覚醒の寒流
眠けのぬめり
両端をめぐるもの
みずのようにそこに落ちる

自虐的な痛覚
人からの柔らかな傷み
痛くて痛くて
いたみは体を経て力へと

つながらない傷
繋がれている軽 ....
かたく閉じた両耳が震えた
ぐらつくほど景色は紅く燃え
わたし舟、かすかに揺れた気がして
しばらくこのままでありたいと
きえゆく視界に願った

なまえには最初から意味なんてないんだろう
つ ....
時空が虚構であることを
何故
僕たちが知らなければならなかったか
知らぬことが
一つの特権でもあったのに
夢の跡をたどり
確かめられるものの
すべてを消し去るために確かめる
片々のひと ....
運命は少し回る ギシリ 音をたてて
運命は少し回る ギシリ 軋みながら

ほら誰もいない

汚らしい僕が一人

手にこびりついた孤独 誰もいない

その独白

答えは ....
月の影は悪戯に 遊ぶ心をけしさらう

夜気の味なら心まで 味わう思いを流しさる

夜の花というものは 香りで人を貶める

夜風の心地が分かるなら あんこの心もわかりょうか

見えない雨 ....
太陽の垂直父性に卑屈な笑み死んでいるのだ夏の日はただ

逃げた月誰もが自分の声を出す取りこぼされた知覚の外で
自殺した 友の魂が
あちらこちらで まだ 蠢いている
その


喰ってでも 生きていかねばならぬ
この
修羅


青天が
両手を広げたまま
立ちすくんでいる

どうし ....
紫陽花と雨の溶け合う{ルビ夜=よ}の薫り狂気の足取り海に沈まれ 窓の縦線だけが
くっきりと濃く
あわあわと振れる内部の宙

遠くて近い
雑踏のざわめきは
緊迫する耳の内圧につれ
次第に弛緩し浮遊する

易しい無理を
口びるにのせて
縦線だけが ....
望んで、息を止めている
駆け抜けていったのは誰だったのか
その先に生まれない景色を夢見て
地図の見方を覚えていたはずだったのに

信号の変わる瞬間を逃さずに、狙撃する
駅前の海は潮騒を響か ....
梅雨入りの雨に打たれながら
掠れた音しか生まない喉で
ひとつ、
溜息を落としてみた
折畳み傘の骨が
海月みたく歪んで、溶けて
僅かばかりの猫背に
充分な質量を含んだまま
重く冷 ....
ただ呼吸をやめるためだけにぼくらはうまれるのか










ああなんて










生きる の 容易きこと



 ....
透き通るような白い肌に
私の爪で痕をつける
君が私だけのものになる証で
君の君だけの証

今度は君が私の白い肌に
歯を立て痕をつける
私が君だけのものになる証で
私の私だけの証

 ....
夏の気配と湿気とが
充満するこの部屋で、
私は思う
六月は麻痺している、と。
ベッドの上で横になっていると、
爪先や指先や腹筋、
恥骨までもが渇いた息吹に
やられてしまう。
どうしよう ....
早朝の
夜が やっと明け始めるころ
眠りから覚めた
鳥たちが挨拶を交わし始めるころ
色白の
肌が青白く影を帯び始めるころ
私は、

私自身の気配にかすかな境界を感じ
縁側でぽつねんと ....
私は今日も死ぬ

少しずつ少しずつ私の「何か」は減っていき
私は少しずつ呼吸を弱める

瑞々しい朝の光も
柔らかな夜の闇も
頬を撫でる風にさえ私を救うことは出来ない

もちろん貴方に ....
人々から罵倒されても
何度でも立ち上がれる勇気を
この心に投与して

気付けばいつも独りきりで
少し離れた場所から
数人が囁き嘲笑している
僕が醜いから

蒼穹もいつの日か堕ちてくる ....
断片で世界は出来ている。君と僕もそうさ。
夢の中で君の声を聞いた気がしたんだ。
白い夢だよ。さらさら淋しい風景の白い夢だよ。
君は僕に手を差し伸べて云ったんだ。

