ジリリリリ
繋いだ手を
放して
サヨナラ
ジリリリリ
電話先の
呼吸
ジリリリリ
漂う煙
ジリリリリ
浮かび上がる体
ジリリリリ
目が段々と ....
捜してきます と書いたメモを
台所に置いて 家を出た 午前三時
まだ 真っ暗な道をひたすら運転する
公園 飲み屋のある所 よくわからない道
夫が 電話のひとつもよこさないで
友達と飲んで ....
風がずいぶん涼しくなってきました
青い空に
白い月が出ていて
どうして、涙が流れそうになってしまったのでしょう
よその家から漂ってくるカレーの匂い
僕は心の中の
小さな茶の間を思い浮かべて ....
明日は空いてるよ
チケットがあるんだ
一緒にどうだい?
花火が
パンッ
一瞬の煌めき
まるで
細やかな
愛
のような
舌の上で
サクランボを転がして
蔕を
結んで
....
1つ目の愛
2つ目の愛
3つ目の愛
4つ目の愛
5つ目の愛
6つ目の愛
7つ目の愛
8つ目の愛
でもさ
でもさ
でもさ
9つ目の愛
10個目の愛
11個目の愛
....
暗い部屋
整理はされている
整理はされている
光る風船
紐を掴んで
紐を
ミサイルが
その民家に撃ち込まれました
白井さん家
あぁ、
さよなら
白井さん家
ミサイルは
....
あんなことこんなこととかあったねと笑いたいけどまだ無理かもね
つい先日わかったことだ板チョコは二人で分けたほうがおいしい
日曜はカレーの日って決まってて玉ねぎ相手に痛み分け ....
暑かった今年の夏
やっと峠を越えるみたいです
お元気ですか
気圧
狂ってはいませんか
西風は去り
髪もようやくほどけてゆきます
あなたもわたしもなんとか乗りきりました ....
夕焼け色の空を見て
君は癒されるでしょうか
あの日、
海で見た
あの空のように
終わり行く一日を
溶かすように
僕らは終わったのでした
愛しています
と呟くたびに
コップの中の ....
すきだよ、とあなたが言えばそれだけで あたしはてんしになれるのだけど
「うそみたい、うそみたい ねえ」涙目で星降る空の下に立つきみ
ほんとうは何も知らない僕のこと 夏が過ぎても好き ....
電話がかかってきて
行ってしまった
幸せになるんだ
といって
コケリンドウの
花をみつけた
ちいさな青
の付け根のあたり
淡く
消えそうなものに
私はいつも憧れる
たくさ ....
泣き止んで幼い心ともにあれ
小さな日々に戻れないなら
ゴム長を引っ張り出した夏の午後
君は来る来るあの日の傘で
戯れに一段上げた跳び箱を
君が跳ぶまで帰らせないよ
....
よそ行きの気持ちを全部詰めたから
カバンがとても重たくなった
どこからかきれいな歌聞こえたから
旅の予定をそっちへ向ける
青地図に行程表を書きこんだ
知らない街をたどる点線
....
えれぴょんの
最大の魅力は
十代にも関わらず
その溢れんばかりの
母性にあった
ママ
ママ
おっぱい
と
甘えてみたかった
えれぴょんのいない秋がくる
しかし、そもそも
....
真に円いものなど
何一つとしてありえない
にもかかわらず
孤独を円く円く
よりやすらかなかたちへ
よりあたたかなかたちへと
僕はひどく愚かだった
とはいえ限りなく球体に近く
蹴っても投 ....
さっき
セックスをしながら
メールをうってて
いきそうに
なったときに
「イク」
と
送信
して
しまった
ことが
ある人とは
心
を
ひらいて
話しを
しても
いー ....
キュンと鳴くこの胸の音聞かせたい
遠くからでも想っています
随分前に君と来たビーチ
一緒に海を眺めたっけ
今日は独りでビーチに立つ
少し波が高いかな
あの日の僕ら
無邪気な子犬のようにはしゃぎ
笑顔は太陽より眩しかった
長い髪が潮風に ....
いっぴきの蝉が
務めを終えたように
仰向けに落ちて
空をひっかいている
親しんだ木々の幹に
戻る力はもう無い
おまえの瞳が
磨きたての宝玉のように
くろぐろと光をたたえるのが
....
AKB48の小野恵令奈ことえれぴょんが
今夏限りでAKBを卒業する
そんな夏なんだ
買ったときは三十センチほどだったマングローブの木が
もう一メートル近くに育った
葉を触ると
つるつる ....
思い出は夏の終わりのメヌエット
日にひるがえる君の白妙
細胞が真昼の空にリンクする
60兆の歌う歯車
満月に打ち明けたのはシルブプレ
今日の終わりをぼくにください
スカートを揺らす風にも嫉妬する
恋をするって忙しいもの
目が合うと君の力は無敵です
今日も言えないイヒリーベディヒ
放課後に残り香全部集めたい
明日も好きでいられるよう ....
ピカーン、
ハゲ頭反射
オッサン眩しいよ
朝8時
京浜東北線
GALが泣いている
折角綺麗に
化粧したのに
黒い涙が
線を引く
それみて小学生がゲラゲラ
友達に教えてゲラ ....
ことばが流れていってしまった
ぼくのくじらは
それを追って
がばーっとのみこむ
ことはできなかった
衰えてしまって
かなしげな
目をしている
日だまりのごくありふれた教室で
夏の終わりの背くらべする
おやすみの点呼は二回息を吐く
今日の思索を脱ぎ捨てながら
行儀よく今日の寝床をしつらえる
繭の機能を備えています
錠剤を飲み下したら探しだそう
数えきれない
羊の群れを
....
愛すには資格がいるって本当かな
教えてほしい 告白前に
ラブレター 書き上げたなら誤字脱字
偏差値上げて 出直してくる
目に届く 君のラブリー まぶしくて
やっぱりぼくは垣 ....
長い、長いあいだ一緒にいた。
何回も泣いて、何十回も中華料理を一緒に食べた。
何百回もわがままを言い合って、同じくらい抱き合った。
水族館。
おんぼろの原付。
昼間のコインゲーム。
は ....
童貞をなくした夜の湯上がりに あの子の髪は 輝いていた
おっぱいの光と陰にふれてみた
彼女は誰か 別人みたい
けだものになりたくないよ ぼくはヒト ヒトだからねと
くちづけた嘘 ....
つっくりと沈黙する
午前二時
さっき私の刻印は
あの人の部屋に残されただろうか
釣り人の手から
魚はからだをアコーディオンのようにくねらせ
逃げた
そんなふうに
手放したかつての
....
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