{引用=
いつからか生きていて、
それから
名称のない日をきょうもおくり、
ゆくゆくの事も
少しは考えるけれど、
いつか
夢の
なか
ゆめにゆられて
ゆめの
なか

ような ....
あるきはじめてから
やっと息をすることを
感じたものだから
四つん這いにすすむことが
やっとで
匍匐前進した先で
どんなに頭を上げても
見えないものは見えないだろうなって
息が上がって ....
まっ青に晴れた空の下
うなりをあげた風と共に
ちょっと前の未来からやってきた
小さな落下傘部隊が
地上に舞い降りてくるけど
今しか見えないにんげんには見えていないらしい
彼らは透明の弾を連 ....
心のなかに
空っぽの部屋がある
空っぽにしてある
なにかなくしたわけではなくて

空っぽの部屋は空っぽだから
タンスもない本棚もない
ラグも敷いてないし椅子もない
ポスターもカレンダー ....
Amazonプライムの中の核戦争ドドヤーン
シアタールームに積み上げた本たちが
ドサ
何とかしてよね年上彼氏
震災が来たら一緒にシノーネ
粗大ごみ廃棄300円券をペタ
高枝切り鋏をやっとの ....
マガモがシベリアからやってきてはにぎやかに鳴いている
人造湖に多くの渡り鳥達が群れていた
赤い大きな橋のたもとにあった古い山小屋旅館は解体されて
長い年月に蓋がされた

昨日今日、ほぼ今年最 ....
どっかの時空の三蔵法師が
私の頭の緊箍児(きんこじ)を締め付ける
私は孫悟空じゃない
法師様よ間違えてくれるな

明らかに緊張性頭痛であるが
ストレッチなんかやる気力はないので
まっしろ ....
お花のかたちの穴が空いた
躰 心 かわいいね かわいそう

埃の積もった秒針 潰れたウジ虫
誰も知らない アーティスト

好きなものばかり 食い散らかして
破裂して死ぬ みんな
骨と皮 ....
 ○豆腐

しかし。
まがいものにあふれたこんな世の目と鼻の先を一歩二歩三歩……とことこ歩いたすぐ横丁にあるスーパー。顔なじみの店員。
 「いらっしゃい」 
 「どうも」
 「いつもの ....
きみ、
蜜柑、
しろいほっぺたに、
ふたつの蜜柑、
細い路地を右折する
ふと、思い出し
 ふと思い出せなかった
小さい頃
僕はいつから
自転車を乗っていたのかな
夕焼けのなか
町の空き地で
いもうと揺れる
かあちゃん揺れる
 ....
草々は刈られ
広々とした川辺に
一本足のたんぽぽだけが刈られずに
ぽつんと取り残されていた

小春日和はきまぐれに
命の鍵をもゆるませる
死ぬのだったらこんな日がいいなと
薄い皮膚のま ....
散る音も転がる音も枯葉らし

寒のみを老野良猫に感じたり

木枯らしや葉っぱ転がる二歩三歩

{ルビ皸=あかぎれ}が嫌がらせする小指かな

ランナーを真似てか岸辺走る鴨

それぞれ ....
 谷川俊太郎さんが亡くなられた
 十一月十三日二十二時〇五分 老衰のため杉並区内の病院で

 谷川俊太郎さんが亡くなられた
 この一文はずいぶんと不思議だ
 生や死を超えた感じのある方だ ....
ぼくは 眠れない夜に
夜風の海を たゆたう
青いくじらを 見た

白い雲さえ 追いやって
星を ごくん と飲み干して
おしゃべりな 雨音とともに
故郷を捨てて 来たらしい

月のよう ....
詩は果てる?
男じゃあるまいし
じゃあ 言葉は気持を超えられる?
女じゃあるまいし、むりだよ
そんなことより
そんなことより眠っておいで
寒くてみじめで、女で男で、大きくて小さくて ....
木枯らしが街に吹き込んで来て

にぎやかなイルミネーションの饗宴がはじまる

厚着をした早歩きに急ぐ人々のそばを

黄色い大きなランドセルの集団が跳ねまわる

日暮れには

  ....
夜の街燈はいつも
何かを考えている
光を灯すだけでなく
決して暗いことばかり
考えているわけではない
夜の街燈の思考が閃いて
宇宙が一輪の花になる
あまりの果てしなさに
自分の孤独を感 ....
調律をしをえたばかりの
おとぎばなしは
こぢんまりとした
こどもの耳の中で
ふたたび輝く

