素晴らしき世界の果てに見えた逆さまの空の終わり、そして僕
Kj

運命は少し回る ギシリ 音をたてて
運命は少し回る ギシリ 軋みながら

ほら誰もいない

汚らしい僕が一人

手にこびりついた孤独 誰もいない

その独白

答えはない 幸せなどない それが真実

現実 目の前に広がる

真っ暗闇の臭い

ユダが僕を見てる

そうだろう だから


僕よ 死んでしまえ

僕よ 死んでしまえ

僕よ 死んでしまえ

身を投げて 水の中へ

骨を砕き 血を噴いて

誰もがそう願う

そう


運命は少し歪む ギシリ 音をたてて

運命は少し回る ギシリ 軋みながら


空は逆さま

吹き出した僕の血が広がって

空を焼いていく

内臓がゆっくりと少しずつ

僕の身体を突き破って

空に落ちていく

あばらの折れる音が聞こえる


皮は溶ける 落ちていく

肉が動いている 

引っ張り合う筋肉が僕を潰す

僕の形が暈けていく


意識の外側

僕の居場所はどこだろう

逆さまの空が少し傾いて

僕は地に還る


いつのまにか血で焼けた空は夜を迎え

また朝になる

僕はどこにいるのだろう


この美しい世界のどこにいるのだろう


自由詩 素晴らしき世界の果てに見えた逆さまの空の終わり、そして僕 Copyright Kj 2006-06-12 03:20:49
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