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朝、目が覚めたら
右の手のひらがチクンとした
キップだった
日付はちょうど1年前の今日
行き先は書いていなかった

チクン

今度は胸が痛かった
その日付を忘れるはずがない
忘れら ....
すべてはこのバスの中で完結している
ふとそんな言葉が頭を横切る
雨はもうじきあがるだろう
そうして所在無さげに
手すりの傘だけが残るのだろう

老人は窓と小説を交互に眺める
後ろのどこか ....
ゆびさきで
おそるおそるふれた
ぎんいろのフルートにうつる
じぶんがはずかしくて

おと
おとをかなでるなんて
ぼくにはできないだろうとおもった
くちびるをあてても
 ....
小さく咳をして
教室に吸い込まれる
革靴だけが吸い込まれずに
僕のいない廊下に取り残される

「大学の勉強などいったい何になるか」
これは本質的な問いなので歓迎されない
チョークで汚れた ....
太陽という名を持つその花は
光の輪郭を持っていて
「笑って」
と、ほほえみかけてくるのです

大切なものを失って
すべてを噛み殺して
悲しみよりも深くたたずむその人の
かすかな ....
筆先に
少しついた水を
ふりはらえば
雨もあがった

かならずそこに
たどりつける

ゆびがいたくても
ほほがしくしくしても

なんて濁った川
を体は流れている
発信しつづけ ....
 
  
愛という字を
上手に書けないまま
この年齢になってしまった

心が大きくはみ出したり
小さく遠慮して
収まってしまったり

愛という字は難しい

昨日久しぶりに電話し ....
九十まで生きたいとか言っていた姉が
今は七十でいいみたいだ
介護を受けれるか受けれないか
ボーダーラインの老人たちの調査をするのが姉の仕事だ
老人は環境をかえるとすぐにボケてしまうらしい
だ ....
片付けすら
進んでいない最後の夜
チキンラーメン
食い尽くし
財布の中身
使い果たし

片付けすら
進んでいない最後の夜
最後の孤独を思い返す
雨が降って
外にも出れず
盗まれ ....
人生の軽さを言いながら人生の重みを感じさ
せる。
   そんな境地に僕もいつか辿り着けるの
だろうか。
     ノイズとスクラッチとギターとピ
アノと正弦波とドラムとベースとライムのよ
 ....
ひざ小僧
どこの小僧か知らないけれど
みんなが知ってるひざ小僧
スカートの下でかくれんぼしてる
いやらしいなぁ

だけどね
転んだときに一番傷つく
ひざ小僧
私を助けてくれるから
 ....
見分けのつかない昨日と今日の間に
安物の叫びをはさんで
思いっきり口に押し込むのが
朝の儀式

律義なレタスと陽気なマスタードの間に
上品に叫びをはさんで
耳まで残さずに食べるのが
 ....
上澄みをそっとすくう
余分なものはなく
柔らかくしなやかで
手のひらからさらさらとこぼれる

太陽の光で酸素を作り
葉は濃緑を強める
表面の細い産毛には
小さな雫が張り付いている

 ....
小さな巻貝の奥に
灯りがともる
小さな海の人が
書き物をしている
波から聞いた話を
青いインクでしたためる
書き終えると
小さくてごく薄い紙片を
丁寧にたたみ
小さな封筒に入れて
 ....
風の中のミィ

押し潰されそうな
小さな体を
必死に支える
可憐な笑顔

憶えているかな
丸く小さな影
ただ泣いていた
小学校の下駄箱を


風の中のミィ

一瞬でアイド ....
生きることは
漂流することだ

海路は
はっきりと見えるものではなくて
だから時々迷ってしまったり
沈んでしまいそうになる

大波にさらわれたら
口からぷくぷくと細かな泡を吐き出し
 ....
鉄棒に細い両腕とあごを重ねて
校庭の向こう岸に
風が波になって集まるのを
見ていた

帰り道の友達は
黒い袖をはためかせ
くるくると帽子を回しながら
林の陰へ消えていった

頼りな ....
                   090504


なつはきぬ
木綿では叱られます
正確には
木綿では嫌われます
そんなこと言って笑わせる人が居て
昔芸者だったとか
おめかけさん ....
私の小鳥が死んだ
何度か獣医さんに診てもらったりしたけど
これが胸騒ぎなのだろうか
部屋の錠を開けるのももどかしく逆光に沈む鳥かごへ駆け寄れば
初夏の陽射しのなかで彼は小さな亡骸と化していた
 ....
金色をつかもうとして
手足をばたつかせていたら
きみはぽつり
ゆきがふってるよ、
と言った

