音のない声
戌丸 ぜの

「音のない声」


ただ近くにいたくて
姿を追いかけたのかもしれない
幻の意味ってしってる?
そう突然きかれて
ぼくにはこたえられなかった
こたえがないことに、心を求めて
こたえのでないことに安心を覚えて

あなたの声がきこえる
外に探すものじゃないよ
ぼくの裡側で
だんだんコトバがなくなってゆくこと
自分がいなくなってゆくこと
それをあなたは黙って
受け止めてくれたこと


自由詩 音のない声 Copyright 戌丸 ぜの 2017-06-07 22:46:29
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