風と分かれて山の頂きを下った
雲に揺られて浮かんでた
ぬくもりに隠れた姿でも
いられなくて

根雪にひそりと 響く
足跡から溶けていく

風は海から共に
重ならないから指をのばし
 ....
かかとの痛みで目を覚ます
起き上がって見ると 猫がかじりついている
しっしっと追い払う
そしてまた夢に戻る

夢の中でわたしは井戸のそばにいる
これから家に帰るところで
桶を抱えて立ちす ....
おおきなつづらを背負っている
つづらを背負って鳥居をくぐる
そこにまっ黒い小坊主が寄ってきて
その中には割れた茶碗が入っているんだろう
ぎっしり詰まっているんだろう
と にやにや笑いながら言 ....
どうか力強さを
君の吐く咳のくだらなさを
形無しの詩の都合良さを

灰色の空気を漂って
遠い空の向こう側へ
丁度東京から名古屋くらい?
いや、もっと
もっと

火星にタッチ
翻っ ....
ハミングバード
鳴き声を知らない
激しく羽ばたいて
空中でとまり
蜜を吸う鳥

小さな鳥
ハミングバード
忙しく飛ぶので
翼が見えない

何を言おうかと思って
何も言えないと知 ....
お好み焼きちょうだい
と声かけて
奥からハーイと生返事
大丈夫かなぁと思いながら
しばらく待っていれば
窓の外に山が見える
頂上はきれいな銀灰色
杉の梢は空高く
引っ張ればぼろっと落ち ....
板が立てかけられているところに
通りがかって横目で見ていると
いい板だよ と呼び止められて
いい板なら とその気になった
でも板なんか買って
どうするんだろう
黒い油が浮いた板なんか
壁 ....
春は抱かれ
燃える
緑が芽吹くにおいに居て
眩む
むせかえる
しびれ
新しい手足を産むときの
吐息
甘く

金色のひかりを浴びて
たくさんの顔が歩く
小さな子に
人種について ....
余波を受け
船が転倒する
波間から富士が見える
富士は変わらない
100年前から
1000年前から
10000年前から
もっと
もっと
もっと前から
富士は富士のままだ

気泡 ....
春風の吹く中 洗濯物を表にかける
ポールを二本立たせて
横の棒には鎖を巻いている
ハンガーの丸い先を 鎖の輪にかける
強い風に さらわれてしまわないように

ポールの立つ前には 鯉の泳ぐ池 ....
僕の寝室には
フランケンシュタインがいる
扉は閉まってる
音は無い

水辺で
鳥達と遊んでた
踊ったり
歌ったり
戯れてた

ピートは言うんだ
アレは頭がおかしいだけだって
 ....
あたらしいアパートに引っ越すゆめ
知らされていないのにそれをしっている(ゆめだから)
じぶんの写真集を出すゆめ
つるつるの上等の紙で

起きたら
死がちかくにあった
それは安寧として ....
 ラジオで知らない歌が流れる

 ステイ、ウイズ、ミー

 なんておそろしい言葉
 ほとんど、呪いのようだ

 愛が、きっと怒りに震える

 明日が、きっと世界を見放す

  ....
そのちいさな背中は全部しってるの きらきらおでこにそっとくちづけ


あたしにはあなたになにか伝染せるの きみにもらったインフルエンザ


ようせいが春のおとづれ告げる音 きみの大きなくし ....
たんぽぽの綿毛とんでゆく
私がふーっと吹いたから
可愛い茎を
一番上の引き出しに入れて
鍵をかけるんだ

それでも
引越しのときに
机は置いてきた
砂だらけの空き家に

春はきら ....
こんなふうにはじまって

   ひさしぶりにメールしますよ。

ひとくさり話をして

   くだらないことばっかゆってごめんね。

と終わり追伸には

   追伸は…、今日はなし。 ....
陽気な悪魔がとびきりの

可愛い笑顔で寄ってくる

俺の余命は二時間五分で

犬に食われて死ぬんだと

そう告知して楽しそうに

宝物でも愛でるみたいに

楽しそう ....
”かあちゃん、ゆきを、さわりたいよ”

腕の中の子が囁く

”ゆきで、ぎゅっぎゅって、やりたいんだ”

蚊の泣くような小さな声で

お医者様に、冷たいものに触っては、駄目と言われている ....
なつかしい音


なつかしい音


なつかしい音



結局 わかんなかったな


なつかしい首


なつかしい首


なつかしい首



めんどくさいん ....
要は生きる実感を売るのがお前の仕事だ
自分がどうすればいいのか大体わかってる
でも、そうすることのできない甘えてちゃんに鉄槌を下すのがお前の仕事
上にはそういう風に言われている

