窓を開けると部屋に入り込む夜の冷気
あぁ、もう秋だ
日毎に高まる焦燥と新鮮な倦怠を更新して
静かに沈没していく街の灯

眩しさ。もう生まれることのない昨日の眩しさが生きたのか
透明な漂流物 ....
寝続けるのはつらいと笑うきみの声は
瞬く間に白い壁に吸い込まれて

ああ 病院の白さはここにあった
と林檎の皮を剥くナイフが震えた



 いつかの海は
 ただしっかりと海岸を歩いて ....
動かない少年
岩のように
動かない少年
中心核光るのみ


<この世界>の住人達は絶えず動いている
パンを得る為
家を守る為


かつては動いていたが今は動かない少年
絶えず動 ....
遠い銀河を駆け抜ける汽車を
細い目で夢を眺めるように見ていた
枯れた花を抱いて
生まれたばかりのように震えながら
君はまるで無力だと笑う

陸に立っていることすらも精一杯で
まして君を抱 ....
我が思うのは

迷宮の地獄の解読図のもとめかた

今日は誰を明日は誰を

そう考えて毎日を過ごす

理由はどうあれシッポをふんじゃったのは罪深き貴方

時は視ていた

その踊る ....
 

電話回線の中をひとり歩く
途中、水溜りのような海がある
工事のためしばらく混線する恐れがあります、と
電話会社から通知書が届いたばかりだった
仕方なく簡単な水遊びをする
ふやけた体 ....
{引用= 
 
病床この身染み付かす前に


背中の真ん中が痒い


死ぬる意思の粘土捏ねる爪は伸び


軋んだのは階段か


並ぶ麦畑どうすればその色になる


夜 ....
凄い勢いで流れが変わる、あの雨は、昨日の涙かな。

激流の中、繋いでた手は、好きだか。

激しい流れの中、一緒に耐えて、いつか穏やかな流れになったら、抱き合おう。

キスをしよう。愛してる ....
問いかける様に見つめられると
結局辿り付けない気になって
どんな言葉も相応しくないと
いつも口をつぐんでしまう

伝えたいことがあるのに
薄暗い照明と騒がしい音楽と
楽しげな笑い声に包ま ....
清む朝に青い血に変える蜥蜴のごとく


摩天楼 谷間の光の乱れ走る


陽の垂れて炎天の街は赤子のようだ
カミナリが鳴ると

暗いお外は夕立のおと

リビングのテレビは

昭和四十年代の時代劇

はんぶんに切ったメロンを薄い皮にして

セブンスターの吸い殻をそのなかに捨てた

暗い ....
{引用=アベフトシにささげる
あなたは僕の青春の多くの時間を奪った
僕は奪われてもなお満たされているという初めての経験をした}


小さなテーブルに
ショットを置いて
安物のタバコを ....
俺はあんたの事をよく知らないし
あんたも俺の事なんて知らないだろうけど

一つだけわかってる事があるんだ
それを言葉にするのはすごく難しいけど

だから細かいことは言わない事にするよ
お ....
空がまだ黒一色だったころ
ぼくは静かにいきていた

窓から見えるのは 絶望ばかりで
希望は何十年か前に 旅人が見たのが最後だという

最初から希望だったものなどない
最初は絶望なんてもの ....
iPodから流れる
リロンのさわやか会社員を聴きながら
雨雲の去った青空を見上げてると
心も伸びやかに 
どこまでも泳いでいける気がする

いつか親友と走った道
うぶだけど どこかませて ....
今日も余計な風、吹いて
心が斜めを向いてしまう
過去という気流が大きすぎて
すぐに足元、とられてしまう

肌傷つける爪であれば
迷わず切って片付けるだろう
流れに逆らう毛があれば
迷わ ....
声がきこえる
まどろみの午後

なつかしい声音は
母のようで父のようで

深海から響くように
雲間から降りるように

記憶を呼び覚ます
なめらかな旋律

やわらかな ....
考え過ぎて物質の根源まで行ったらその危うさの恐怖に襲われ、

言葉が支配する一つの物について確実と信じられているものを疑ってみたら
もうキリが無い。

一週間眠れる薬。いつか骨と皮に。病的願 ....
鎌の三日月。目指すもの高く。

探し出した体温計の数字もやはり高く。

愛しいまどろみの中で声と瞳がよぎる。

新しい感情と世界。

あなたに感謝。

首に余計な発熱装置。

 ....
バーに行けば オーケストラが行き交う

饒舌なバーテンダーが指揮をとり

客は各々の楽器を手にする


銀行員の男性は総銀製のフルートを吹く

離婚歴のある女性が笑うようにピアノを叩 ....
僕らはどこでも眠れる
可能性の、結果として


拘りを隠しましょうか、誇りを仕舞いましょうか
まっすぐな道をまっすぐ歩くためだけの
呼吸、でしょうか
道は裏返りながら繰り返されて
それ ....
あなたが地上から旅立って間も無い今 
こうして語るのは月並みだが 

