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長い長い、ゆめが落下して
重さを忘れたわたしは、大きな幹の鼓動を聴いている
その音と音のリズムが春の速度と似ていて
甘い甘い、きみも落下する
そこらじゅうに溢れているのは、
多分、今年の
 ....
よっこらしょ

そんなことばが口癖となった
ひとしきり身の回りの片づけを終えると
臨月の大きなお腹を抱え物干し台兼用のテラスへ這い登る

白いペンキを塗り重ねた木製のデッキチェアに身を委ね ....
夜明けの街
ビルの硝子は空を映して
深く青く
深海のように深淵のように
瞬きの度に光の差す時間を
吸い込んで見上げれば
頭上には群青
鳥が泳ぐ青い海
私なんて実はいない
誰かが成り済 ....
まずは網膜と虹彩の特性を
知らなければならない
細めた瞳に形、またはそのありか
私は照らされて存在する

ただ視界になりたいときには
井戸の底に住みたいと思う
遠い水面に朝と夜を
切り ....
 
始発のバスに乗ると
一人でどうしたの
と尋ねるので
怪我をして病院に通ってることを
運転手さんに話した

発車時間が近づくと
大人がたくさん
バスに乗り込んできた

知らない ....
 
母とふたり
二両編成の列車に乗った
並んで座った
心地よい揺れに眠くなったところで
降りるように促された
小さな駅舎を出ると
一面のキリン畑だった
みな太陽の方を向いて
長い ....
こたえはいつも
波打ち際にあるから
海をみている
らしくないなだらかな
涙は
とぎれとぎれに使う
不自然な単語とともに落ち
髪を
かきあげてかきむしる
指先に絡まる事実を
爪ではじ ....
列車に揺られるあいだに、季節がかわっていく
時間がすべてを解決するって、
あの日誰かに教えたのは、わたしだった
窓からずっと離れた場所に、夏緑樹林が広がっている



重なりには、かなら ....
 
戦争が終わらない
真夜中は
戦争を始めるため
回避するため
会議室で行われている

夜更け
戦争のための戦争は
繁華街に移行され
朝まで続く
眠らない街に
灰になって積もっ ....
 
わが家にも念願の街が出来た
これからは部屋の名前を
町名で呼ばなければならない

陽だまりヶ丘一丁目
そこに僕がいる
居間の窓際の辺りだ
二丁目から三丁目
キッチンが見える街まで ....
「ビバ、カリフォルニア!」
三つ指をついた仲居さんはニコリともせずに呟いた。

奥の廊下を茄子の一夜漬けが遠慮がちに通り過ぎる。
冬の窓は凍っているかのように静かに向こう側を映している。

 ....
昨夜、遺伝子と数回にわたって交合したけれど
最後まで、ぼくが触れたのは
ぼく自身の器官だけであったので、
結局のところ どんな言葉でも形容できない



感性や知性を、すべて破壊したい
 ....
フリーズ、
見たことのない、遠い地で
顔のない男がつぶやいて 直後に 
先端が、わたしの中心を穿つ


貫かれた体内へと
ぬるい、分泌物の侵蝕が始まるのを
指折りかぞえるあいだ、ずっと ....
私は死におびえている
新宿アルコット 地下三階へ降りる階段で
伊勢丹ガールズのレストルームで
「緊急地震速報が流れたら伏せるなどの安全な体制をとってください」と
女の人の青白い声でアナウンスさ ....
 
死んだ後のことばかり
考えている
それでひ孫が救われるのなら
構わないけれど

変わらなければ
と心に決めて
決めているふりをしてる
自分が嫌い
昨日と違う空を見上げたら
昨 ....
 真実に化粧をして
 嘘のしみを隠す
 わたし

 みえない虚像の「顔」をして
 日々を歩く
 わたし
 
 もう みえない「顔」に
 馴れてしまって
 虚像の世界を
 生き語る ....
新じゃがは
つぶさずに
サラダにすると
美味いです

つぶしてしまうと
生まれたて特有の
水分が邪魔をして
ほくほくしません

だから大きく
コロコロとしたまま
サラダにすると ....
 
