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過ぎさった苦しみを
時々 舌の先で転がして
ピリッと刺すような
痛みを味わう

血の味は嫌いじゃないんです

この痛みが
私の静脈を流れていく
悲しみが青い血管に滴る
 ....
いくつもの
肥え太った想いが
出口に殺到して
立ち往生している

よこしまで
メタボリックな想いが
喉の奥でせめぎ合って
脂汗をかいている

バイパスを回り込んだ
耳障りの良 ....
通う眼差しに灯せない夜はない
瞑り日 損なわれた約束は
名を変えて ほどけつづける

折り返しみつめた指の先も
ひとつひとよ のばして重ねる
掌のまま さしだしても
届かないものに でも ....
心がからっぽになった気がして
あわててひっくりかえしてみた
ぱらぱらこぼれた今日から
太陽の匂いがした


少しすくって空にぬった
明日が生えてきますようにと
おほしさまの間に
しず ....
夕焼けが染み込んで
焼き魚が  はためいている

こんがりと  空の匂いを漂わせ
塩のような星粒が  いい塩梅に


そんな屋根より高い鯉のぼりや
ベランダにかわいくなびく鯉のぼり
 ....
 
 
二死満塁のピンチだった
ぼくが第一球を投げると
キャッチャーは既に不在だった
家を継ぐために
故郷に帰ったのだ

走者はホームに生還した
その間にバッターは
甲状腺の病気が ....
ぼくたちはことばの国のたびびと
遥かな源流から
ひとひらの花びらが流れてきてそれは
あらたななまえを与えられて言葉となる

ぼくたちは森を抜け荒れ野を辿り
大地から漏れ出た溶岩流に閉じ込め ....
他者の背中を見るように
自分の背中を見ることはできない

他者の背中を見送るように
自分の背中も見送られ

雨あがり
洗濯したばかりの
地球の匂いに包まれる午後

無風、時々背中
 ....
空の頬が膨らんだ
精一杯の口笛が耳をくぐる
寂しさを覆うと
僕は孤独になる

海のおでこは臭い
優しく撫でてみると指先につく
匂いの向こうを見つめると
僕は孤独だった

愛 ....
大惨事が起こるその瞬間
世界は目を閉じる
そして
後からくる絶叫の前に
世界は耳を閉ざす

やがて
時間という距離を経て
世界はそれを歴史と呼び
記念碑を建て記念日を定める
見もし ....
   水々の声をきいたことがある


   うめきに似た
   くるしげな
   声にならない
   声になるまえのだれかの


   花々の声をきいたことがある

 ....
世界が揺れはじめる
そして
ぼくたちは
気づくのだ

ここが
氷山で
わずかに海面から
突き出した
ほんの一角にすぎないことに

世界が揺れはじめる
そして
ぼくたちは
知 ....
本日は、亡くなったあなた様の誕生日である
(果して何のための希望か

仄暗い空のもとをひっそりと
いきをする私の影は
ただのひとつの影となり、
青果しじょうに
実ってほどない ....
それから、
と いつも
はじまりは
それから、
おだやかに
火葬された赤子の
骨は小指の
爪ほど小さな
鈍い星の
欠片みたいだった
みたいだった
という
あえかなる比喩が
途 ....
たんすの中で服達が
牛や熊みたいに押し合っている
それぞれに獣毛をマネた人型の
ウールや化繊の上着達
ラム革合革
色とりどりの
似合いもしないスカート達
無用に増えるコート達
毎年足り ....
{引用=
はりめぐらされた毛細血管をつたい、光の情報になって、
会いにくる恋人と抱き合う。瞳の都市、解読不能の地図
のなか、だれにも秘密の場所に隠れるから、いいってい
うまでぎゅっとしていて。 ....
悩みの倉庫は胸にある
袋の口をしめて
幾層にも積み重ねる
きみと話したあとで
倉庫に無くなっている
きっと起重機が
袋を持ち上げて
運び出したのだ
胸が軽くなって
ぼくの気分も起重機 ....
  不器用な今日の夕陽が
  きみの頬を無防備に照らしてる
  絵に映える出来事もなく
  通り一遍の言葉ばかりで、また
  僕たちはサヨナラを示そうとしてる
  駅へと寄せる賑やか ....
きっと心の奥底で
何かが弾けた

