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                        11 血

いってきます
の合図に
ドロップの缶を三回振る
テーブルに置くと
それは部屋の一部分にもどる
吐いた息も
まばたきも
 ....
まだ憎しみの火がこの心から消えないのは
あの時に費やした愛の反動だろうか
それはもし人生に於いて費やす
愛の量と憎しみの量が同じだったら
と言う事なのだけれどね

そんな事はどうでもいい
 ....
白猫よ
それは魚じゃないのだよ
僕の手首なのだよ
だから咬むのはやめておくれ

耳に怪我をしているね
首輪はつけて
いないようだね

こんな雨の夜に
引っ掻き回したスーパーの
ビ ....
ピンク色の
空に

嗅覚が
少量の吸気を
鼻孔の奥へと
運ぶとき

呼吸は止まり
吐息で
全身は脱力する

剥がれ落ちる
白い肌は
紅色に染まる

手と手は鉄の
鎖の ....
無の境地
酔わされたままの脳裏
闇に恋をしたわけでもなく
光を庇ったわけでもない
ただ茫然と
駆り立てようとする何かを
拒んで求めて無くして
ほんわかとした雰囲気に
さ迷い浮かんだ風船 ....
音の{ルビ角=かど}が
うなじに痛く
つづけて痛く
羽があるのに
飛び去らない
そうしているうち
背骨になった
そうしているうち
夜になった
羽音の絶えぬ
夜になっ ....
今日降った雨が
私を殺した
大人たちは
私から
すっかり夢を剥いでから
つまらない子だねと嘲笑う
雨が降っている
冷たい雨だ
私は何ももっていない
軒下に群がる猫の群れ
冷たい金の ....
脳髄の奥からは死の仄かな香りが漂う。
無意味な焦燥が重苦しく、恰も積乱雲の様に自分の肉体を覆い尽くす。
自己の生に対する圧倒的な不信の感情。
意味はばらばらになって宙を彷徨い、轟音の向こう側で何 ....
相変わらず正しい香りを放つ
あなたの髪の先、流れる
膨大な時間に
この手で幸せを掴むことはないでしょう
ただ目を閉じて、目には見えないものを
感じ取る
そっとうなじに鼻を近づけた
今この ....
VOX hallの底辺に座り込めば
世界は三つに分かれていた
そとと、うちと、むこう

うたの隙間から光を浴びて
メガネのフレームを
ぐしゃぐしゃに歪めたくなった
飛び込んでくる音も色も ....
雨が降っている。

たった一人で行った美術館の帰り道とか
「黒い雨が、ストロボをたいて、あ、あ、消えていく」とか、そんな
(暗い記憶や雑音などは)補正しなければ
(だから、暗い記憶など)補正 ....


真夜中ですら
ザラザラとした
大通りの
卑猥な笑いが裏返り
囁き合い
頷きを忘れるほどの
原始に出会う

骨が抜かれ始め
誰かが忘れていた悲鳴を
高々と上げる

町中 ....
「悲しみ」は噛まない、。」


この子が
尾を振る仕草の延長で鼻を鳴らしながら
十畳を嗅ぎ回っても期待は裏切られ
グラスの中で氷が踊る、。刹那
街は窓を彩って
鮮やか ....
視線の低い僕に繋がれた
のんびり足先まで溶け出す夕暮れと
女の子の目は右に左にゆれだすのが
振り子みたいだと僕は思ったり
たとえばあの踏切の手前に出来ていた
水溜りが死刑囚をモチーフにした絵 ....
 良く分からんが


 うるせぇな。




 此処最近、度々考えるのだけど


 僕にお説教をくれる人間はぶん殴っても良いよな?


 別段、誰かに腹を立てた訳でもないし ....
否定から始まって
背理がもたらすものを、
あの人は
知らない
赤色の
不眠に貫かれた
清潔な砂漠の、。(少年の)海の
向こうの
幻としてだけ、。私は
今夜
ふしだらな聖母になり
奉られて
祟られて
紡がれて揺れ、。(少年の)モイライの
 ....
自分を苦しめる両手を拘束し
君を追い詰める両脚に刃を
時を刻む靴をごみ箱へ投げ
現実と真実を繋ぐ鏡を砕いた

自分に対してどれが最良で
君にとって何が的確で
時間がどれだけ必要なのか
 ....
ジッタを起こしているので
それぞれのベクトルが揺れている

空一面を対象として考えるなら
水晶体の焦点距離も図れず
寒さに途方に暮れていた

補正をかける事を辞めれば
笑うべき事も解ら ....
右手に機関銃
左手にカッターナイフ
束縛を撃ち殺す
束縛を刺し殺す

束縛とは名詞ではなく
束縛とは代名詞

いらないから消えてしまえと笑われて
俺もお前がいらないよ
結局互いに消 ....
 だが
 落葉の時間をへて
 絶え間ない先送と 既了の境域へ
 戻るか
 コウシュの旅人

 蒼茫の中、
 一際
 あおく、沈んで
 そこで意味の果実は
 割れ、
 残照 ....
水の中に住む人があると聞いた
僕はその川辺に足を運んだ
静かな水を覗き込むと
空を貫く孤独が映った

僕は深く息を吸い込んで
あなたの名前を呼んだ
あなたの名前を叫んだ
声を出さずに叫 ....
底冷えに震えながら
変化する気圧を感じていた

煙の色が変わったら
仮定した波形すら
忘れて良いのだと感じた

変化する音も色差も
比率でしか無かった

煙の味が変わったら
定義 ....
ビジネスホテルの一階の
回転寿司屋で黒人さんの握った
トロのしゃりがあまりにも真っ白くて
私は奥歯で笑いながら
虎を溶かして作ったバターを思い出す
たしか、色素の抜けた太めのコックが
伝統 ....
目をきつく閉じて
何度も何度も反芻する
あなたの姿
暗闇でも兵士が
銃の整備をするための
あの訓練だ

分解は簡単だ
合理的にできたあなたは
いくつかのホックをはずすだけで
そのす ....
明日は晴れだそうだ
一ドルは百十四円だそうだ
独居老人が遺体で発見されたそうだ
宝石はみんな鳥に
持って行かれたそうだ

誰かが売春で捕まった翌日に
似たような誰かが
表彰されてい ....
靴紐がほどけたまま歩き続ける
家に着くまでに3回 無様に転んだ
擦り傷をつくるたびに上がる口角
もっと もっと 痛みが欲しい

壁に頭を打ち付ける
どうして生きてんだ どうして生きてんだ  ....
吸う血の濃さで決まる
人生の浮世

人生なんてハナからなかった

部屋に1つ椅子

部屋に1つ机

部屋に1本のワイン

部屋に1冊の本

部屋に1滴の血

部屋に1通の ....
残された わたしは
息をしなければならないと
ごぶごぶと
両腕で水をかきわけながら
溺レル

月も星もない
光なき空の下
コールタールのように
生き物の棲まない
真っ黒い海がうねる ....
サキスフォンを右に

極楽鳥を左に

閉じ込めている

晴れた夏の午後開けば

波は歌い始める
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