おぼろ雲
讃岐どん兵衛

何を乗せて走ろうか 
ちょっとした旅へ出よう 
通り過ぎる思い出が 
バックミラーに入りきらない 



赤信号で止まるたびに追いついてくる 
振り切れるほどのアクセル踏む勇気もない 



変わりたい気持ち誰よりももったはずなのに 
変わる術未だにわからないまま 
遠く、遠く、行こうとしては 
見覚えある風景を探してる 



おぼろげに照らす月
ぼんやりと聞こえてくる声 
君の名前を誰かが呼んだ 
君より先に振り返った 



僕の差し出した手に気づかず離れてゆく君に 
追いつけるほどのアクセル踏めないまま 



消されていく選択肢 あきらめのため息 
あこがれを残したまま 
強く、強く、なろうとしては 
切ない思い出を数えてる 



過去を映すだけの未来ならば 
ただ泣くだけでいいのだろう 



変わりたい気持ち誰よりももったはずなのに 
変わる術未だにわからないまま 
遠く、遠く、行こうとしては 
見覚えある風景を探してる


自由詩 おぼろ雲 Copyright 讃岐どん兵衛 2017-05-23 23:45:17
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