し変えたくて
冬のわりには暖かく
スーパーは少し込んでいる時間帯で
特売ってわけでもなかったけれど

料理レシピのサイトでふいに思い立ち
ひき肉 
 ....
ひよこを食べる猫がいて
あるときひよこが
噛みついた

それからひよこは
猫を食べたり
ときどき親を
食べたりも
する



ひよこをだます猫がいて
おかげでひよこ ....
 
そらのどこ
とぼくがたずねると
きみは
そらのとこ
とこたえるのだった

だからぼくはまた
そらのどこよ
とたずねてしまうからきみは
そらのとこよ
とこたえつづける
いつま ....
夏の午後 影は濃く
姿勢の正しいあなた
まっすぐにねむる
貝殻のボタン
ひとつ失ったまま

くんと伸ばしたつま先から
夏が逃げてゆく
砂がはらりと落ちる
そして落ち続ける

傾い ....
始めに朝があった
僕たちは扉を開けて
靴音鳴らして別れてった



「自分に自信がある男程SEXが下手なんだよね、何故か分かる?努力しなくても良いから。自分に卑屈な男の子の方が自分に ....
石けんの香り
ゆらいで
沐浴

朔日、
娘が生まれました。

張りつめる乳房の
端から
わたしの血液を
ふくませ、
ふくませ、

新月のひかりで
臍の緒を断ち切ります。
 ....
耳のようなかたちをして
母のおなかの中でうずくまっていた
そのとき私は
ひとではなかったが
確かに
ひとの一部のかたちをしていた

二十歳の誕生日に
ストローの束をもらった
もうすぐ ....
いくぜー あーはー 行こうぜ いくぞー

俺たちにできることは 世界の光をぶっつぶせー
ヘイヘイヘイ
俺たちにできることは 天使の羽をひっこぬけー
ヘイヘイヘイ

スピードフリークは弾丸 ....
どこのひとでもない
という私
普通の会話の中
会社での事

不況の中 仕事があったりなかったりで
決まった担当をはずされ
ある仕事をいただいている

慣れている仕事 慣れていない仕事 ....
土曜
日曜

ぼくは
ねじ曲げられた
風を
覚悟しなくてはならない

それを
目の当たりにして
気のふれない
強靱なこころを
持たなくてはならない

ほら
十三日の金曜日 ....
朝陽が昇るまでのひと時は
忘れられない思い出を捨てるための
かなしい時間にならないといい
そっと歩き出していくには
ひとりでもふたりでも
優しさよりやさしい祈りが必要だから

眩しいくら ....
余計なこと
余計なこと

お祝いメールを
ぽつん
と打って

返事もこない
ただの午後


好きだからこそ
間違える

今の私が
一番きれい
 
 
 
波打ち際の流木に
白いワンピースの後姿

沖に向かって風が吹いたとき
彼女の瞳は
黒曜石のように輝き始める

白のスカートを翻して海を渡り
愛した故郷の港や島影が遠くなると
こ ....
貴方の
意味なんてない
と挑発する詩を読んで
心が
ざわっと動いて

コメントを書いていたはずだった
のに
手元が狂って
書いている途中で消してしまった

あぁ、なんだよ

 ....
普段は殆ど
目もくれない
携帯電話

(というか俺は基本的にこの機械を好かんのだ)

の中の
繋がるか
繋がらないか
今は
分からないほどに
古びた電話帳に

刻まれ ....
音符が遊ぶようにして電線をくぐり
時折、絡まってはファルセットになる
美しく奏でるための


言葉たちは、そうしていつも
行き先を探していて
夜、は手招きをはじめる
屋根、そのオクター ....
ありのままに
よごれていけたら、いいね

きっと、
すべてを
にくめぬように
そまればいい、
ただ

たとえ
だれかが
よごれ、とよんでも
それはかならず
うつくしい ....
堅い梢から
白い気泡がぷつぷつと生まれて
二月の空に立ちのぼる

それは
君の唇からもれる
小さな温度に似ていて
僕の尾ひれを
とくん、と春へかたむける

ふらりと現れて
はな先 ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3355)
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(無題)- キキ自由詩709-2-26
家となりたい- ふるる自由詩6*09-2-26
_____- 石畑由紀 ...短歌7*09-2-25
新月の夜に- 草野大悟自由詩2*09-2-25
ゆめのしま- コーリャ自由詩9*09-2-23
まもなく- 乱太郎自由詩15*09-2-23
- ふるる自由詩709-2-23
OLさん- ともちゃ ...自由詩909-2-22
薔薇鳥- ふるる散文(批評 ...6*09-2-20
秩序- (悪)自由詩209-2-19
加湿器- サトタロ自由詩4*09-2-19
初潮- こだま千 ...自由詩509-2-18
ひき肉- かんな自由詩17*09-2-18
ひよこ- 千波 一 ...自由詩8*09-2-18
そらのとこ- 小川 葉自由詩1009-2-18
貝殻のボタン- ふるる自由詩27*09-2-18
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ありのままに- 千波 一 ...自由詩21*09-2-6
置き文- 佐野権太自由詩26*09-2-6

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