あやめ祭りが開催されるという
そんなにあらたまって見に行かなくても
家にある花で充分だというと
それは外の世界を知らないからだと夫が言う

紅葉も 山に暮らして二十年近くになり
台所の窓か ....
とりあえずよく笑い、水を飲み、1日3回適度に食べて、たくさん嘘を
吐く。歌を口遊んだり、花を眺めたり、煙草を吸って、夜中に時々ひと
りきり泣いて、ねむる。朝までの空白を夢で埋めてみる。いつもだいた ....
雨にぬれたのがよいとかいうので
幼生のわたしは
こころみにしずしずしとしと歩いてみます
あ、あの日
膝の上がかっかして
上気したほおが
染め抜いたゆうぐれの
タップダンスの足が
 ....
 
 
○父

窓から庭のブランコを
眺めることが多くなった
あれにはもう一生分乗った
と言って
時々体を揺らす
背中が
押されるところではなく
支えられるところとなってから久し ....
ある日突然
子どもたちは先祖がえりをした
背は小さく
言葉を失い
歌うこと
踊ることだけになり

海へ列を作りゆこう
歌い
踊りながらゆこう
砂浜で広がり
ねころぶ子どもたちそれ ....
行かなくてはと思っていた
ここではなくどこか

北風の背中には
銀の翼があると思って
それに乗って行こうかと
寒い街中に出て
裸足であるく
身軽でいいと
荷物も何も捨てて
名前だけ ....
僕たちは行進する
雨と雨と雨の合間を
かなしみの残る青空に
バシュポン
圧縮した空気は開放され
白い弾丸は
砲の初速を逃れた彼方で
小さな羽を広げる

あの
遥か積乱雲と日輪草の
 ....
コンタクトがかわいて
何度もまばたきする冬
きみの歩いてるところが
いちばん好きなのだ

ひとを好きになるって
誰かの強烈な信者に
なるっていうこと

ふいに抱きしめられた
湿った ....
意思のなかに空虚が
ひろがり、朝
何もすることなく、きみは
運ばれていく、
何もないという
断絶が
線路の向こうまで続いている、朝ドアが
開いて、誰も
いないということが
 ....
声にベッドを朝にして
光たちにそれでもいいと
いた魚は空腹だと言い
見つめてひろった果実を持ち
手にしたことを思った

笑ってそれを切っていく
着ている色に
気が確かになっていくようだ ....
あなたには教えてあげないわ
そう言って海がからかうので
べつにきみから教えて貰わなくてもいいんです
そんなだいそれたことでもないし
いそいで答えをだす必要もないことですから
と、いくぶん拗ね ....
下を向いた少女の
影のような髪の毛が
風にたなびく

後ろに流れていった影たちは
空の淵、聳える山の向こうへと行く
山の向こうには
海がある
誰も知ることの出来ない、触れてはいけない黒 ....
わたしの、隙だらけの皮膚を突き抜けて
メタセコイアが生えている
臓器はいつしか記憶を失くし
葉脈を血液だけがめぐりつづけいる



あまりにむごい手つきで
世界が わたしを愛してや ....
ゆっくりと終わる話
そればかりの会話は誰が居る訳でもなくて
少し肺に残している
こぼれそうになる、胸から

腕が痺れて
それもゆっくりと離れて
なんでも無いから名前を呼び
残っている砂 ....
不思議な煮込み料理だった
そこにエッチなDVDは
なくしてしまっていったい
ポルトガルにあることへ
私をぼんやりと

ツタヤで食べた
アメリカ人を
そのしていたのは誰とだったのだろうと ....
カコン、と落ちる軽快な音。

どこかに引っかかっているんじゃないかと心配で、何度も手をつっこんでしまう。

甘い気持ち、苦い気持ちありのままに全部書いたつもりだ。
あの人のところへ飛んでいけ ....
非常階段は
ぜんぶ空に途切れているから
僕の指先はどこへも辿り着けない

そうして
夕暮れは何度も流れて
僕の肩甲骨を
ないがしろにするのです

(お母さんに来てもらいますからね
 ....
今日が何曜日か
今日が何日か
という暮らしは
とっくに忘れ去った
いまは潮の満ち干だけで生きている

空に満月が輝くとき
ぼくの心に大潮が満ちる

笑う満月がいる
僕は迷わず選んでいこう
来るはずの明日の為に

*

何をしたらよいのだろうと戸惑ったまま流れていく
海に向かって

揺れ落ちて溶け行く陽を
君とふたりで見ていたのは

**
 ....
是非にと所望された電柱
お前の未来は明るい
お前の姉さんはおととい
嫁いだばかりで戻ってきた
カラスの巣はハンガー
ハンガーとハンガーとハンガーで
流動的なヒナたちが
どこで育っているの ....
かたく凍った夢を砕いて
画用紙に宇宙を描いて暴れだす
果てのない星々の海は瞬き、
チビけた鉛筆が一本
煌く銀河を縦横無断に奔る


つめたく凍った言葉を融かして
原稿用紙に文字を紡いで ....
自分のことの様に想う
外の様子
きみのこと

電気はアタマの上に咲いてる
入れる指
要らないこと

小さく覗く
フィルムに太陽
手のひらの裏に透かす
水を

それもまだ
そ ....
朝から世界止めんなよマイコーwww
魔法とかいってオペでガタついた体でビーリーッて跳ね起きる
びっくりしただろ?
って白い歯だろ
わかるよ
だっていろんなマジックをサービスし尽くし ....
今日も雨だったな

バイクだから風邪を引いちまうよ

花粉症だから少しは嬉しいけども

たまに暖かい日があるね

俺は寝坊助だからほっとするよ

起きても寒かったら勇気が出ないんだ ....
鉢植えは
水をやり過ぎて
いつもだめにしてしまう
気持ちが強すぎるのだろう
あなたのようにはいかない

虹のような光沢を紡いだ糸車が
カラカラと終わりを告げても
流れる水のなかで
目 ....
君が手を握り返してくる

ほどけかかった髪を
気にもとめずに
夢中で遊んだ帰り道

陽が傾きかけた
商店街で
君は目をキラキラさせて

さっきまで握っていた手を離して

駄菓子 ....
鳥だって
ああやって生きている

人だって
そうやって生きたって良いだろ?


わたしたちは確かに孤独だけど

孤独に生きなきゃならない
わけじゃないだろ?
うるう年に生まれたので、四年にいっかいしか年を取りません
目下のもくひょうは人類平和のために
ごはんを残しません
となりのおじいちゃんが言いました
戦時中はこんなぜいたくはできんかった
おじ ....
夕暮れは冬の茜色
窓辺にはバラ
ひとつひとつ、凛と咲いている

病人のひどい言葉を
なかなか許せないでいた
自分のことはすぐに
許すのに

さっきまでは
持って行こうと思って買った ....
たなごころに
すとんと収まるその笛は
尊い土の重さと
ほのかな内空の軽さを
同時に伝える

私は
澄んだ森の気配に
肺胞を湿らせ
惹きつけられるように
ほっこりとしたぬくもりに
 ....
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