ビッグバン

それはひとつの災害でした

まだ不確かな感情は
濃密で
情熱的で

少し偏った

不透明な愛でした



膨張してゆく ....
里にくだると
花の咲く共同湯がある



音をなす早瀬の
そのほとりで 今は、椿がさきほこり
三ぶ咲きの桜たちが 
うらやましそうに 見おろしている



昼間から入りにくるの ....
「愛してる」

簡単じゃないはずなのに
誰もが街なかでささやきあっている

君だけを
このひろい世界を




勘違いしてしまうのかな

束縛されたく無いはずなのに
相手 ....
通りの角に猫がいる
数歩のところで逃げていく
しばらく見てると振り返る
お互いどうでもいいけれど

二度目は公園に
三度目は商店街に
同じ顔した猫がいる
毎度近くを過ぎようとすれば
 ....
気づいたらそこにいた
海みたいに大きくて
針の穴みたいに小さくて
往々にしてなくてはならなくて
こにくたらしいグリーンから
未練がましいシルバーまで
大好きだし大嫌いなもの
なーんだ ....
休日には光の姿態に花を挿し
寝そべる背中に猫でも乗せて
二三冊の本にマスタードをたっぷり塗って
後ろ向きに釣り糸でも垂らしてみようか

古い音楽ばかりが飛行船となる場所で
とりとめのな ....
心臓の中で
春が笑っている

笑っている春の中で
一面のチューリップが笑っている

笑っているチューリップの中で
少年が笑っている

少年の無邪気さが
チューリップを{ルビ ....
 
 
そういうわけで
首が引っ込んだまま
ぼくは浜に出た
蟹が当たり前のように
前の方に向かって歩いていた
体の奥から見ていると
蟹はやがて視線に気付いて
慌てて横歩きを始めた
 ....
割れて つまづいた障子紙の陽射しに
つけられる風 ことり ごとり 

削りこまれた細工 ひろがる窓の内
ビンの底のガラス 集めた昼の鼓膜

ホコリ マ ミレ
柱の影絵に 散らかっていく
 ....
北の国で少女は
歌を集めて翼を織った
旅してゆきたかった
生ぬるいかげろうの季節に
歌はそこら一面で摘まれ
籠のなかでちいさく鳴いた
迷子になったひよこたち
草原を季節風が ....
  少年だの少女だの初恋だの
  丸みを帯びた言葉ばかり桐箱につめて
  晴れた日の草原に座りこむキミ
  ビニールシートも敷かず、地べたに
  夕方には雨が降るって聞いてなかったかい ....
釣りをするひとは
何を釣っているのだろう
春のうららに
ひとり

ひとりの糸の先を
見つめながらの背中から
昨日の自分を思い出す

いってみようかな
思い出の場所に
壮佑さんの自由詩おすすめリスト(4550)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
【_静脈_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-5-4
おしゃべり- nonya自由詩23*12-5-4
咲きゆく- 砂木自由詩10*12-5-4
あしたの種- 朧月自由詩1012-5-3
焼き魚- ちゃむ自由詩612-5-3
第一球- たもつ自由詩1112-5-3
言葉の旅人- 梅昆布茶自由詩1812-5-3
晴れ、時々背中- そらの珊 ...自由詩17*12-5-3
空の頬が膨らめば- うめぜき自由詩512-5-3
遠く逆光を浴びた背中からは- ただのみ ...自由詩11*12-5-2
音に棲む- 石川敬大自由詩14*12-5-2
アイスバーグ- そらの珊 ...自由詩812-5-2
時雨- こしごえ自由詩3*12-5-2
signifiant- 紅月自由詩512-5-2
反吐と外皮- salco自由詩11*12-5-2
1,2,3d-display- しもつき ...自由詩912-5-1
話すと減る悩み- 殿岡秀秋自由詩4+12-5-1
ポエム- 草野春心自由詩8*12-4-30
ビッグバン宇宙論- ちゃむ自由詩712-4-30
椿の湯- 月乃助自由詩11*12-4-30
Raindrops(ちぎるひと)- 恋月 ぴ ...自由詩28*12-4-30
寂しい、ただそれだけ- marux2自由詩7*12-4-30
このあまりにもちっぽけで果てしなく陳腐で死にたくなるほどクソ ...- mm自由詩312-4-30
HOLIDAY- ただのみ ...自由詩25*12-4-29
春_鬱- 塔野夏子自由詩9*12-4-29
首男(二)- たもつ自由詩412-4-29
マ_ミレ_ル_メ- 砂木自由詩20*12-4-29
五月、北の国の少女は- 橘あまね自由詩2312-4-29
Black_Tears- 草野春心自由詩10*12-4-29
釣りをするひと- 朧月自由詩412-4-29

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