なまえのない宝石を
空にかざす
君がなまえをつけてくれ

ささくれたブランコに留まる
 ....
赤トンボ、
ほとんど木枯らしにひとしい、
寒さでアスファルトに不時着した、
晩秋の、
ちいさなヒコーキ、
それでも在りつづける、
そのままの、かたち、
やがて、その透明な羽が、
きわめ ....
久しぶりに
馴染みの店に
掃き寄せられた
落ち葉の面々

互いの無事を
半ば涙目で喜びつつ
とりあえずハイボールで
万感をこめて乾杯する

真っ赤に出来上がるヤツ
いつまでも ....
コーヒーをやめて{ルビ白湯=さゆ}にす冬の朝

小春日の電車園児に満たされて

ふくよかな大根足の{ルビ娘=こ}もいいね

その音のパリッと淋し踏み落葉

シュッとして冬のゴキブリ安楽 ....
横になればすぐにわかる
どうして今まで立っていたのだ
眠るために必要なものは、
とりあえず枕と寝床があればよい

悔しかったことや腹が立つこと
悲しいことや傷ついたこと
虫歯の痛みや腹ぺ ....
この街にあるのはマックだけで
あとは ロータリーと木と
坂道があるだけだった
冬はイルミネーションが灯った
駅を出た人は家に帰る
人の列をなして
バスも走った
その割と長い坂を登った
 ....
もみじ、
肩まで浸かった露天風呂からのぞむ、
さりゆく、秋の赤い夕ひが、
ひとすじの、きまぐれな寒風とともに落としていった、
いちまいの、
星のカケラ、
休憩室の掲示板に、ずらりと並んで立 ....
 閉じたビニール傘から飛び散る
 雨滴
 会社の広大な敷地内を車と自転車が往来する
 東の正門で守衛室に社員証を提示しても
 配属先の建屋へは延々と
 アーケードの歩道を歩き続ける
 
 ....
考えるな 感じろ
と誰かが言ったが
背中で感じても指が動かない私は
ひたすら考える

詩人のような暮らしや
詩人のような風貌を
持ち合わせていない私は
ひたすら考える

語彙の ....
机の下から筍がニョキッと生えてきて
 松茸さん! コンニチワ ってご挨拶したのよ。

俺は苦行続きの人生だな。何の為に働いてやってんだか、誰もわかっちゃくれないし。
なんてぶつぶつ言い ....
詩の様に小花に秋の小蝶ゐて

食ふ顔も干柿に似るおばあちゃん

靴置き場{ルビ紅葉=もみぢ}もふたつ並びをり

妖精が紅葉を履いてやって来た

ぷるぷるの中に歯ごたへ橡の餅

干柿 ....
もとより文鳥は風切羽を切っているので
高くは飛べないけれども
不便はない、という
狭いこの診察室で暮らしていくには
ここには空がない
文鳥は空を知らない

ねえ
鳥の脚を見て
そこだ ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3621)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ao- ryinx自由詩1224-11-27
- wc自由詩15*24-11-26
フリスビー- そらの珊 ...自由詩10*24-11-25
空っぽの部屋【きょうのソネット】- 佐々宝砂自由詩1124-11-25
震災の前- 松岡宮自由詩424-11-24
初冬の夕刻- 山人自由詩17*24-11-24
鎮痛剤【きょうのソネット】- 佐々宝砂自由詩424-11-24
花瓶- 印あかり自由詩524-11-23
光、往路、- 湯 煙自由詩6*24-11-23
蜜柑- 本田憲嵩自由詩824-11-23
ふらふらふらと- アラガイ ...自由詩17*24-11-22
川辺の物語- そらの珊 ...自由詩13*24-11-22
冬の童話たち- 森田拓也俳句15*24-11-22
谷川俊太郎さんが亡くなられた(2024.11.19)- 草野春心自由詩6*24-11-19
夜のくじら- みぎめ  ...自由詩524-11-19
震えて眠れよな- はるな自由詩824-11-19
黒いランドセル- アラガイ ...自由詩8*24-11-19
Cosmos- 鳥星自由詩16*24-11-19
さよなら雨- そらの珊 ...自由詩12*24-11-17
立冬トンボ- 本田憲嵩自由詩724-11-16
落ち葉- 夏井椋也自由詩924-11-13
誰かの冬の物語- 森田拓也俳句14*24-11-13
微睡の草原- atsuchan69自由詩14*24-11-11
M市- 番田 自由詩524-11-11
冬どなり- 本田憲嵩自由詩1624-11-10
赦されて__- リリー自由詩10*24-11-9
考える人- 夏井椋也自由詩8*24-11-9
+15R指定- アラガイ ...自由詩10*24-11-7
もみじナリティ〜。- 森田拓也俳句14*24-11-6
ものぐるほし- そらの珊 ...自由詩14*24-11-5

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