燃える赤
のたうつ龍
たやすく消える命
背中合わせの 安心と不安

だから{ルビ恐々=こわごわ} 手なずけて
太古から人は
ご機嫌を取りながら
仲良くも 儚く

迷い道の向こう
 ....
残された わたしは
息をしなければならないと
ごぶごぶと
両腕で水をかきわけながら
溺レル

月も星もない
光なき空の下
コールタールのように
生き物の棲まない
真っ黒い海がうねる ....
のっぺりとした日常に
私は何のビジョンも描けないまま
とりあえず今日の仕事を片付ける
意味など求めるのは野暮なこと

仕事帰りは1人家路を辿る
どこにも寄り道もしないまま
寝 ....
 黒揚羽 日に咲く羽音 染めてありし世



         零の



( 、血のうずく
私を見つめる
その目は
黒く透けていて底もなく
ゆらぎもせず
胎内で夢を見ていた ....
奏でる音で
 
眠りを誘い
 
ピアノ線で
 
肉を切り裂く
 
 
黒光したホントの心
 
ピアノが奏でる裏側の
 
ピアノが奏でる罪のうた
 私は赤い太陽をみた
 それは
 戦場か
 酩酊か
 醒めたくも
 醒めやらぬ憂鬱の眠りのなかだった。
 それは
 文字どおり赤く巷を照らしていた。
 神々しい輝き、
 それゆえに街 ....
淡く背に触れ
手は消える
ふとふりかえり見るそのときに


手のひらの街
晴れ伝う水
まだらのひと


かけちがえた
ひとつのボタンだけが支えのように
光ともうひと ....
 今日もまた日は西より出で東へ沈み
 私の憶い出は汚れた鉄格子の窓を進む。
 雲を破る白い太陽の光は
 さびしく僕の感傷をあぶり出す。
 この部屋に居る僕の心を
 広場の噴水に残された少女の ....
サキスフォンを右に

極楽鳥を左に

閉じ込めている

晴れた夏の午後開けば

波は歌い始める
歯を食いしばる不快な音が
右脳の片隅に微かに聞こえる
何に憤ってるのだろうか
正体など掴めないまま

煮沸する心境が垣間見た証
怒りであるようで少し違う
哀しみに似ているけれど
疲労の ....
五線譜を奏でる
雨の音

雨の雫と鍵盤が
世界を奏でる


終わらない神の謡

鳴りやまない奇想曲


季節外れの奇想曲
クレヨンの記憶を透視して心酔する
実景を曲解することで救済を求める
孤独に凍える青年の無防備な嘲笑は
赤みを帯びて夜に没する

 ―赤いランドセルの中身が飛散したある朝に
 純粋すぎる挨拶 ....
 道すがら、死体に出会う。
 何か不思議なことがありそうだ。

 虫どもの蝟集して、離散する
 万華鏡。

 夏の大気は、夕暮れの香水。
 その{ルビ路傍=ミチバタ}のあかい華。
 ....
 
 雨が私らを嘆かせる。
 つまらぬ遊びにあけ暮れて、
 消えた灯たちは私らの思い出に
 幾重にも滲んで映る、
 明日も
 明後日もない、
 今日こそは優雅に雨は
 私らの心に引火す ....
そのコトバを読むために

生まれてきたのだと
思う瞬間がある、

ぼくは
現在、
救われているのだと、、、

コトバが

ぼくを
洗脳していくかのように

その一行を
む ....
 夢のような 心軽さで
 私は窓辺にたっていた
 黄色い{ルビ灯=あかり}が漏れていた

 やみがたい 私の心のすき間から

 疲れた{ルビ貴女=あなた}のしぐさのひとつひとつが、
 ....
たとえば
地下鉄のホームにゆらめく陽炎を見ることができたり
たとえば
街中の吸い殻捨ての汚れが気になったり
そういう人だけが
私と出会えるのよ
そういう人だけが
私といても大丈夫で
そ ....
ばっさり斬り落とした短い髪に
唖然とたたずむ
 (なんか、めんどくさくって
照れたように君が笑う
右の頬を隠して

