すべてのおすすめ
丸くて小さい
カラフルなチョコレート
1つ1つ食べる度
これは?と訪ねる小さな子供
赤だよ
あか?
黄色だよ
きいろ?
橙だよ
だいだい?
....
ぼくは沸騰するスープである
ジャガイモが崩れていく
ぼくは真っ赤に茹で上がる毛蟹である
苦しさに前脚を伸ばして泡を吹く
底から熱せられていて
二重の蓋がかぶさる
重くてもちあがらないで ....
さよならと
手をふる時は
指と指の間を
すこし開けて
すきまを作る
かなしみが
そこから
上手に
逃げていくように
美しい水を
手にためる時は
指と指の間を
ぴたりと閉 ....
毒のない棘
蜜のない花
種のない実
は
罪ですか
咎のない嘘
咎がない故
咎でない
のは
悪なのか
情状酌量
情状酌量
情を量るにゃ
何が要る
....
割り切っている
良くも悪くも割り切るのが早い
僕は
公式なんかすっ飛ばし
一か八かの
答えだけ弾き出す
便利な簡易計算機です
愛してました
哀しみました
落ち込みました
....
たとえば塵のように
グラスの中で
わたしの怒りの澱が
舞っては沈む
気泡の中にそれぞれの
口に出しかけてやめた言葉を
閉じ込めているのが
足の速い風味に伝わる
ガラスのように澄 ....
新しい、新しい、と未来ばかりに手を伸ばし
追えば追うほど、幸いの虹は逃げてゆく
{ルビ古=いにしえ}の魂の形象を宿すものこそ
今・ここに新しい
古の魂をそっと胸に納め
自ら ....
君に捧げた花束が枯れた頃
約束した季節の巡りがやって来る頃
君の筆跡が薄れてくる頃
僕の影ばかりが遠くに伸びて
ぼんやりとした輪郭のままに生きてゆく
もう一度問い ....
ビーフシチューのネジが外れた
あっけなくばらばらになった
あんなに美味しかったのに
いろいろなパーツに分かれて
味もわからなくなってしまった
大切なものはいつか壊れる、なんて
....
ママの手は
てんごくのにおいがすると
五つの子が
うっとりとして
わたしの手を離さない
てんごくも
じごくも
絵本のなかに
出てきたね
てんごくに
匂いがあるなんて
知ら ....
トンネルの途中でせんせいが朝が来たよと言った
どこに来たのかなんてこわくて訊けなかったよ
それよりもiPodの電池が切れそうでおそろしいのです
地上のあの子の爆発がおさまるまでもつだろう ....
桜の木は
こっそりとばんざいをしている
みなが不安がる空いっぱいに
枝を伸ばして
切り裂いて くうを
咲いてやる
桜はきっと
その命を燃やすのだろう
私はまたすきになる
桜の花を ....
小学生の弟が
怒って泣きながら帰ってきた
友達と喧嘩して
自分のものを壊されたらしい
そんなことで…
って呆れた顔で彼を見ていたけど
そういえば
私は最近
泣くほど ....
12色のビー玉が入った瓶を
逆さに持って
机にこん、と落ちた一つは金色の
きらり、と光る玉でした
もし、空の上に
あなたを主役にした作家がいるなら
筋書きの無い物語を
....
魔法が解ける言葉 ソツギョウ #poem24
惚れた女の夢占いは「アンタ卒業したら死ぬ」 #poem24
校長の悪趣味な桜の木を切った #poem24
おっぱいを卒 ....
切り立った崖の上で咲いている
スミレのために
俺は立ち上がった
国境で銃を構えて365日
誰も来ない
守るべきものは何一つなく
攻撃することばかり
はらわたの命令にしたがって
海だ ....
えいえんの空間のなかのこの場所
むげんの時間のなかのこの時
この時 この場所に
こうして二人でいるということは
なんという驚きだろう
ぼくたちふたり
格別話すこともないけれど
ぼ ....
家を出る時に
ちらほらと
降り出した雪が
そう時間をおかないうちに
吹雪いてきた
三月もなかばだというのに
フロントガラスに
積もってゆく雪を
ワイパーでどける
ラジオか ....
〇さっき
甲板でその花は無理やり咲いていた、それを、わたしはみていて、本当に生きていたいのだなあ、と、潮風やしぶきや嵐にさらされても、ひとりぼっちでも、咲くんだなあ、それを、わたしはみつけることがで ....
夢見ることが
ちょっと億劫なのです
ピアノをポロんと弾くように
言葉がこぼれます
僕を待っているものがなんであろうと
きっと仲良くなれます
暦の明日に色 ....
てのひらをぱっと開いたら
ああ、なんだか少しさびしくなったみたいだ
たくさんのかわいいものや
泣けるくらいのおいしいもの
ああ、これらのものを
今でもきっと想ってるん ....
ベジタリアンの君が
冷たい手すりにつかまっている
たった一人、チルドレンの僕は
探偵のようにネクタイを直して
今日も玩具の銃で頭を撃ち抜く
何かが叶うことを
素朴に夢見て
人間は生きている
一日一日を
地味に踏みしめてね
たった二百年も
生きれない人間なんて
太陽からみたら
それは ちっぽけだ
なんてね ....
あなたは積み上げる
与えられた積木を丹念に積み上げる
それが人生
※
親指と人差し指で作った輪の大きさぐらいな積木
いつも何かに苛立っていて
終りの無い議論を隣の積 ....
わたしは縄文の舟を漕いでいる
トチノキを刳り貫いた
粗末な舟だ
赤い犬をいっぴき乗せていた
これが最後の猟だと
わたしは思った
子どもたちは
夏の来なかった時代を知らない
もう ....
一匹のからすが
あおあお鳴いている
小さな子供が歩きながら
あおあお
あおあお
声に出して真似している
雑木林の中から
鈍く光った黒いマントが見え隠れする
前を ....
きみはいつも言葉をえんげきのようにつかうね、という言葉がとてもえんげきで、
わたしはそういう風に話すあなたのことばにこたえていたからそうなったんじゃないですかあと、い
言えなかったのたけれども、そ ....
さようならが
一斉に羽ばたく音がする
また会おうね
また連絡するね
笑顔で手を振るけれど
きっと果たされないことを
本当は
知ってる
さようならが
一斉に羽ばたく音がする ....
冬の終わりです
雪です
女を埋もらせています
深さ九十センチ
春ともなると
シャベルがやってきて
雪を掻いたり
女を掻いたり
シャベルも
女も
シャベルも
女も
みんな ....
なにごともなく
あさがくる
なにごともなく
ひるがきて
なにごともなく
サイレンがなる
またおなじあさが
やってくる
おなじひが
どこまでもつづく
....
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