雨が怖くて逃げていた
乾いて熱くて痛くて動けない
水を嫌がって苦しみを選び
冷たい風を浴びながらただ溶けていた
しだいに雨の音が聞こえ始め
息が出来ず重く苦しい
雨はまだ止みそうに無い
私たちは舟の上で恋をした
舟をうかべる水面はきららかで
私たちを祝福しているかのようだった
私たちはあまりにも
恋することに夢中だった

時が経ち
私たちはどこかへ行ってしまった
けれ ....
トイレに入ってブリブリうんこを出して おしりの穴をトイレットペーパーで拭いても拭いてもうんこがずっと紙についてくるときがある
うんことじぶんがしろい紙のうらとおもてでひと繋がりになってずっとおしりの ....
みのりがことり
と音をたて
みちた風をゆらしもする
衣擦れの
すきまを縫うひかりの
糸をまぶたで
つむいではながれる
影の
あわさに怯えたり

する

くもり、
軟 ....
 
なにもしていないとき
いえ
なにもできずにいるときの

わたし
秒速ゼロセンチメートル

部屋にうずくまって
きれいな体育座りの姿勢で
うつろな世界を
うつろに見ることもしな ....
六月の夜の街で 通りすぎるはずの弾き語りに足をとめて

どうするべきか戸惑いつつ 疎らな聴衆の背後に加わり耳を傾けた
酔っていたせいかもしれない
気持ちのいい風が吹いていたからかもしれない ....
もういいよ
帰ろうよ

私たちは
あまりにも それぞれが
理由を愛しすぎて
変わらないものを
予定調和の規則を
もうもたれないのだ

もういいよ
帰ろうよ

私が あまりに速 ....
【虹色の白鳥】

遠い海に、虹色の白鳥がいるという
羽はとろけるようにやわらかく
飛ぶようにはつくられていない

青い夜を泳ぎつづけて
ああ、まるでひとりぽっち
そういう思いに羽が沈み ....
ぼくときみの邂逅が46億年の証明ならそれでよいのだろう
だけど君の背中に羽がついていないのはぼくのせいではない
そういった羽を供給する会社の社員ではないのだから

ぼくは優しい気持を維持できな ....
山の中にかえっていく今日を
力強い何かに掴まりながら見ていた
薄っすらとあらわれはじめる
星の一つ一つに名前をつけて
大好きだったものに似た影を覚えていく

それぞれのたましいを均 ....
{画像=190525173002.jpg}

{引用=
詩とかわいいイラストを融合できないかな~と考えていました。
詩の説明のためのイラストではなく、
イラストの説明のための詩でもなく。
 ....
涙を拭いた紙で酒を拭く
鳥か四ツ足か分からぬものが覗き込む
切りつづけ 喰いつづけ
泣きつづけ 呑みつづける


鳥の羽を持つ虫が
命の行方の地図を照らし
在るはずの無 ....
きみの心臓
サテンの雫
パールのマチ針で
小刻みにタックを寄せて

ずらさないようミシンで縫えば
ほら丸い

きみの吐息

ぬめりとして手によく馴染む
暗いところで静かに光る ....
なぜ外で誰に会うこともないのだろう
自転車の上で 終わっていく午後
僕は悲しげな顔をして
週末は 暗い風景を 誰に会うこともなく


きっと 明るい 青い空だった
あれは 外の仕事をまだ ....
首すじをすり抜けたのは
春の嵐ではなく
えもいわれぬ
胸騒ぎ
叶えられないかもしれない
希望
翼持たぬ者をさえ
空に向かわせてしまいそうな
強迫観念

脚を
すくわれぬよう
「 ....
やわらかな緑の丘の上に
少年たちが一列に並んでいる
一人ずつ順に
チューリップに化けてゆく
そしてまた順に
少年へと戻ってゆく

少年たちの頭上には
半透明の心臓がひとつ浮かんでいて
 ....
灯台の下のテトラポッドはいつまでも輝いている
防波堤に波がぶつかって砕ける音は
真っ暗な地平線へと吸い込まれていくようだ

パチパチと光る緑色の灯は
きっと私に何も伝えない
落書きと錆にま ....
思い出そうとしたことに
ハシゴをかけて
一緒になって寝てしまった
小さな虫は春を焦って
網戸に張り付き始めた

次の季節も
私は何ひとつ気づかないまま
きれいに折りたたんで
どこかに ....
月の横に大きな鯨が浮かんでいる
ちいさな星や人工衛星を食べて生きるまぼろし
ごちそうさまの煙を吐くと
オーロラに乗ってどこかに帰っていく

