胃の洗浄をするために
階段を上ったり下りたりしていた
蜂蜜のソーダ割りをひっかけていた
シュワワワワーと
それは収束の音だった

落ち着きのないフルート
君はツタの絡まる音を聞いたか
 ....
目覚めろと夫が言う
育てた花から種をとり
今年蒔いたものが発芽した
花はいい
はやく お前も目覚めろ
水と陽射しを気にしながら
隣りでいう

と それは
パソコンに向かってる私が
 ....
ほんとうのことは
今俺がお前の中にいること
どれほど身体すり減らしているのか
知りながらお前は綺麗な眉をひそめて
お前の中の俺を撃ちつづける
挟まったフライドチキンを爪楊枝で遊ぶ
この ....
つかれたとき

まず つぶやいてみます。
もぉ あかんわ。。。

つぎに、もいっぱつ おいうちをかけます。
もぉ ほんま つかれ はてたわ。。。

そして ぐったりします。
ぐったり ....
寝苦しい夜 はみだした足が
そろりと風を止まらせた

畳の上を這う 小さな羽虫の陰

名札をはずしたつもりになっても
はずれたくない場所がある

どこからもひ ....
一筋の夢
指で先を足していく
空には届かない
私の背伸びでは届かない
そのまま
ぷつん と途絶えた
音信

首元がさむざむするから
結っていた髪を切った
ただそれだけのこと
今朝 ....
夕方にはカエルと言って
行方不明の父親が現れた
その日仕事から帰ってみれば
珍しく上がりに揃った母親の靴と
並んで見慣れぬ紳士靴
その好い趣味と墨が切れた痛み具合が
父親の物をおいて他 ....
若草色のかざぐるまに
しがみついていた、あの人が
夕風にさらわれて
私の中を流れてゆきます

水たまりの映す青さの
ほんとうを
確かめるまえに
軽々と飛び越えて
もう
行ってしまっ ....
姉は病み。妹は明朗。

ふたりで一輪車をこいでいた
手をつなぎくるくるくる。

くるくる。狂おしいほど恋したいの
こいこい。恋なんて物狂いの種
コインをトスする子供の遊び
今日はどちら ....
あ。あ。ある。どこか。海の上、
茫漠の船中。穢れを知らない姫
ひとり。口から汚物を出す姫の
歌声の波間。いななき、いなな
き、否、泣くのは最後にしてお
く、真珠いろの涙。沖を包むパ
ラフィ ....
その花には名前はなく


道の隅に ひっそりと咲いていた





それをみつけた きみは

その花に名前をつけた




その花は、あたらしい「いのち」を与え ....
あった方がよかったのか
なかった方がよかったのか
考えはじめると夜を越えてしまって
ますますひどい顔になる

手と足があって
布団の中でいつまでも冷えている
眠気を待ちながらすりあわせて ....
はじめて
デパートへ行った日曜日

父は紳士服売場で
ジャック・ニクラウスになる
母は婦人服売場で
エリザベス女王になる
兄はスポーツ用品売場で
王貞治になる
姉はレコード売場で
 ....
体に雨があたり続けると
冷えていく寒さに
体内に取り込めば力となる水の
私とは相容れない歩みを知る

宿り木のような両手の指を暖め
握りしめる手の甲を濡らす雨と
向かい合っている体内を巡 ....
最近どうにも足が疲れて疲れて仕方が無いので病院に行くと
一応疲れていますねと診断された
一応と言う言葉にむっとしたが
いやそれは最初から分かっているのですが
原因が分からんから調べて欲しいので ....
鱗が一枚一枚
剥がれ落ちるように
今はまた
別な種類の魚になって
あなたを飼うことに
とても忙しい

引き出しを開けると
テーブルと水草がないので
ホームセンターへ買いに行く ....
こどもの頃棄てたはずの手が
壁の中で指をならしている

むかし山の小川に浮かべた舟が
朝のトイレの水面をはしっている

出会った人も別れた日々を憶えずにはいられない日々
雀たちの六月 ....
何を植えるかなんて
考えもなしに
掘りおこした
庭のすみ

やわらかい土の頂きに
雀が降りて
ころころと、まろび遊ぶから
つい、嬉しく振り返って
あの人の面影を探してしまう

幸 ....
すやすやと

安らかな寝息を立てる

ちいさなちいさな背中



このちいさな背中に

どれだけの重荷を

背負わせてしまったんだろう



たくさんの痛みに耐えて ....
朝埼京線の中で
学生の頃好きだった人を見かけたよ
もう十年になるんだね
なんだかやっぱり素敵だね
青臭かった僕の見る目でも
間違ってなかったね

