首男
たもつ

 
 
亀が道を歩いていた
甲羅をつかむと
慌てて首を引っ込めた
のは
何故かぼくの方だった
亀は空に向かって
首をおもいっきり伸ばし
退屈そうに大きな欠伸をした
ぼくはその一部始終を
体の奥から眺めたのだった
 
 


自由詩 首男 Copyright たもつ 2012-04-27 19:11:36
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