「明日、学校が壊れてなくなる」
という妄想を
わたしたちは
一度は
みんな
するのです
そうして目を閉じれば
朝が来る
当然ですが
学校は
なくなりませんでした
しぶしぶ
足を ....
「痛くするけど、がまんしなくていいからねー」
リハビリのお兄さんは言った。中1の体育の跳び箱で失敗し、ひじ骨折→骨をくっつけるために手術で針金を埋め込み→骨がついたから手術で針金を出し→固定していた ....
君がリリアン編んで
見上げた空は花と同じ色で
ぜんぶ、ぜんぶ春だった

ゆびさきで、光源をたどる
なくしたもののかたちは
思い出せないけれど
なくしたものから芽ぶいたのは
街でいちばん ....
わけてあげると
たわけたことを
のんきにみせてる
づきづき わらう

かなしばられないかおで
そようのないがしろな 
ほのぼのやわに

ちゅあちゅあ こぜり
みくだし みくるい
 ....
仮眠中だった
変死との110が入った
初任科卒業したての俺は
部長といっしょに
その現場にむかった
午前4時12分
現場についた

大學2年生の男が
胸に裸のコードを巻きつけ
タイ ....
困らせたいわけじゃない
だけど困ってしまったらごめんね

トーキン

はる
左の耳から出てきた紙くずが
右の耳へと入っていくような
かさかさしたおわりのなさ

木の間にぶら下がる健 ....
何をためらっているの
細胞が覚えているでしょう
心が脈打つ度に感じないの
いのちを抱きたいのでしょう
肌が泣くほどに抱き合えばいいよ
後付けの科学は興味深いけれど
あなたはあなたをもっと
 ....
4月に、
生まれてくる女の子(らしい)、
ぼくの子供。
名前を考える。
妻の語感を甘やかしながら、
ぼくが整えてゆくことになるのだろう。


ばんび
って可愛いよね。
ざじ
 ....
わたしが泣き出すと
姉は自分の手のひらにエノキさんを描いて
「もう泣きやみな」と言った
エノキさんは森の木こりだった

中学にあがったとき
両手にマニキュアを塗ってくれた
わたしは水色の ....
自分の人生を愛おしんで
ここまでつき合ってくれた
セーターの青ミックスの色を
両の腕に抱きしめる

コープのお店に並んでいた
赤ミックスも緑ミックスも
好きだったな
モールのセーター
 ....
私は霊だ 唐突だが気づく
年を重ねて老いてなるわけでもなく
生まれつき 霊だ
霊と肉体の合体で
動かしているのは心
じゃあ 私って誰?

肉体を授かり 名前を授かった
その負う この世 ....
まだ幼い頃
家族で夜の海へ
泳ぎに出たのだろう
若い夏草のような
家族で
私は玩具のように
小さな浅黒い生き物
だった

海もまた
生き物だと
生々しく感じたのも
それが初めて ....
(ふるる 街に
リルケが 今宵も
遠く
灯りに (ふるる
砂の十字架
闇のブーケに
光る ) 壊れたリルケが
(ふるる 白い はら
 ....
やまない雨

ひとりぽつんといる

すべては遠のいているし

この部屋できみという花が萎れてゆくのをじっと見ている


ふりしきる雨はやがて氷雨となって

言葉を紡いでゆく
 ....
新しく作られた神様を
ひび割れた背中にぶら下げて
くすんだ野道に そぞろの巡礼
通りすがりの南風から
千年前のにおいがする


中空いっぱいにひろげた彩度の
かけらだけでも ....
文化祭で焼きソバをパックに詰めていると
わき腹をちょんちょんつつかれて
そんなに親しくない人が親しい人になる

何を考えているんだろう?
私って

ビートルズにすごく詳しくなった人が
 ....
がんばりんさい きばりんさい
けれど ちからを ぬいてきばりんさい
どうしても 我慢ができんときは うちを おこりんさい
あんたになんもしてやれん
あんたの出すもんを うけとめて
 ....
地上で使った資料の多くを海の藻屑にする



書斎は浅い海の底
侵食された岩の本棚に
小さな貝が貼りつく
整理された書斎には
イソギンチャクや
蛸や珊瑚が棲みつく
海面 ....
子を宿す誇らしさと後悔を
ごちゃ混ぜて女は吐き出す
野原の上に建っている家はとてもよい紅色
とても満足