きっとあれは
我々のことなんて何も思わなくて ....
わたしがいくと
いつもわたし用のまくらにおしっこする

わたしがひょろっとしている
柱かなにかとつごうのよいように勘違いして
しつように飛びかかってきて
部屋着がずたずたになる

ろん ....
あの山から降りるのは困難なことだ
見るからに太って大汗かきの男がこう述べた後
突然の暗雲
みなはディナーの手をとめて
お互いの顔を眺めた
そうすれば何もかも大丈夫だと言うように

光雄は ....
もっとも、彼らがそうせざるを得なかったのには理由がある
激しく打ち寄せる波が陸を削っていていそがしく
こまり顔がかわいい少女は星を食べる
水を売る老人が身体を捨てようとしている

激しく打ち ....
乾くことのない水滴に
静かに静かに築かれる墳墓
月の動きを
見つめている


後ろに手を組んだ花
折れた櫛の先
人々は憤り
道に夜が来る


霧の雪
鳥居 ....
こぼすものなく
こぼすものなく
またひとつになる
雪の花が
雪の手に廻る



遅いまたたきが
音の背を見る
幾重にも連なる
虹の輪を見る


熱くて
触 ....
絆っていうことばがあって
糸へんに はんぶん
半、はもともと
牛の意味で
こちらと、むこう
分けられた牛
それをつなぐ綱ということ

それは縛る道具だ

だからこ ....
一枚の額縁に収まる
植木鉢の紅い花

蕾だった奥に
花を咲かせるものがある

私の奥にも
私を咲かせるものがある
迷宮の子どもたちが
歌う歌が聞こえてくる
たのしげに聞こえてくる

迷宮でずっと迷いつづけて
つらくはないのだろうか彼らは

  僕らは生まれたときから
  ずっとここで迷いつづけてき ....
認められてぇの病気です
あんたの心に刺さりたいんです
深く
浅く
どっちでもいいけど
まぁピンと来て
ポチッとされて
あぁ快感
くだらないサイクル

よそはよそ
うちはうち
 ....
羽が水が糸くずが
身体の外を巡りつづける
拍手は砕け
曇空を覆う


枯れ葉の手が
枯れ葉を掴む
夜の階段をゆく
ひとしずく


青空のけだもの
降り ....
はじめて書いた文字は
まどかの「ま」だった
うれしかった
母がほめてくれたから

不思議の国のアリスを読んでもらって
気に入った言葉を
画用紙に集めて色を塗った

コタツに入 ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3355)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨傷- リィ自由詩2*19-7-19
舟の歌- 塔野夏子自由詩3*19-7-7
ループ- 末下りょ ...自由詩2*19-6-21
rain/fruit- むぎのよ ...自由詩719-6-12
『秒速30万キロメートル』- ベンジャ ...自由詩5*19-6-12
スペクトル- DFW 自由詩9*19-6-12
むなしさ- Giovanni自由詩11*19-6-8
虹色の白鳥- 印あかり自由詩16*19-6-7
優しい気持ち- 梅昆布茶自由詩719-6-1
そういえばぼくたちは- カマキリ自由詩319-5-29
オセンベイ_キドウ_エコーチェンバー- ふるる自由詩7*19-5-25
火原_けだもの- 木立 悟自由詩319-5-11
きみの心臓- 三月雨自由詩4*19-5-7
四十五歳のサンセット- 番田 自由詩119-5-6
spring_storm- まいこプ ...自由詩119-4-21
春の脈拍- 塔野夏子自由詩6*19-4-17
寂しい夜から追い出してくれ- カマキリ自由詩719-4-4
私の大好きな手- カマキリ自由詩319-3-18
宇宙船と稲光- カマキリ自由詩619-3-16
ねこ- 次代作吾自由詩519-2-23
Sestina- ふるる自由詩3*19-2-20
Pantoum- ふるる自由詩4*19-2-20
ひかり_冬の手- 木立 悟自由詩219-2-17
ひかり_放す手- 木立 悟自由詩219-2-5
絆というものを私は- umineko自由詩12*19-2-5
花と私- 服部 剛自由詩519-2-4
迷宮の子どもたち- 塔野夏子自由詩3*19-2-3
ピョーカサ- 砂漠枯自由詩319-1-26
ひかり_けだもの- 木立 悟自由詩219-1-22
誰に弓を習ったの?- mizunomadoka自由詩1519-1-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112