「私は貴方を救えるかしら? ....
そのまぶたがゆっくりと下りるとき

深い青の底で 何かがはじまるとして

沈んでゆくすべを持たない私は

人魚にもなれないまま










目眩    酸欠  ....
ずぶりと右足が沈み込んでいく
足もとには静けさがたまっている
どこまできたのだろう
どこへ行きたいのだろう

さっきつけたテレビは光り輝いて
冷たくなった僕を映してる
何もかも消えればい ....
あしたも
そのあしたも来るということを
簡単に信じちゃ
いけなかった

その言葉は
重ねた過去からの
甘い憶測で
あしたが今日までと変わらないなど
保障されない

懐かしさは
 ....
        むだぐちをしゃぶりあう
         かげぐちをかじりあう
        にくまれぐちをたべあう
                そして
          くちがるにの ....
あした
死刑を待つような気分の夜をあきらめて
もう死んでもいいやと
睡魔に身をゆだねる
いくつも死んでいるはずなのに
あしたも
そのあしたも生きている

分厚い小説の
だらだらとした ....
大人たちは何も 教えてはくれない
鳥籠の鍵を何度も確認して
鍵穴が変わっていないかを確認する
そうして
孤独をつきつける

大人たちは何も 教えてはくれない
生存するという不確定 ....
天井から弾かれた様に落ちる滴
それを受ける輪郭の薄い碗
高い波紋は縁を越えて畳を濡らし
残りは緩い波となって、また静まりかえる

幻想と妄想の別も曖昧になるほど
スコッチを{ルビ呷=あお} ....
あさがくる。
わたしはかがんだ姿勢で、静かに息をのむ。

空からおとされた、その夢から覚めきらず、
湖の底から、
裂けた形をした空を見上げる。
藻にからまり、
わたしは力なく、湖面をあお ....
人の背中が街の青い空気に裂け目を入れている。人の一部は気化してその裂け目を出入りする。裂け目の奥では昼めいた祭壇が、硬い光に包み返されている。祭壇の上では討たれた臓器が、自らの内部をけわしく循環してい .... ひとりの人間の個体がこの世から存在しなくなった日の空は
ただただ、白かった。骨みたいに。煙みたいに。
小雨が舞う六月
痛みに似た感情
空に開いた穴

150円で買った
ペットボトルの烏龍茶
茶色液体は僕の体の中で
生命を繋ぐ糧になる

都会の風は煙幕
焚き火の煙に似る
咳きは鳴り ....
相手が自分を好きかなんてどうしたら分かるのでしょう

人魚姫に足と運命をあげ
引き換えに声を奪ったあくどい魔女の子孫に聞いてみても
私の歌う声は飛ぶ鳥さえも落としてしまうので
結構よと言われ ....
キクチさんのおすすめリスト(1561)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
流れるものはみな- シホ自由詩406-6-14
かぐわしき- .自由詩406-6-13
触角- シホ自由詩106-6-13
素晴らしき世界の果てに見えた逆さまの空の終わり、そして僕- Kj自由詩206-6-12
夜に見る雲_月に咲く花- プル式未詩・独白2*06-6-12
垂直父性が降り注ぐ昼/代弁母性の消えた夜- チェザー ...短歌4*06-6-12
生きてから_死ね- 第2の地 ...自由詩906-6-11
梅雨- チェザー ...短歌3*06-6-11
影の格子の濃さを嗅ぐ- シホ自由詩2*06-6-10
ハロン- 霜天自由詩906-6-9
雨錆- 士狼(銀)自由詩9*06-6-8
_- なるせ自由詩106-6-8
有り触れた詩- 完食未詩・独白206-6-8
思考停止。- 葛西佑也自由詩17*06-6-7
ジャメビュの朝- こしごえ自由詩22*06-6-7
生きると言う事- 自由詩306-6-5
孤独の森で- AKiHiCo自由詩506-6-5
まほろば- 朽木 裕自由詩2*06-6-5
deep_blue- なるせ自由詩206-6-4
I'm_the_only_one.- Kj自由詩306-6-4
ねむりひめ- 蒼木りん未詩・独白206-6-3
黙示(十七)- 信天翁自由詩306-6-3
猿の惑星- 蒼木りん未詩・独白206-6-1
青の境界- 士狼(銀)自由詩7*06-6-1
滴と器- 美味自由詩3*06-5-28
朝がくる- 光冨郁也自由詩15*06-5-28
- 葉leaf自由詩506-5-28
音もなく朽ちる世界- 朽木 裕自由詩3*06-5-27
生活- 海月自由詩1*06-5-27
海の魔女- 暗闇れも ...自由詩2*06-5-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52