友達でもないのに僕は言う 
マイケル、 
あなたが音楽の神様に選ばれた 
天使のように 
あふれる歓びを踊りながら歌 ....
私は現在。
湾刀の先で風を切る一隻の、ゴメ
一隻の ゴメだ
これは帰れないみちのりであって
忘れていることなど何もない、道

ここに道があるからあるいて行く
あそこにはたどり着けないとし ....
ガストで
ましろいA3のコピー用紙に
ボールペンで
いままで実行してきた戦略を書き連ねていた
そうやって戦略を練り直していた

斜めまえのテーブルで
四人の若者たちがくだらなかった
三 ....
芸術家の名刺には絵が描いてあったらいいのに

プログラマーの名刺には数学が仕組まれていたらいいのに

ミキシングエンジニアの名刺からサウンドが出たらいいのに


釣り竿と漁師、それと船
 ....
淘汰の漏れ

受け入れられずに

個を主張し続ける

我々は連鎖

願いではない
 
看板によると高井戸の線路の脇の神田川は
源流から5.5km程下ったところだそうだ。
水面には川沿いの遊歩道から桜並木が暗い影を落とし、
時折濁った水の中で丸々と太った真鯉が
その堂々たる腹を反 ....
暗い地平の
遥か向こう
白く光る湖
空をかける
黒い群れが
夕陽を遮る
赤赤と沈む
失語の湖水
夜明けのダイナーにはウエイトレスひとり
明るくならない大きな窓に消えきれない街灯が映り
昨日の夜の残像みたいに向かい合うカラダの
そぞろなタマシイふたつと
それぞれの眠れない夜を過ごしてきたお ....
海に刺されたその日
雲は裏切り
風は行き過ぎた

生意気な
月が笑うた次の日
一緒になって笑う
星達が


  いい加減
  頭にきたので
  砂を
  生贄とした


 ....
キクチさんのおすすめリスト(1561)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
街の灯- カナシミ ...自由詩209-9-14
おわらない白さ- みぞるる自由詩6*09-8-30
アストロン- ゴースト ...自由詩1*09-8-29
秋を憂う- 智鶴自由詩309-8-27
シッポをふんじゃったのは罪深き貴方- こめ自由詩909-8-27
通知書- たもつ自由詩909-8-26
水に添う_二- 一ノ瀬  ...俳句209-8-26
激動。- 狠志自由詩109-8-25
ロックバー- 松本 卓 ...自由詩509-8-25
蜥蜴- アハウ俳句309-7-31
弾劾- 吉岡ペペ ...自由詩1009-7-24
鎮魂- 竜門勇気自由詩2*09-7-23
鬼へ- 風見鶏自由詩509-7-23
旅人- BOC自由詩209-7-21
13歳をレヴュー- within自由詩13*09-7-21
- 邦秋自由詩3*09-7-13
Voix- Pirouette自由詩109-7-13
怖い- アサギ自由詩109-7-13
死神の- アサギ自由詩109-7-6
奏でるものたち- 瑠王自由詩7*09-7-5
うつくしい世界- 霜天自由詩309-7-1
アメリカの英雄に捧ぐ- 服部 剛自由詩309-7-1
亡命者- こしごえ自由詩5*09-7-1
ストラテジィ、ガストで- 吉岡ペペ ...自由詩1009-7-1
「名を突き刺す」と書いて名刺- ひとなつ自由詩6*09-6-11
奇妙な鳴き声の猿- 徘徊メガ ...自由詩509-6-11
視聴覚混濁- taznu自由詩109-6-4
- フクスケ自由詩109-6-4
Burn.- 芳賀梨花 ...自由詩1*09-6-4
- 北村 守 ...自由詩5*09-5-15

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