僕の知らない君の夏
正しい折れ曲がり方なんて
よく分からないけどさ
 ....
魚、ありふれた、罪過。

魚の見る夢ではないのか?
僕の人生は、海の底で眠ってる。
時々僕は、息をすること忘れてる。

毎夜、溺れて目が覚める。
びっしょりと布団を濡らし、打ち揚げら ....
すう…、と
夏が引いてゆくにつれ
風に乾いた砂が
自ら風になる
砂に埋められていた
右の素足と左の素足が
柔らかに打ち明けられるのは一瞬
直ちに、衣服へ、衣服へと仕舞われ
 ....
漂う 粒子
温度差で 現わし
白き 霞
視界 狭まり

伸ばした 手の先
じんわりと 湿る
{ルビ春秋=はるあき}の体感温度
水 それにしても水

姿変え 移り変わる
形変え 巡 ....
失われた街が視界のなかを流れる。
忘れられた廃屋に寄り添う墓標の上で、
目覚めた透明な空が、
真昼の星座をたずさえて、
立ち上がる高踏な鳥瞰図に、赤い海辺をうち揚げる。

繰り返し、磨きあ ....
唐突のようではあるが私の中に歴然としてある、死体観及び廃墟観について述べたいと思う。死体観などと云う言葉はないけれど、詰まり「私にとって死体とは何か」を今ここに記したいのである。

死体は、死んで ....
幼い記憶の空色は、濁りの水色になり
広がる青の頭上は、電柱を伝う線と線に狭められ
僕らの居た場所は、黒いコンクリで埋まって
窓から臨む景色は、灰色の建造物のジャングル

背伸びし、手を伸ばし ....
完全無欠に死んでいく
鮮血の輪舞
自傷行為をしているの
誰かを傷つけないように

絶対零度に溶けて行く
青冷めた世界の恐怖
現実逃避をしているの
自分を傷つけないように

白い天井 ....
    





空間が歪んでいる
時間が熔けて耳から流れ出る
血と肉片の雨に刻印された地に生えた
悲願の樹の歌を聞く者がいない

欲望の風が吹きすさび翼は折れそうだ
叡智 ....
闇に溶ける闇
この翼 この身体
喩えるならば
そんな言葉が相応しい

今のこの世
翼にて 闊歩する
人々の頭上
見下ろして {ルビ啼=な}く

ゆうやけ
こやけで
日が暮れて
 ....
もう誰も修復できぬ美しい傷痕だけが星空のごと



カラフルな性の模様にいろどられ少年少女の白は泡立つ



いつまでも高原鉄道錆び付いたままの列車を包む真緑



沢 ....
苦しみと悲しみふたつ慣れすぎて触れるときまであなたを知らず




骨と骨あたらぬようにかたち変え心と肉の汗ばむ出会い




苦しみとよろこび混じるあなた ....
白く湧き出る夜霧が彩色の光度を埋める、
途切れた余白だけが、
寂しく横たわり、わたしを乗せている。
染め急ぐ硬いみちが流れるなかで、
滑るように乳白の色をやわらかく溶かして、
わたしは、あた ....
キクチさんのおすすめリスト(1561)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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深淵- 快晴自由詩5*06-9-4
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赤い太陽- 白雨自由詩4*06-9-2
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castaway- いとう自由詩14*06-8-24
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SAS- チェザー ...自由詩506-8-24
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21、霧_【きり】- 雨宮 之 ...自由詩2*06-8-23
愁色の午後- 前田ふむ ...自由詩16*06-8-23
死体観=廃墟観についての考察- 朽木 裕散文(批評 ...6*06-8-22
世界という名の三文芝居- 完食自由詩206-8-21
help_myself.- 完食自由詩106-8-21
逆光の巨人- まどろむ ...自由詩5*06-8-21
19、カラス_【からす】- 雨宮 之 ...自由詩1*06-8-20
灰殻散歩- 本木はじ ...短歌1006-8-17
あなたであるもの_あなた_息の源- 木立 悟短歌806-8-16
影の世界より__デッサン- 前田ふむ ...自由詩14*06-8-15

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