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油の切れかかった自転車をゆっくり蹴りながら
初夏を孕んだべたついた風を浴びて夜道を滑走する
切れかけたワイヤレスイヤホンはぶつぶつと呟き
月は電池が切れるのと同時に空に喰われる

昨日 ....
身を捩らせる
寒さのあまり
五月だというのに
ブランケットを
引っ張り出して
身を包ませて
やっとのことで
眠りにつく
そんなにも
寒さを感じて
いたのかと
自分でも驚く
開い ....
夏は静かな川遊び
彼岸に逝く人
此岸に来る人

川の流れは絶えずして
海の潮を落としては

彼岸から此岸まで
底から河童もやって来る
漂流記も六十八年に及ぶと疲れてくるが
ときたまの発信が僕の生きている証ならば

更に時を重ねて漂流するばかりなのですが

方丈記にある泡沫は淀みにあって
もう暫くは世の中を眺めているのでし ....
二〇二〇年六月一日 「夜のみだらな鳥」


 ドノソの『夜のみだらな鳥』を読み終わった。さいごのとこらへんは、修道院に住まう老婆たちの話になっていた。ディートと呼ばれる男が老人なのか赤ん坊なのか ....
誰かがシャワーを浴びている
雨はすっかり止んでいた
林檎を囓る少女が独り

光は妙に屈曲して
迸る水を艶かしく
向かいの鏡に映していた

今夜は早々と眠りに落ちる
明日はきっと晴れる ....
骨を動かすと
神様が降りて来る
筋肉を震わすと
宇宙が笑う

みんな、みんな
大好きなんだ
生きて息して
居て下さい

突き抜ける青、天空に
たましいは今日も饒舌だ



 ....
薄暗がりにあなたのこえ
ここはやさしい夜明け前
半分こもるはねごと未満
わたしたちの微かな同盟
思いも越えて跳びかえす
深く眠れと祈るばかりで
無力なわたしの無力な詩
どうかあなたの今朝 ....
瞬く
無数の星が
渦を巻き降って来る

哀しみは剥き出され
眩む意識を抉られ

永遠の雨、永遠の流星群
たましいは冷え
にくみは凍え
いのちは震え
 
行き着くところまで
  ....
たった今生まれたかのようだ
突然目の前の視界が開けた

病室では看護師たちが忙しそうに動く
時刻を尋ねると夜の7時半
7時半か…心でぼんやり呟いた

 朝8時半に徒歩で病室を出た
 手 ....
まだ飛んでいる
すぐにどこかへ
着陸すると思ったが
気まぐれな風にあおられ
思いのほか高く
遠く
街の奥には森があり
森を越えれば海がある
ふらふらと
心もとない放物線
巷で流れる ....
一雨毎に深まりゆく
この春日に佇んで
私は浅く息を継ぐ
虚脱の朝に不安な昼に
剥ぎ取られてしまった色を探し

  *

記憶の奥の入学式
通り過ぎてく畑の野草
お母様と手を繋ぎ
 ....
今はテレビよりも
ラジオを聞きたい気分

軽快に喋り盛り上がるラジオ
居間の静けさを壊すことなく
上手く馴染んでいる

雨が降りそうで降らない
天気予報が曇りだと告げる

静けさが ....
ついこの前まで
白い花を咲かせていた樹木が
早くも新緑へと移り変わり
午後の日差しに照らされて
青々と輝き揺れている

その木の根元を
春の青大将の群れが
唸りを上げて進んでい ....
聞き覚えのない鳥の声
ちゅーちち
ちっち
つつじ
ちゃいろく縮んでもなお派手な花
錆びた看板
(株)亀や
空に帯を広げる雲
ピアノの音
つまずきながら繰り返すフレーズ
醤油とみりん ....
灰の雲が切迫する
降りだす雨の連弾
無表情な反復に
放擲される
夜の戦慄

深淵が口を開く
絶対的な無力の露呈
剥き出しになる在る
立ちはだかる巨大な壁が
奈落の底へ崩落し続け
 ....
うつらうつらする
この午後に
鳥は囀ずり
地は照り映え
私の憂鬱と倦怠は
一吹き風に溶けていく

)なんて優しい午後だろう
)遊ぶ子供の声が窓辺から
)うっとりゆっくり流れ込む
) ....
一瞬の煌めきが
遠い浜辺を舞っていた
青白く輝き揺れ動き
打ち寄せる波に曝されて
遠い浜辺を舞っていた

永遠の持続を分節し
束の間の自由に躍りながら
滅びる先を見つめている
満ち引 ....
暖かな日差しに包まれ
うっとり微睡みながら
この星の一日を過ごす

仄かないのちの感触が
次から次に押し寄せ
くっきりとした輪郭を
束の間こころに際立たせ

暖かな日差しに包まれ
 ....
夏をたっぷりふくんだ
水、しずかに低下して
胃の腑におちた
文字は部首、さらりと溶解し
鼓膜をつき破る
だるまさん転んだよ
片目つぶって
夏は町をはげしくぶつ夢
まぶしくて、土のにおい ....
ロシアカラーの風船が
大空に呑まれていく
青い青い海原だ
人々の悲嘆が木霊する
この侵略に終わりはないのだと
権力の野望は恐怖に基づくのだと

旗を振りスマホをかざすその傍を
ヒーロー ....
カセットテープの
59分57秒に
好きだと告げた

出番が来るまでの時間
君のことを考えて
とても幸せだった

沈黙を重ねる度に
星は光るけど 
風邪を引いてしまう

カーディ ....
死への願望を超え
魂の故郷を予感するとき
もう一つの現実に達するため
このわたくしを祝福する鐘が鳴る

遠く包み込むその響き
黄金の木霊に意識は遠退き
立ちはだかる壁を突破する
憧れて ....
お前には根性がないねん!
って言うおっちゃんがおってな
そんな冗談流行らんで
って俺は言うた

でもな
根性みたいなもんが
ほんまにあったらええな
と素直に思ってみたりもした

着 ....
乗れないはずの船だった

意地になってもわかっている
もう負けたことくらい

干からびることのない海の上で
船はまだ心を留めている

消したい過去さえ綺麗な夜に
逃げ込んだ夢の中
 ....
ひろびろ青がひろがって
鳥の群れが行き過ぎる
街は熱波に曝されて
子らの午睡を浅くする

  *

ちから抜けちから抜け
胸にわだかまる戦慄を
呑み込みおれは街を行く
こんなにひろ ....
ウクライナと
転覆と山梨の女児のおかげで
みんなコロナのことを
忘れることが出来ました
私なんか
家を出て電車に乗るまで
マスクをしていないことに
気付きませんでした
ゴールデンウィー ....
別の匂い、
別の音、
別の光景、
別の次元
飛び込んで
掴み取って
受け容れて

歓びに充たされ
飛翔する

記憶を遡行し
新たな銀河にたどり着いたなら
この肉体いっぱい弾け ....
検死官は干潟を藪の中を、非常口から井の中の蛙まで
愚者は黒い推敲を住職と読んで
平行線のクジラをのどぼとけさまに埋め込めたと言い張る

治癒することのない常夏は尻軽なモグラ触角を囃し
街宣車 ....
晴れ間が広がり
光の庭
洗濯物はのどかに泳ぎ
遥か遠方の戦場を
透かし彫りに浮き立たせる

微睡む日の本、昼下がり
誰一人居なくなった
遥か遠方の銃声が
無人の庭に響いている

 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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