結局、僕は ....
依頼主の家は
元々が田舎の地なのだが
さらに
人里離れた所に位置している
ただその家は一見した所
一種の暖かみに満ちている
庭には色とりどりの花が咲いている
そこにはパンジーやスイートピ ....
草の茂みから
ノロノロと猫が這い出してきた
首輪を着けているため
野良猫では無いようだ

その瞳は淀み
焦点は定まっていない
コチラに向かって歩いて来ると
僕の気配を感じたのか
顔を ....
祖母は厳しい人だ
でも私にはいつも優しい
子供の頃一緒に住んでいたけれど
怒られた記憶はあまりない

とてもせっかちで歯に衣きせぬ物言いで
厄介ごとを集めてしまうような人ではあるけれど
 ....
一番乗りではなかった
ロッカールームで 常連の中年女性が
油もたんぱく質も無い体を あらわにしている
錆び付いた金属のような 褐色の人
臆病者のこんにちは、は 届くことなく
乾いた音を響かせ ....
毎日
日が沈む
し、
昇る
月も沈む
昇る

海を裂いて
龍を呼んで
地球を止めて

ねぇ、
ブナが枯れちゃった
僕は悲しい
そんな僕を見て
君は悲しい
でも、
僕は ....
家の近くの公園は小さな森に隣接している
そこには斉藤さんという木がある
斉藤さんは他の木と違う所があるわけでは無い
ただ僕がその木を特別に斉藤さんと呼んでいるだけだ

斉藤さんは他の木と同じ ....
その国
国なのに王を持たず
恋人もいない

波打ちぎわが逃げ続けるので
海は憧れの的

         つぐみの子が口を開け
         「夢が叶った」
         と ....
寒い
だから余計目は開かない
遠くの方から誰かが僕を呼んでいる
そっと
頬を叩いている

猫が空を飛んでいる
1匹じゃない
何匹もの猫が
鳥が飛ぶ代わりに猫が飛んでいる
僕は喉を鳴 ....
時として
慟哭の色合いを持って
透明なハンマーが
君の頭を穿つ

散る最中
途切れる瞬間
微かな振動

その塊を紐解いて
中心へ向かえば
光輝く幻が
君の指先の示唆を
辿って ....
僕には、あなたが
いてくれるだけでいい
何をしてくれとは言わない
そこにあなたが
いてくれるだけでいい
あなたがそこにいることが
僕は何よりもうれしい
たまにしか会えないから
また会え ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3355)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
葉水- 砂木自由詩7*10-5-1
追放- 春日線香自由詩410-4-30
つづら- 春日線香自由詩410-4-30
very,_very,_very…- Oz自由詩110-4-29
ハミングバード- ふるる自由詩4*10-4-28
お好み焼き- 春日線香自由詩410-4-27
- 春日線香自由詩610-4-27
春燃える- たちばな ...自由詩11*10-4-26
終息の渦- Oz散文(批評 ...210-4-25
風と_洗濯棒- 砂木自由詩4*10-4-25
フランケンシュタイン- Oz自由詩410-4-23
ゆめ- はるな自由詩310-4-23
stay_with_me- Ohatu自由詩310-4-22
よっつ- はちはち ...短歌3*10-4-22
たんぽぽの季節- 木葉 揺自由詩710-4-22
時給はそこそこのお店です- 国産和風 ...自由詩310-4-20
極上の悪魔が- TAT自由詩2*10-4-19
かたくりこ- くろきた自由詩510-4-19
rr- イシダユ ...自由詩1310-4-19
how_(for_cat)_to_die_下- Oz散文(批評 ...110-4-19
how_(for_cat)_to_die_中- Oz散文(批評 ...110-4-18
how_(for_cat)_to_die_上- Oz散文(批評 ...210-4-17
きずな- 朽木 裕自由詩210-4-16
ヨガスタジオで- たちばな ...自由詩9*10-4-16
あの日の境界線- Oz自由詩2*10-4-14
斉藤さん- Oz散文(批評 ...410-4-13
嘘の国- ふるる自由詩7*10-4-11
Flying_Cats- Oz散文(批評 ...410-4-8
opus_+_undo- Oz自由詩210-4-5
あなたがいる- kimkim自由詩110-4-5

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