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蟄虫啓戸
すごもりのむしとをひらく


ギィっと
闇に穴が開くと
部屋は一瞬で眩しさに満たされた

クラっと
意識が旋回して
しばらく身動きが出来なかった

何の理由も告げ ....
ウイルス対策しないままパソコンいっぱいに冬 早朝割引の列でお悔やみ申し上げられている 春が降り注ぐ
固くこわばった雪山に
冬の汚れをこびりつかせ

シャーベットに足を取られ
車が跳ね上げる泥水に
コートを汚され

春が降り注ぐ
微笑がこみあげる

春が降り注ぐ
 ....
スーパーは
冷房がききすぎて寒い
明日の朝食のパンとか卵
冷凍食品もすこしだけ
夫と娘が銭湯に行っているあいだ

100均は9時でおしまい
手持ち無沙汰だったから
隣のハンバーガー屋に ....
三月の晴れ間に舞う
ひとひらの冬

勢いもなく
威厳もなく
すぐにもそれは解けて

どこから来たの、
どこへと行くの、
たずねるいとまも無く
お別れになる

けれど、
 ....
どこからか

たしかに

沈丁花の匂いがする

どこからか

たしかに


満月の夜のした

真昼の駐車場のむこう

失意にあらたな日常が

入り込んでくる


 ....
人と争った後は
自分の中から
大事なものが
抜け落ちて
取り戻すことが
出来ないような
後悔と
いうほどでもないけれど
薄ら寒い風が吹き抜け
埋められない
空洞

一緒にお茶し ....
{引用=おっぱいの弾力が失せた女は信用できない
       … 夭折の男根主義者(ダンコニスト)
             セルゲイ・メンタイコスキー}
 ビッグ・ティッツ

海潮音の記号 ....
パパの代わりにサンタが連れて行かれた ありがとう
ごめんなさい
あいしています

ともうひとつを呟いて

にくしみや
せつなさや
あのひとを

まっしろたいらにしたら

じぶんもすきで
ぐっすりねれて
世界もや ....
春の日射し
山間の里
富士の清水の恵みを人々に振る舞う
酒蔵の蔵開き
心に沁みる酒
わさびと酒粕のかおり
皆の笑顔と笑い声

一年振りの再会は
社交辞令の欠片もなく
互いに肩を ....
 
髪を切りました、ばっさりと

決別です

春です、今日からわたしは



 
持ち上げては
こき下ろす
嘘をつかない人間はいないのだが

良い目を見たから許せないのか
騙されたから許せないのか
自分の嘘はばれたくないものだが

真実を追求する
マスメディアもか ....
遠い海鳴りに揺れる芝の浜に
過去を彫りつけて並ぶ墓石 
刻まれた家名は
未来から押し寄せる期(とき)の飛沫に
輪郭を失い昔話の中へ透けていく

たとえば 祖父の掲げた鬼灯の
赤光に浮 ....
我が家の桃畑の道路向かいに、周囲の田んぼに囲まれながら土が高く盛ってある場所がある。そこには一本の小ぶりな古い柿の木が中心を占め、右手に数本のアジサイが植わってあり、左手にドラム缶が置いて .... 春の柔らかな外套はいらない
寒風をしっかり遮る重いコートが欲しい

凍てついた大地を確実に踏みしめる足と
流れる雲をよみとる眼差しを

桟橋に繋留するための無骨な舫い綱あるいは
海底ふか ....
デブ猫びっこひいて誰もいない海                     140315

売れ残りのさんけーテレビを売り歩く
早く売り払わないと消費税が8パーセントになってしまうし
4Kテレビの宣伝も激しい今、売れ残ってしまう ....
価値観のベクトルは
進歩と発展ではなく
共存と調和
競争原理が働かないので
社会の進歩はゆっくり
先進技術も先進医療もない
平均寿命は70歳ぐらい
でもほとんどの人間が死ぬまで楽しく働い ....
生と死、幸と不幸を分ける境界線の
なんと曖昧なことか
一体彼らが何をしたというのだ?
彼らと私の違いなど何もないではないか

