揺れる船の上
遠ざかっていく港町が
俺を冷たい気持ちにさせる
『ずっと一緒に旅をしよう』
という約束を
やぶったお前を恨んでやろうか?

僕を許してくれとは言えない
ここで見つけた幸 ....
姫は
囚われていた
そこは彼女の牢獄
大切なものをなくした彼女は
まるで生きた死人

自分の道を見失うほどの苦痛
他へ転移できない心の病
それを見つめる少女

考えなんて使い捨てな ....
{引用=




  うすむらさきの 人々が 自転速度で 水平線から
  粉末になって 夜になる 太陽が 空にのぼるから
              きみは 太陽を掴まえる
  緋色の ....
日に日に曇る大気と
日々濁る海に
この体は毒されて
酸化し腐敗してゆく
絶滅の予感。。。。

アスファルトを踏みしめて
コンクリートジャングルへ身を隠す
人と言う木々を掻 ....
コンクリートの壁に
長く続いている雨が
滑らかに曲線の
渇き潤して垂れてゆく
寝息を立てて
ゆっくりと
沈下している灰色に
波動の存在を
信じた午後の
奇妙な光り反射している
アル ....
生牡蠣色した夜明けの都市を
雨は重たい鉛のように撃ちつける
聖母像を運ぶ男と
地球儀を回しつづける女が
顔を上げて同時につぶやく
――あなたは誰?

ぼくは鉄路に耳を当てている
いくつ ....
ハイライト



白い光が、ぼくらを射してく
夢や妄想に近い場所で

簡単だよ、世界は回る
ぼくはもうそれを止められない

生温い風に溶ける煙
ぼくが吐き出すすべては消えてゆくよ ....
螺旋階段をのぼっていたら

のぼり続けていたら


どっちが上かわからなくなってきた
のぼっている方向が上なのか



キミの声がする方角に進んでるつもりなのに
近づいてるのか
 ....
     わたしの 青い春はぼろぎれに
       続いて 赤い夏は生ごみに
        更に 白い秋は空き瓶に
             そして 遂に
   黒い冬は 紙屑になろうとし ....
長い年月を波に洗われて打ち上げられた
流木のように古びた椅子に座っている
おまえがいるだけだった

正午の青空のした 影もなく

呼吸さえ 受動で
降りかかる陽射しに ....
優しく抱いた棘は
長くも儚く
鋭くも寂しく貫いて
この心を真っ二つ割ってしまった
しょうがない
一度死んで
二度と蘇えらないんだ

だからどおって事は無い
死してなお ....
あなたを殺すわ

お前を殺そう

私はあなたを
殺すのよ

赤い果実が熟したら
それをあなたは口にして
小さな呻き声を上げ
ささやかな死を迎えるでしょう

お前 ....
太陽を越えようか。

どこまでも。

神も理屈も。

無視してさ。
地殻に居眠りする風の群れ
襟元合わせれば
擦れた羽音

すり抜けた鼓動の列の空
眠らないと 届かない宙

ひたった真昼の花の蜜 逝き
寡黙をあぶる眼に しゃがれ

かがみこんで握り ....
白くつめたい指が摘んだ菫の花束
破綻をつづけるイノセンス
誰にもわからない時を刻む時計
虹色に震えながら遊離してゆく旋律
救いの無いシナリオ
かすかに聴こえる古いオルゴール
のようなノスタ ....
たしかに
心を喰った
俺はそう答えた
涙を呑む灼熱が、そのとき
みずからの渇きと潤いになった
うすきみの森の猥雑なアナタの
調べもそこそこの無口とネジと
葉をあさる蚕と高層ビルの気炎と
靴音と希少動物の薄軽い皮カバンと

化け猫と

嘘の煮物と酒蒸しと
左右で下 ....
病院玄関前に
雨上がりの路上に
いちばん風が吹いていた

折れたアンテナが 屋上で
ひとりでに揺れていた
午前5時37分、街灯が消えた

ヒューズが飛ぶように
鳥が飛び立つ
宥めす ....
ふと気がついたら壁の中にいた
床を歩こうとしても体が動かない
空間の中には入れないらしい
壁伝いに移動するしか手段がない
空間を斜めに進みたいときは
縦と横の二つで動かなくてはならない
体 ....
遠鳴りを
たずねてゆびは
更けてゆく


 傾き、
 あざむき、
 なき、みさき、


橋の向こうを告げられぬまま
こころもとなく
火を浴びて

頑なに
待ち人の名を ....
興味のない話の中で 孤立する
表情を失った 笑えない自分が そこにいる
凍りついた心が キシキシと泣いている
聞こえない 届かない
退屈な会話は 続く 延々と
目は 遠くに
心は どこかへ ....
とある砂漠に
突き刺した旗の下で
頭上の光点を避けていた

そこら上に転がっている
何かの動物の頭蓋が
何も言わずに私を見つめていた

砂の匂いを孕んだ風に
私は何を載せればいいのだ ....
白い眼帯が夜色の世界に映える。
ざぁざぁ狂い風。

外は寒いね。
ここも寒いよ。
そうだね。
そうだよ。

どちらからともなく命を込めてキス。

眼帯を嵌めた君とキスするのはなんだ ....
午後五時ちょうど
わたしは両足をひらきます

まぶたの向こう側で
色落ちた石壁に描いたあの人の姿が
ため息に吹きさらされて
薄れてゆくのを眺めます

そのたびに
西の空から一斉に
 ....
聳え立つ信仰と言う名の神殿で
愛と言う名の太陽が沈むのを見た
未来と言う名の塔が崩れるのを見た
鬱屈するこの魂を
二度と戻らぬ陽光が
さらに踏みつける

切望と言う断崖から臨 ....
脱ぎ捨てたシャツには
汗の匂い
それはそのまま
あすへとながれて

うっすらと
口づけをもとめる
よるの首筋は
片付けきらない部屋の
すべてを横切り
とけてゆく


 ....
鳥篭を落とす
田圃、鳥のいない
鳥篭だらけの田圃


渇いた積み藁に火を放ち
積み藁に火を放ち、
冬が勃起する


ふくよかな夕焼け覆う、
冬がゆっくりと
深く揺れ
 ....
西日の{ルビ紅=くれない}に照らされた
誰もいない部屋の
あの日は永遠に暮れずに
私を傾きつづけて

太陽電池式腕時計の刻みつづける
秒針の先にひっかかっている
スープに影はささないでい ....
不安が胸に 落ちて来て
目を 覚ます
どうしよう どうしよう
真夜中に 立ち上がる
暗闇の中を 歩き回る
狂気が 目を覚ます
遠いところで 正気も目を覚ます
ゆっくりと ゆっくりと 
 ....
創造者よ

許してしまったのか

人が腐ってゆくことを

もう厭わないのか

地球まで犠牲にしていることを


何世紀か経てば

瓦礫の山の中で

誰か
 ....
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