硝子を失くした窓の列を
鳥と花と草木が通る


ここは痛みを知らぬ胸
ただまなざしに焼かれるところ


道から湧く音 光まじる音
重なりを解いてはつなぐ音


 ....
常に 眼前に 執着せよ
垢抜けた 子の如く
お前の 裏切りに 寛容であるな

月曜 太陽の 白痴ぶりが 子らを
合掌する!
ピアノ線が 割れている 病んでいる
肺病 ベトナム兵士からの  ....
空の 鏡  に ひび 
はしり く  だける かけら
燦燦 と ふる その
う  たかたの き らめきに
死 すとも くや まず  
軋む骨 滲む血

白い皿の上に横たわる 頭部のない私の死体
当然の帰結のように
導き出された答えのように

あるいは悪い夢のような日常を終わらせるみたいに

夜毎 夢の中で惨殺される私 ....
敗北に酔いしれないように

俺はそっとやりなおしてみよう

足りないことを知ることは

そんなに悪いことじゃないよね


落ち込んで

極端なほうへ走らないで


敗北に酔 ....
浅い眠りから目を覚まして
とりあえず煙草に火をつける
目覚めた原因である上の階の部屋から聞こえるベッドの軋みに
苦笑って煙を吐き出す

壊れて下がらなくなったブラインドは
皮肉にも健全なオ ....
右のまぶたが痙攣している
右のまぶたが痙攣している
乱れて震えて
知らないあの娘と痙攣している
右のまぶたが痙攣している
右のまぶたが痙攣している
左のまぶたの由緒正しきその姿 ....
つまりわたしは苦手なのだね

この、人と争うということが

漢字を書くと
はなまるとばつが生まれ

走ると
一着とビリに分かれるということが
途方もなく苦手なのだ

誰かに尻で叩 ....
目配せを!

広く 薄い
鈍く沈んだ
充血した目で

この曇天から
見つめ続けた 
梵天の瞳

遠くまばたきをしている
曇りの灰降る 夕に

大きく息をして
大気に散る 闇 ....
水が、渇いていく
いのちある喉から
光陰の{ルビ嗄=か}れる
か細く陽光に
反射する雲へ

終ぞ
逃れられぬ影を傾きつづける
静寂の光

水涯にたたずみ咲いている睡眠

絶大な ....
与えられた時間は有限
そう
産道から引き離された時から決まっている
二度と
母体に戻ることはできない
有限の砂が
流れ始める


そうしてあれや、これや
娯楽
勉強
仕事
そ ....
まだ憎しみの火がこの心から消えないのは
あの時に費やした愛の反動だろうか
それはもし人生に於いて費やす
愛の量と憎しみの量が同じだったら
と言う事なのだけれどね

そんな事はどうでもいい
 ....
白猫よ
それは魚じゃないのだよ
僕の手首なのだよ
だから咬むのはやめておくれ

耳に怪我をしているね
首輪はつけて
いないようだね

こんな雨の夜に
引っ掻き回したスーパーの
ビ ....
巨大な檻の中で保障される安全

独房に飾られてるのはホルマリン漬けのモラル

殺菌して焼き増しされたカルトはまた媒蝕され

リンチ中毒の平和主義者共に何度となく不具にされる

何処へ逃 ....
外は酷い雨で
闇雲に他人を傷付けた
ナイフを捨てるには丁度好かった

傘も差さずにずっと
遠くで地面の下に眼を落としていた彼女を
信じる理由は無かった

亡霊に恋したら
きっと夕暮れ ....
赤と青の夢は
光を含んだ夜の町へ


門番は猫になり
月を三日月にするため
爪を研ぐ

削り取られた月の粉
赤と青を包み込み
夢は一層夢となり
あの人は見えなくなった

そし ....
夜明けとともに
失ってしまう事におびえて
冬の星座がのぼる前にと
眠りにつくふたりには
体温だけが必要で
かたむいていく、その先に
今日の終わりは信じないのです

夜がきます
恐ろし ....
羽根を嫌った僕たちは

飛べなくなる事を知らずに

一心不乱に羽根を千切った。

飛べなくなった事を知った僕たちは

風に舞う羽根を見つめて

只ひたすら涙を流した。
ピンク色の
空に

嗅覚が
少量の吸気を
鼻孔の奥へと
運ぶとき

呼吸は止まり
吐息で
全身は脱力する

剥がれ落ちる
白い肌は
紅色に染まる

手と手は鉄の
鎖の ....
川の終わる場所で
雨が止むときの風が吹く
旅が終わろうとしている
ちょっと長めの草を引き抜いて
ひらひらと振り回しながら
流れの方向に土手を歩いて
遠い雷鳴にも耳を澄ませる
波は流れ出よ ....
さあ 凍えそうな真夜中に
今すぐ外へ出ていこう


錆び付いた街は
今 全てが 凍りついててさ

人も 時計塔も
口うるさい 君のママも
今はきっと 夢の中さ


誰もが 忘れ ....
言葉なんていらないなんて言ってみる。
水族館はもう飽きた
ぼくらは都市を閉じ込めたかった
一瞬を
フラッシュをたいて、めをつぶらぬよう
外は豪雨と雷
出られないね、とつぶやいて
 ....
鏡のなかの じぶんを
こわすこと ぼくにも
儀礼の ときがあって
いまでも その破片が
胸郭に ささっている
眠り飽いても肉の身は
休みなしには居られない
文字も音も最早ただ記号
妄執にままに浮き沈み
醒める朝のおぞましき
皆揃いに揃って終息へと向かう
くたびれた終列車に乗って
規律正しい、けれど弱々しい
街灯の列へと突っ込んでいく

こうやって抜けていく
現実を
夢となぞって
ねえほら、もうすぐ

 ....
現在という塊の中から
わたしの輪郭だけを残して、わたしが
蒸発していく
夕暮れの空は赤く発光し、届かない高さで
じっとして居る
いったい、わたしは何に忘れられたのだろう



浮遊す ....
それは約束された儀式
かりそめの情熱

どちらが先に瞼を閉じるのか
けものの眼差しとなり相手の出方を窺い合う

わざとらしく歯を閉じ
拒んでみせるのは
初々しさをこころにまとい

 ....
無の境地
酔わされたままの脳裏
闇に恋をしたわけでもなく
光を庇ったわけでもない
ただ茫然と
駆り立てようとする何かを
拒んで求めて無くして
ほんわかとした雰囲気に
さ迷い浮かんだ風船 ....
 公園の水のほとりで
 老人が自爆している
 ソフトクリーム胸に突き刺しながら


 芥子色のニット帽が
 つぶれて落ちている
 喘ぐ声は、聞こえない


 だ ....
放蕩のあとで
俺はまた女を抱く
女は女で 俺を抱いている

俺は抱きかかえられている


夕凪にかき消された
誰かの名前


 *


白い肩の揺れる姿が
つめ ....
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