信号待ちをするときは
雨のアスファルトを
濡らす夜の光を
滑るように踏み締める車の連続の
車、車、車の
融合しているかのようなスピードに
巻き込まれないだけの重さの、足 ....
ペールオレンジ って
言い換えてみても
結局
肝心なところは置いてけぼりでしょ
そんなの
ちゃんちゃらおかしくって

反吐が出そう。
瓦礫と郵便ポスト白く白く輸入

歩み寄る 影で谷底汚すべく

伝え聞く神話の沖にブイひとつ

島に立ち残像から残像見下ろす

和紙の空二重に見え足首から見た

まだプールに飛び込む ....
 使わなくなった手をひとつひとつ外し、引き出しまで引きずりしまい込む。十本目の手は十段目に、五本目の手は五段目に、解りやすいようにしまい込む。手はどれも握り締められてい .... 必死で過保護に育てようとした人生は
思っているよりずっと傷だらけ
何のためだったか
恐怖に感じるものを見失ってしまった

また無理矢理一日を乗り切った
スプーンですくえるほどの救 ....
枯れた若人が溜め息と
その病院船の仕組み。
{ルビ黒=くら}き路地より足音する{ルビ湿=した}たり、
あっち霧空、街の火で燃えてろう。
何かが転げ落ちて紛失
俺の
向こう側の感覚、鮮やかに喪失
失われた概念的な胎内そのがらんどうに
途方もなく哀しい灰色の風が吹く
灰色の風がどこか
忌々しい地域から巻き上 ....
{画像=080416213414.jpg}
老いたる
傴僂の子は
よく話すことができない。
ぎらぎらと目を剥いて、
ふいに瘤をみせて、
去って行く。
言葉を彼は瘤に溜めている。


 ....
戒厳令下、部屋は灯火管制の暗闇に沈んでいる
遠く、山脈の向こうで、モデムのLEDが点滅している
僕は、銃撃に怯えながら
アロマキャンドルの揺れる炎を見つめている

嘘ではない。もはや戦後では ....
東京は

雨の音だから


なにかにあたる

音だから

なにかに裂かれる

音だから


東京は

雨の音だから
篝火に最高齢の降霊祭

天秤の受け皿になぞられた跡

白昼に銅絡め取る蔦の息

膝の海部屋に広がり旅客立つ

口述の街は一個の倉庫黴びて

心臓漂う海岬見え低温の牢

もてなし ....
眠れぬ夜を越え辿り着く時

身からこぼれる無彩色な雫たち

こぼれるほどに身は透明になり

私はついに記憶を失う

この狭間の中で

行き着いたのは鏡の世界

映し出された情景 ....
空が青いと死にたくなるので晴れた日もやっぱり室内

燦々と太陽光の降り注ぐこの季節
太陽は今日も引き裂いてしまいたいほどに美しい
殺してしまいたいほどに愛している

これだけ愛しているのだ ....
長い階段上りきったその先に
僕のお墓が建った
鹿に蹴られて
冷たくなって死んでいたのさ

僕の亡骸
あの山に眠ってる
迎えにこなくてかまわないよ

小さな舟に乗っていた
潮の香りが ....
風のなかで風を探して
気が付けばもう
誰も居ない
原っぱでひとり
終わることのない
鬼ごっこをつづけていた
少年はいつしか
風によく似た季節に
連れ去られ
四月になれば
アネモネと ....
ぼふ と
心臓と咽喉と腹とを天井に向ける
今 ナイフが落ちてきたら
まァ 痛いだろうな

きっと 流れる血は血ではなく
どろりとした タァルのようなものだろう
きっと つんと厳しい鉄の匂 ....
速度が燃えている
千切られた紙が空中に乗り
方位を失っているのだ
気紛れで開けた窓から、風
陽光だけが揺られず、ベランダに線を引っ掻く
じわりじわりと来た
それが春だった

爪先ひとつ ....
{ルビ鉄=くろがね}の手が赤くさび
冷酷をはなす湾岸道路
半円をなす耳が赤く、そまる

天涯をみちる
行方不明の響きは 無音をくだす
奇跡の軌道

おさけをくださいな
のどを焼く流れ ....
私の身体は
ブリキのようにきしみ
もう一人の私が
背中にしがみついて離れない
心を
闇の鎖がしばり
壁の見えない
洞窟の中に立つ私には
消えかけたたいまつの照らす
貧しい灯りしか見え ....
 窓の外がうるさいのでカーテンを開けると、案の定、犬が降っているのだった。雨粒たちはみな、犬の姿をしていて、降り落ち、地面に当たると、きゃいんきゃいんと啼いて弾け数粒の .... 詩を旅立ち詩にかえる
詩は私のふるさと
永遠に根づくかなしみと やすらぎ

