青の境界
士狼(銀)



大人たちは何も 教えてはくれない
鳥籠の鍵を何度も確認して
鍵穴が変わっていないかを確認する
そうして
孤独をつきつける

大人たちは何も 教えてはくれない
生存するという不確定さも
一人を愛し 愛されるということも
道標さえ
与えてはくれない
いつか分かる日が来る なんて
古ぼけた言葉で誤魔化すだけ

いつから
素直に泣けなくなったのだろう
いつから
本気で笑えなくなったのだろう
いつから

子供でいられなくなったのだろう

青い鳥は 多分
ずぅっと前に食べてしまっていたんだ


自由詩 青の境界 Copyright 士狼(銀) 2006-06-01 23:29:21
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