確かに頬には雫があって
ほてった身体を冷やしていく
雪が降っているのは恐らく
ずっと奥の ....
シャボン玉
悲しい歌とお母さんが教えてくれた
風々吹くな壊れるな
虹色に揺れながら
くるりと回って
弾けて消えた

洗濯のりを入れると壊れないよと
お父さんが教えてくれた
だからね
 ....
岬の白い道を歩いてゆく
突端をめざして一歩一歩
五月の空は
高らかに晴れわたっている

風が吹く
記憶が吹く
波が聴こえる
記憶が聴こえる

岬は細く長く
なかなか突端にはたどり ....
夜明け
窓から冷たい空気を
迎え入れたとき
君に恋していたことに気づく

吐く息が白く
一瞬雲になり消えていく
君のいない空の向こうに

なぜ
夏でなくて
この冬の季節に

 ....
叶わなかったものを
あした、と呼ぶことにした

ガラガラで出てきた白い玉
おじさんが残念でしたとティッシュをくれた
列から離れるとラッパの音が揚々と響く
真っ赤な自転車を当てた女の子は
 ....
 
もし私の子供が象だったら
鼻が長かっただろう
耳も大きかっただろう
バスにも列車にも乗れないから
歩いて港まで行き
遠くアフリカまで船で渡っただろう
サバンナに沈む夕日をいっしょに眺 ....
昔 大きな戦いがあり
そのせいで手首の骨が曲がったままついている
と祖父が言う
痛かった?
そりゃ痛いよ
(おじいちゃん人を殺したの?)
とは聞けない
昔 大きな戦いがあり
みな人を殺 ....
君は頭のごくわずかなすきまに
生温かいミルクを注ぎ込んで
僕を騙そうとする

不安な宇宙を満たすそれが
なんなのか分かったとき
君はもういなかった

君は誰?
過去進行に思いをめぐら ....
野良猫を叱るために
名前をつけた
せっかく咲いた花の匂いを
ふるびたさかなの骨で
台無しにしたからね
眠れるはずの夜は
色が薄くて
もう愛想が尽きた
昨日歩いた川べりで
 ....
電車はもう乗り終えた
飴の袋もからっぽ
歩き出す
足元の道はごつごつしている
日の光は花や木にばかり当たっている
ような気がする
水が飲みたい
と思った矢先に
湧き水の立て札
山深く ....
ふせた長い睫毛が
まっすぐにこっちを向いて
貫かれるんじゃないかと
どきどきした
ばかみたいだけど

向き合ってね
一定の距離を
大切にしていると
もうこんなに
こんなにせつない
 ....
壮佑さんの自由詩おすすめリスト(4550)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
キップ- ルナ自由詩1409-5-9
「雨から延びる曲線」- プル式自由詩16*09-5-8
「旋律」- ベンジャ ...自由詩8*09-5-8
五月の天使たち- 瀬崎 虎 ...自由詩7*09-5-8
ソレイユ- 夏嶋 真 ...自由詩22*09-5-7
ゆっくり歩こう- 唐草フウ自由詩8*09-5-7
愛という字- 小川 葉自由詩809-5-6
老いるということ- 吉岡ペペ ...自由詩1109-5-6
サヨナラ国分寺- 北村 守 ...自由詩8*09-5-6
越境する音楽- kauz ...自由詩10*09-5-6
ひざ小僧の唄- ルナ自由詩8*09-5-5
叫び- nonya自由詩11*09-5-5
上澄み論- あ。自由詩20*09-5-5
海の人- ふるる自由詩19*09-5-5
風の中のミィ- 三之森寛 ...自由詩17*09-5-5
大後悔時代- あ。自由詩9*09-5-5
鉄棒に両腕と- オイタル自由詩7*09-5-5
衣擦れ- あおば自由詩8*09-5-4
止まり木のひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*09-5-4
金色の蝶- あ。自由詩12*09-5-3
春の陽気に小春日和の日を思い出す- ルナ自由詩1209-5-3
- 塔野夏子自由詩5*09-5-3
夜明け- 乱太郎自由詩10*09-5-2
その名は、あした- あ。自由詩8*09-5-2
もし私の子供が象だったら- たもつ自由詩409-5-2
足は大地を踏む- ふるる自由詩6*09-5-2
レールハードプラスチック- ひとなつ自由詩6*09-5-2
しかられて- 銀猫自由詩17*09-5-1
- ふるる自由詩31*09-5-1
初夏- はちはち ...自由詩8*09-5-1

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