 
エレベーターが
捨てられていた
たくさんの
手向けの花を積んで
 
吹いている風には
少年の掌のように
静かな水分が含まれている
 
花を一輪
もらって帰り
小瓶に活 ....
自動販売機だけが明るく光る

夏でも冬でも

こんな山道でも、ちゃんと明るい

誰もいないのに、ちゃんと明るい

私が買わなくても、やっぱり明るい

ここの景色にはもう、自動販 ....
 雲間から
 虹の手が
 世界にのびてくる

 わたしは
 君の手を
 掴もうと
 空に手をのばす

 だけど
 意地悪な風が
 わたしの手を
 かきけしていく

 軈て
 ....
{引用=
ここに硝子の器があります

珈琲を、{ルビ淹=い}れました
それは「食器」になりました

水とメダカを、入れました
それは「水槽」になりました

百合を一輪、挿しました
 ....
春になったばかりの頃
白い帽子を追いかけて
春風の中を駆けて行った

草原の若い草からは
真新しい緑の匂い
南の方からは
温かい日差しがさして来る
空が青くて
眩しくて見れない

 ....
ゴツゴツ落ちつかないバランスの崩れた車
その中で聴く二十歳のためのロック
その青臭さが自分のものではなくなって久しい

十年前に書いた詩を読み返しながら
失ったもの表現できなくなったものを知 ....
くたびれた足を引きずって 
いつもの夜道を帰ってきたら 
祖母の部屋の窓はまっ暗で 
もう明かりの灯らぬことに 
今更ながら気がついた 

玄関のドアを開いて 
階段を上がり入った部屋の ....
美しさは
人見知りするのだろうか
いつもつつましい
声をかけられるまで
犬小屋でかくれんぼしている

驚きは
宇宙人なのだろうか
いつも未知との遭遇で
出会ったと思えば
突然消えて ....
赤い銀がみを
しわを広げて
羽織り
巻きつけてみたら
わたしはすべてが
チョコレートになった


はちみつのような夢
蜂の巣を探す君
探しつづけている
わたしは流しで
洗い物を ....
 
一枚の雨
窓しかない列車が
なくした足を探していた
わたしがいたら
遊園地がある
その先端の細っこいところ
かわいそうな叔父さんの観覧車は
とても鮫だらけなので
わたしはひとつひ ....
魚よりも自由に水の中を泳ぎまわりたくて
馬よりも自由に草原を駆け回りたくて
狂ったように吹き荒れる窓の外を眺めながら
ずっと煙草を吸っているよ

鳥が自由じゃないのは知ってるし
死ぬまで泳 ....
繋がって
また
諦めた
歯がゆさで
ワンマン電車が走っていく

わたしの
肯定を知りたい

たくさんの競争心を
おぼえたふりをしていたらしい
甘やかされている時間にはふと
だれ ....
ひとの気配に気付き上体を起こしてみると
逆光に髪の長いおんなの姿を認めた
それがあのひとの妻美佐子さんとの最初の出逢いだった

彼女について何かとあのひとから聞かされていたのと
私に用事があ ....
壮佑さんの自由詩おすすめリスト(4550)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆめ_〜桃色の朝〜- さくら自由詩21*09-3-17
潮騒のひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*09-3-17
『群青』- 東雲 李 ...自由詩3*09-3-17
輝度- たりぽん ...自由詩5*09-3-16
知らない大人- 小川 葉自由詩609-3-16
水の記憶- たもつ自由詩1609-3-16
海にうつむく- かんな自由詩6*09-3-16
未完の、ソネット_「車窓」- 望月 ゆ ...自由詩8*09-3-16
灰皿- 小川 葉自由詩6*09-3-16
街になった家- 小川 葉自由詩5+09-3-15
「ビバ、カリフォルニア!」- 雨野六也自由詩109-3-14
未完の、ソネット_「残響」- 望月 ゆ ...自由詩20*09-3-14
未完の、ソネット_「落下」- 望月 ゆ ...自由詩8*09-3-13
死におびえるヴィジョン- たちばな ...自由詩12*09-3-13
風の景色- 小川 葉自由詩209-3-13
『虚像の顔』- あおい満 ...自由詩4*09-3-12
瑞々しい嘘- 小原あき自由詩5*09-3-12
瑞々しい嘘- たもつ自由詩8*09-3-12
自動販売機だけが明るく光る- 雨野六也自由詩409-3-11
『春先』- あおい満 ...自由詩6*09-3-11
手品の妙- 亜久津歩自由詩6*09-3-11
- 未有花自由詩16*09-3-11
成熟した空虚_二〇〇九- kauz ...自由詩6*09-3-11
遺影のまなざし_ー四十九日前夜ー_- 服部 剛自由詩2009-3-10
祈り- 乱太郎自由詩22*09-3-10
カカオ- 唐草フウ自由詩4*09-3-10
虹織- たもつ自由詩709-3-10
鳥よりも自由の空を飛びまわりたくて- 虹村 凌自由詩8*09-3-9
黒潮鉄道- 伊月りさ自由詩35*09-3-9
修羅のひと- 恋月 ぴ ...自由詩25*09-3-8

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