まんぞく
足デ満タサレルと読めてしまう滑稽さに
ほほえむ
想像を絶する痛みを想 ....
休んでる間に担当を変えられた
と嘆く彼女
突然だね というと
前から決まっていたらしい 一言もなく
休んでいるうちに外されたんだと激昂
おもしろくない と朝から大荒れ

だよね 嫌だねと ....
雪として残されるのは
なぜなんでしょう

花のように咲いて
ひとひらの暖かさだけにも

こぼれるしめりは
かすれていくだけなのに

白く つぶら なる 
雪の香り
はじめての電話口での溜め息は
恥じらいながら憧れの色


「何色か聴いてみたいなきみの声」
「歌った声に似ているみたい」


話す声は低いのに不思議だよね
愛(かな)しがる声は高くな ....
遠くのほうで 貝殻色の天蓋に
やがてちいさな穴があき
こぼれる石笛の一小節を縫い付けた
あかるい羽衣の 恵みを象徴してもたらされるもの


鉱物たちがふくんでいる 大きな知恵の営み ....
風をたべていた鳥は
夢をたべはじめるようになってから ずっと
お腹をすかせ
風は
その鳥をたべたせいで
空を吹けずに
地を這うようになった

たくさんの綻びた男たちと
肌をあわせてき ....
部屋にあった服のいくつかは      
わたしに合わないものでした

一番うえの兄のことを
二番目の兄が幾度も   
同じように語るのを
わたしたちは
雪の音をききながら
気にしました ....
「行かないで」

遠くで聞こえた気がした17時55分
あまりに寒い夕方には
温かい缶コーヒーに手が伸びてしまう
一時的なぬくもりを
誰もが求めてしまう

コンビ ....
見えない塔のてっぺんから
見えない鐘の鳴る音がする

見えない塔には見えない人が住んでおり
少しのふこうと
少しのしあわせを
味わった

見えない塔には見えない鳥が飛んできて
よい声 ....
直球だけを
生きる君と
直球しか
知らない俺とが
やっと
いっしょに
なった時
変化球が
生まれる
とおく どこからか 風のなきごえがきこえる
今日 ぼくらの小さな家で 象が 溺れそうに
泳いでいる

厳寒の朝だ。

ぼくらは
今日も
すべてのオムツを
捨てた。

氷結する
 ....
ひと みな ひとり
ひとみな ひとり
ひとみなひとり

青空にいる
唐草フウさんのおすすめリスト(3355)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
もうそう- 森未自由詩7+*12-3-3
リハビリ- ふるる散文(批評 ...3+*12-2-27
春の記憶- 橘あまね自由詩2612-2-26
のぞ_そひ- 砂木自由詩13*12-2-26
事件1- 草野大悟自由詩1*12-2-23
トーキン- ふるる自由詩9+*12-2-23
ためらい- たちばな ...自由詩15*12-2-22
女の子の名前- はだいろ自由詩8+12-2-21
姉の魔法- mizunomadoka自由詩1012-2-20
ひとときの嬉しさ- 木原東子自由詩26*12-2-20
流されない- 砂木自由詩13*12-2-19
黒い海- 真山義一 ...自由詩40*12-2-17
ふるる- アラガイ ...自由詩19*12-2-17
もう戦争には行かない- 梅昆布茶自由詩712-2-17
spring_steps- 橘あまね自由詩1312-2-16
フォエバー- ふるる自由詩7*12-2-16
便器愛- るるりら自由詩20*12-2-16
海底の書斎- 殿岡秀秋自由詩1112-2-15
産み月- ふるる自由詩9*12-2-12
なるようになる- 砂木自由詩13+*12-2-12
端雪- 砂木自由詩6*12-2-12
色と声- たちばな ...短歌1312-2-10
即興(春を待つからだ)- 橘あまね自由詩2012-2-9
風の折れる音(「末路」改稿)- 草野大悟自由詩4*12-2-8
ノエル- ふるる自由詩8*12-2-8
『2月ローン』- 木製金属自由詩112-2-6
- ふるる自由詩8*12-2-6
直球- 草野大悟自由詩2*12-2-5
一日の終わりの向日葵- 草野大悟自由詩3*12-2-3
ひとり- 草野大悟自由詩1*12-2-2

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