奪われた二万千五百十名もの尊い命
決して癒えきれぬ悲しみを不意 ....
いつ
スイッチが入るのか
分からない

それが
ONなのかOFFなのか
分からない

そもそも
何処にスイッチがあるのか
分からない

行方不明のUSBメモリを探そうと
 ....
何事もなかったように光る海
廃線路の先には菜の花が咲く
網棚に取り残された箱を開ける勇気もなく
揺れる電車
ねむりを誘う振動
座ったままのうたたね
かしげてゆく首
透明な重力に引かれる右 ....
駆け抜ける想念とは裏腹に
書き抜けぬ言の葉裏の蝸牛
雪の積もったノートには
あと数羽カラスの行方が不明です

時の刃の上をゆっくりと滑る私たち
やがて「私」「あなた」という二つの断面へ
 ....
ふたりの名を入れたジョッキに生ぬるいビール注がれている 揺れる心地よさに
居眠りしていたわけではないが
通過してしまった駅があったという
ぼくを待っていた人に気付かず
遠ざかった町

乗車駅の ....
君の言葉が泳ぐのは
淀みのない海流

北上しながら溺れるのは
空と
水平線とのあり得ない接点

君が脱ぎ捨てたいのは
どこまでも纏いつく
垢じみた毛皮
切り捨てたいのは
画布に滲 ....
初めてのことを たくさん教えてくれたね
飽きっぽいのかなと思ったら 好きなものが多いだけだった
あんなに高いアンテナを 初めて見た

手に余るものを 大切にしようとして
ぽろぽろ指の隙間から ....
工場のことを 正しくは季節のない畑と言います 社会のことを 正しくは愛のない家族と言います 法律のことを 正しくは形のない縄と言います 経済のことを 正しくは摂理のない海流と言います 詩のことを 正し .... 海のない手のひらの庭
土を踏む三脚の椅子
雪、重なる雪、そのあいだに
燃えるものがあるなら

空白を焚きつける
指先の罪悪を冷たい鍵にする
小さな灯りに目を細める
たったふたつの隠微な ....
壮佑さんの自由詩おすすめリスト(4542)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蟄虫啓戸- nonya自由詩17*14-3-18
ウイルス対策しないままパソコンいっぱいに冬- 北大路京 ...自由詩314-3-17
早朝割引の列でお悔やみ申し上げられている- 北大路京 ...自由詩414-3-17
春が降り注ぐ- Lucy自由詩17+*14-3-17
背筋- 弓夜自由詩4*14-3-17
ひとひらの冬- 千波 一 ...自由詩814-3-17
花の匂い- 吉岡ペペ ...自由詩814-3-17
人と争った後は- イナエ自由詩7*14-3-17
春のおっぱいフェスティバル参加謹呈・其弐- salco自由詩714-3-16
パパの代わりにサンタが連れて行かれた- 北大路京 ...自由詩214-3-16
ポノポノ- フユナ自由詩8*14-3-16
蔵開き- ichirou自由詩13*14-3-16
決別です- 殿上 童自由詩19*14-3-16
嘘つき- ただのみ ...自由詩25*14-3-16
メモリアルパークにて- イナエ自由詩9*14-3-16
装飾- 葉leaf自由詩714-3-16
冬のコート- 梅昆布茶自由詩2514-3-16
デブ猫びっこひいて誰もいない海- 北大路京 ...自由詩414-3-15
3Kテレビ- あおば自由詩7*14-3-15
架空世界- ichirou自由詩8*14-3-15
二千十四年三月十一日に- 夏美かを ...自由詩24*14-3-15
スイッチ- nonya自由詩16*14-3-15
- そらの珊 ...自由詩17+*14-3-15
失念れすとらん- ただのみ ...自由詩17*14-3-14
ふたりの名を入れたジョッキに生ぬるいビール注がれている- 北大路京 ...自由詩914-3-14
通過駅- イナエ自由詩18*14-3-14
もぐら叩き- Lucy自由詩12*14-3-14
道端の風- クナリ自由詩7*14-3-14
twitter- 葉leaf自由詩514-3-14
星座的布置- sample自由詩514-3-14

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