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日々洪水
あれから何度も間違えて
わたしは今も渇いています
気がつけば
三年ぶりに蕾をえ
まだ見ぬ人に
愛を唄った
逆剥ける体の傍に花水木
あなたのことは忘れてあげる
温い土 簡単な嘘 五月雨に
思い出すのはあなたの背中
胸の奥
ざわめく風に煽られて
過ぎるのはただ
彼の面影
あたらしい皮膚に着替えて金曜日
胸ポケットにきれはしの恋
痛いのは気のせいですよと君が言う
だけどあなたも血だらけですよ
この夢はここでおわりと書いてある
字が読めないから先へ進 ....
俺もそう
俺も
お前が
嫌いだよ
俺はお前が
一番嫌い
宵の夢
夢に穢され添い寝して
カラスに起こされてしまう疾風
触れたくて
触れられなかった悲しみを
あすの予感と呼んでもよいかな
生きている
だけ ....
サラエボという地名なぜか気になって調べてみても何故か梅の木
意味も無い
この毎日が
僕たちを
ゆっくりと食む
ただ朽ちてゆく
本当は
高いビルから
垂直に
落ちているだけ
死んでゆくだけ
....
嬉しさを愛の形に当て嵌めて今日も誰かを恋しに出かける
脳内で育った角があと一秒、あと一秒で頭皮を破る
須賀敦子だけを読んでる春の朝、親類なんてひとりもいない
マグノリア大 ....
むつかしい
愛についてを詠むきみと
忘れな草を眺めて欠伸
来て春は
まったくずれた笑ってた
踵を踏まれたスニーカーの愛
そうしてか、
意味なくしたか、
忘れ物ボック ....
ひとつだけ残った恋をつまみ食い 小骨がのどに刺さって痛い
因幡の白兎
大都市東京に生まれ育ち馬車馬となって働き身体の不調も少しでてきて、このちっぽけな人生をふりかえり最近つとに感じるのは私ひとりだけが事象詩を追い求めていたという悲しい気づき。あまりにも ....
特別なことのふりする春のあれ
ありふれてるけど見つけられない
蜜の朝なんども焦げた夢のあと
あなたのいない あかるい寝床
ねむる時あたしはかつて鬼だった
ことをすこし 誇りに思う ....
薫るほど咲く街を見下ろして今
できればあなたを失いたかった
肉食のメスの齧るは頭から愛する夫生きていく為
平らかな水面を刺して君の指
これはたしかな愛に為りうる
冬の澱
蝶ちょは部屋で凍えてて
あなたの指は光を集める
香ばしい指が私の道を行く
だからわたしは地図として鳴く
触れるとも触れずとも落つ肌の上
あるかなきかの道標など
つまらない日々の余白を奪い合い
鳴いて見せたらああおもしろい
....
ため息を小瓶に溜めて息をする
浅はかでしょ?嫌いになってね
鉢植えの
ポインセチアに
夢を見る
物憂い日々に
色褪せつつも
年の暮れ
街に溢れる
煌めきは
路地裏の陰の
迷い子に届かず
不 ....
どこまでもどこまでもどこまでも弱い 弱いあなたの横顔が好き
明けようとする夜の裾を掴む手は 切れて汚れて私の手
鶏小屋で
安易な名付け
浅い夢
散らかる祈り
深い傷跡
詠んだけど書かなかっただけ思っても言わなかっただけあなたには
飲んだ嘘吐き出した嘘夜の数 囁きの音 数え忘れた
あしたからあなたを忘れて生きていくひとりで靴を履いて出掛ける
雨の日の花火のような恋だった
あなたのことを 忘れたかった
清潔な指のあいだで跳ねる闇
わたしはたぶん すべて失う
遠くまで来たねと言うが それは嘘
散々愛して 行止まりだよ
底なしに冷えるからだとしゃぼん玉 愛されながら 高く飛べずに
すみれの日あなたは今もそこにいて横断歩道を渡らない
右岸には青い鳥がいて左岸には神様が居る 私ふやける
だれだって皮膚を剥いたら一緒でしょ いいえあなたの骨はとくべつ
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