旋律の青く燃える落日が私へしずんでゆく
私は水平線をそっとほほえみ湾曲する
ふっと行間に足をとめて

 ....
その乱刃の切っ先、どこへ向ける?
君の、白い白い陶器のようなおとがいに
するりとすべらせたなら、なんて美しいだろう

真紅の血しぶきは白い肌をぬらして桜色になる
何時間、眺めていたとて飽きな ....
 
燃やして、捨て去ってゆく
そういう風に、生きる塊がある
 
凄くつまらないエピソードを
凄くつまらないままで終らせても
どなた様にもご迷惑を
おかけしません、と
 
草木も揺るや ....
鉄塔が暇をつぶしているのだった。愚痴をこぼす鳥ばかりだった。灰色というよりは銀色だと雲を羨む雑草に春が来ようとしているのだった。丘陵と呼ばれてもいつも誰も振り返らなかった。ひろい世界は渋谷駅に向かう途 .... 梅のにおいだ



がらんとした空洞のせかいに
手をひたす
わたしがさわれて
感じられるものを
おもいきり吸い込むために


あざといまなざしに 
淋しくかかげた
いたみの芽 ....
かたくなな心を
あたたかい雨が叩く
旋律は燃える
今は遠い父の膝で
聞いていた
赤い新宿の歌

手を打つ
男らの丸い肩
裸電球の下で
揺れていた
私と湿った座敷と

歌ってい ....
つまらないことなんてやめよう
絶望するのにも飽きたから
夕暮れ眺めて涙を流そう


花びらつまんで 好きだとか言うより
僕は君に触れてみたいと思った


潮風が持ち上げた君のスカート ....
小糠雨が街に灰色の影を被せていたその日
道の隅でひっくり返ってもがいている亀を見た

差していた傘をそこへ置き
亀をもう一度ひっくり返し
歩けるように直した
しばらくじっとしていたそいつは ....
見えない時間が 怖くてしょうがない
けど二日前の失敗なんてもう覚えてない
雲の上からの景色は 少し丸みを帯びていた

疲れたのに眠れない 伝えたいのに言葉にならない
もうやだよ 自分のいない ....
高いビルの上に、続く階段を歩いて。

僕は何をしようと思うだろう。

120円の缶コーヒーを飲んで、気持ち良くなって。

もうあと何分かで、僕はここを降りて。

いつも通り過ごすのだろう。
キクチさんのおすすめリスト(1561)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
幽霊雨林- A道化自由詩1008-4-23
はだいろ- 明楽自由詩508-4-22
重脚- 黒川排除 ...川柳7+08-4-19
「_手眼。_」- PULL.自由詩3+*08-4-17
murmur- maynard自由詩108-4-17
気分- ゼロスケ自由詩208-4-17
ブラッドなんて感覚を決め台詞にするのはよしなよ- ホロウ・ ...自由詩4*08-4-16
傴僂(せむし)- beebee自由詩6*08-4-16
海面上昇3- rabbitfighte ...自由詩5*08-4-15
- 吉岡ペペ ...自由詩708-4-8
ファンファーレ- 黒川排除 ...川柳308-4-8
美しい日- COCO自由詩7*08-4-8
電波日和- 完食自由詩108-4-4
お墓- udegeuneru自由詩4*08-4-4
アネモネ- Tsu-Yo自由詩608-4-3
休日の昼- 雨徒 鞭自由詩108-4-2
潮騒- れつら自由詩7*08-4-2
兆し- こしごえ自由詩1*08-3-22
帰還- ここ自由詩808-3-20
「_犬雨。_」- PULL.自由詩10*08-3-20
詩人のねむり- こしごえ自由詩6*08-3-20
櫻の宴- 朽木 裕自由詩208-3-17
死に急ぐ人- 黒子 恭自由詩408-3-17
低い丘- nm6自由詩808-3-16
わたしは春にうまれた- アオゾラ ...自由詩12*08-3-11
新宿の歌- 阿川守基自由詩408-3-10
海岸通り- アヅサ自由詩4*08-3-9
URASHIMA2000- 餅月兎自由詩8*08-3-8
光世紀世界- 蒼穹自由詩3*08-3-8
Dive。- 狠志携帯写真+ ...308-3-7

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