化粧が薄くて色が白くて
どこか悲しそう ....
ちいさな ちいさな
そらを見つけたのは
近所の公園で遊んでいた
三歳くらいのおんなのこの
瞳の中
よちよち
浮かんでいるようでした

おおきな おおきな
うみを見たのは
田舎の天文 ....
´
生まれたての
ダッシュされない
耳の美しいカアブ
描いて

´
(何か音)
聞いたこともない
さわれない
見る
ことも

青空に
シャープ
黒鍵に落ちる
細い指
 ....
シオリちゃんは わたしを見つけるといつも
はじめまして、と言う
わたしも はじめまして、と言う

たくさんいっしょに遊んでも
次の日には わたしのことを覚えていない
でもシオリち ....
洞窟が歩いている
しっぽがついてる
持つと 取っ手だ

時計のおしゃべりで
眼が咲いていく
片側通行の車線へ
ながれ星がころんでくる

焼き海苔で包まれた過疎地
望遠鏡のような振袖 ....
いとしいあなたの指
夜風はやさしく撫でる
小船は浮く

あなたは帆になりゆく
街の明かりはまだ
眠らないで見てる

星は咲き乱れ ほら
あなたの髪に降り注ぐ

これからふたりでき ....
換気扇が、軋んだ音を降らす。
両親たちが、長い臨床実験をへて、
飼い育てた文明という虫が、頭の芯を食い破るようで、
痛みにふるえる。
今夜も、汚れた手の切れ端を、掬ってきた、
うつろな眼で、 ....
  ヘンリー 私の膝の上でお眠り
  窓辺に当たる雨の音を聞きながら
  
  時々は 可愛い耳をぴくんとさせて
  解った振りをしてくれれば いい

  ひとり言を 話すから

 ....
陽射しを包み込んで
柔らかい手をした
風が
頬を撫でる

気持のよいそよ風

抱きしめてあげたい
その温もりを感じて

応えてあげたい
その優しさに感謝して


風は黙って ....
夜がさらりと降りてくる

目覚めない
女の髪のような

さっきまで長く長く伸びていた影は
地面に溶けてしまった

あるく
あるく
よるのみちを

夜が満ちてゆく
そこここに
 ....
過去に
もうそこに姿のない俺と
君だなんてほんとは呼んでなかったおまえがいたとして
過去の青色はどんな色であらわすべきだろうね
それはどんな色ですっていやあいいんだろうね

俺の頭の中には ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3355)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
洗浄- ふるる自由詩807-7-7
花と- 砂木自由詩13*07-7-7
ホントウノコト- soft_machine自由詩13*07-7-6
僕の元気のだしかた- 日朗歩野未詩・独白907-7-6
刻塔に渡る- 砂木自由詩16*07-7-5
音信- ku-mi自由詩16*07-7-4
夕方にはカエルと言って- soft_machine自由詩10*07-7-4
風待ち- 佐野権太自由詩31*07-7-4
双子- ふるる自由詩10*07-7-3
- ふるる自由詩8*07-7-2
- わら自由詩27*07-7-2
眠れない夜なんて本当は無いのに- 自由詩307-7-1
デパート- 小川 葉自由詩207-7-1
水の唄- 砂木自由詩11*07-7-1
あし。- もののあ ...自由詩23*07-6-30
- 小川 葉自由詩1207-6-30
断想_十二- soft_machine自由詩18*07-6-27
つゆむらさき- 佐野権太自由詩37+*07-6-26
ちいさな背中_と_無力な両手- 宮本 心自由詩25*07-6-25
僕らは僕らを生きるんだ。- もののあ ...自由詩15*07-6-23
握手- 乱太郎自由詩19*07-6-23
譜面- ふるる自由詩17*07-6-22
シオリちゃん- 藤丘 香 ...自由詩58+*07-6-22
チョン_5- 砂木自由詩5*07-6-20
- ふるる自由詩13*07-6-20
あまのがわ- 前田ふむ ...自由詩34*07-6-16
輪廻の雨- 千月 話 ...自由詩24*07-6-15
優しい風- 乱太郎自由詩17*07-6-15
- ふるる自由詩25*07-6-15
302号かんじょうせん- 水町綜助未詩・独白10*07-6-15

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