何をしたって嫌われるのに
気付かないふりをして(事実から目を背け)
人に好かれようと笑って見せた

その姿が何よりも気に入らないらしく
もっともっと嫌われて 嫌われて

存在を消したくな ....
水中を潜る義眼の雷魚

日の光が体内に伝わり

何億もの細胞が 

反応を拒絶し

汚れた尾鰭を照らす

昼下がりの交信の音波を

察知し

その音で会話を始める


 ....
最後に

風が吹くところはどこだ
視界を扇にして乗せる水平は
歩数の速度で揚力にやられr
あがったままの目蓋も
知らぬうちに寸断されているという
たとえば心音

これは事故だ
 ....
小指の腹を、刺し子針が通り過ぎた。

私が絡ませた黒い糸をほどいていた貴方が、
視線を、
私の小指におとした。

流れ出る鮮血が、
小指の先の血管にまで巡って、
そのあと、
真っ ....
鍵穴に流動食を吐き出してテラス越しに迎え入れるアフロディテ。
骨盤に穿つレゾンデートル。目を奪うために穿つ。純白のアフロディテ。

虹彩に猥雑なカレイドスコープ!逃げるなよアフロディテ。
 ....
今、目の前の君を撃つことが出来る。

ということは、君が僕を撃つこと出来る。

ということ。

何故撃たない、何故撃てない。

ハンマーはコックされてる。

セフティなんて掛けてな ....
遂には不信のまま生涯をおえるのだろうか

いくどとなく陽は昇ったそれでも
明日また陽が昇るとは信じることができなかった
夜の闇のなかをよびかけるための一言をさがしている

無数の問いをかか ....
日だまりの喪失によみがえる歌声
岸辺に立ち
シャワーを浴びる裸体が
鏡に映っている
流し去ることの出来ない。
視線にでもなぞれない
曲線を水がしたたり

こもれ日へ歩む旋律
お気づき ....
  かさついた
  ふるい
  手紙を
  燃やして、
  灰は
  深い色をした
 ....
砂を
体中の空いてる
穴に詰めていく
埋め立てた人工の砂浜の
ほつれたぬいぐるみが
さみしそうに息をしている
「あなたのコドモを産むよ」
と笑い
雨上がりの
草いきれで肺一杯にして
 ....
 
そんな日は
きみが
こわれちゃいそうだから

誰よりも強く
抱いてあげたい。


そこにいて
なんて言わないから

歩き疲れて倒れる前に
きみの手を握って
笑えたら い ....
天源神話なのですよ
ソティス、
今また長く閉ざされていた氷が溶けても
溶けても凍り
凍っても溶ける繰り返し
絶え間ない浸食と風化の中でもずっと
岩がだいていてくれる

かつて空から降っ ....
旅に出るとき、私は
体温を消そうとする
体温計を握りしめて
血と水銀を反応させ
ぬかりなく冷却する



観光に行くのではない
旅に出るのだよ、私は
見られるためのものを
見たく ....
八月

終戦を 夢見た蒼き大空が 戦闘機器を彼方に消した


満月

木曜日 砂鉄を摘んだ方舟が 闇夜の月へ方角示す


海月

群青に 揺らぐ{ルビ海月=うみづき}透明は 件 ....
 その夜
 黒い猫が
 私の前を横切って
 あなたへの愛を
 植えつけていった
 私の耳元に
 ふっと
 小さな鼻息が残った


緩やかに回転するふるさとに登ると、木々のさえずりの重さを髪が貫く回数に敏感になる。僕はふるさとの証拠だ。ふるさとは論理的に父と母を演繹する。ふるさとの境界面には無数の弾痕があり、ふるさとを動 ....
雨には匂いがあると思った

昼下がり
蒸しあがった空気と入れかわるようにして
突然降りだした雨の
湿った冷気が部屋を満たしてゆく

「雨だ」と
呟いたかどうかはさだかではないが
そん ....
夜の水族館の部屋、真夜中になれば魚たちは
いちど死に朝になればまた生まれるのだと信じていたころのこと
累々とおびただしく規則正しく折り重なる
自分らの死体を夜の部屋に想像し眠れぬ
死体 ....
明日は一日、月立つ日
時の流れと一年を
月の姿で数えていた頃
細い三日月新月が
空に立つのが一日だった

白夜が続く北極も
夏至を先日迎えたばかり
白夜の空への夜の戻りを
るりが立つ ....
雨がざあざあ降り続ける、6月の空
赤みを帯びた灰色の鉛
錆び付いた鉄のかたまり
そんな空。
俺は部屋でじっとしていた。

みんなに暖かい目で迎えられて
うれしくてありがとうって思うけど、 ....
空になるなら もう立てないなら
声を鳴らして 喉を枯らして

眠りにつくなら 唄えないなら
声を枯らして 喉を鳴らして


手を伸ばしても 意味がないなら
唄を紡いで 終わりが来る迄
 ....
ぶつかるならば消して消されて 
チェス駒を進めるよに
規則的に混雑を闊歩したいよ

--------

時間が間延びしてしまったので
一刻一刻を回収している
処方された薬があまりにちっ ....
白いシャツの腕をまくりあげ
太陽を肌の上に滑らせる
二の腕の火傷のあとが

額を太陽光にむけて
第三の眼を養う
速読の技術

午前中の爽やかな空気を腹いっぱい溜める

心をまとめる ....
僕と踊りませんか?
産まれたての死人が言った
もう一度、聞き直そうとしたが
既に腐り始めていたので
棒でつついてそれきりにした

でも本当はすごく嬉しかった
素敵な言葉だなと思った
だ ....
八方の声に伴って
いしを砕く渇いた音がする
毒がまわる
のたうちまわる
 
回転木馬のしんぜうを
握り潰した私の
血と涙に違いはあるか
精神の死を願う
 
空を飛ぶ夢を見た。
見 ....
ヒトと戦車 そして騙しあい
限りないその束を 何度も窓から棄てましょう

愚者と路 そして嵐
そんなに苦しいなら もう一度生まれ変わりましょう

偶然と音楽 そして貴方
もう触れないかも ....
指をすりつぶす音が水になる。椅子にはびっしり僕の名前が書いてある。妄想のわりにはよく動く左足だ。下半身を覆う毛布の毛束は鱗のようで、撫でると白くなり、逆に撫でるともとの緑になる。君は社会の群れを見たこ .... 火は 一種類のために 婚姻してしまい
又は 燃え尽きるまで 一斉に種を埋没させ
灰すらも そこには かけられない

一本の樹木が 夏に 照らされ
糞を垂らす ゆっくりと 
穏やかな 春は  ....
夜が燻る
夜が放火する



わるいゆめ
ほんのすこし掠めた
ささくれが毛布にひっかかるような
ひっかかるようなきがして
指を舐める

夜が燻る
夜が放火する


にがい ....
木は、死を傍観する

花は、死を黙認する

すべての生は命を絶たれるその瞬間まで

静寂を守らなければいけない



私の感情は死を全うするまで休まらないのではないか?


 ....
キクチさんのおすすめリスト(1561)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
嫌われ者が届かない夢を見た- 完食自由詩208-10-9
雷魚の世界_①- crowd自由詩408-10-8
眼窩- れつら自由詩208-10-8
小指- セルフレ ...自由詩4+*08-10-3
vibrato- Haruka Ojiro自由詩108-8-31
鏡。- 狠志自由詩208-8-31
コスモス- Etuj ...自由詩308-8-30
影という名の- こしごえ自由詩4*08-8-24
朝_の、- るか自由詩6*08-8-12
水のための夜- モリマサ ...自由詩3708-8-5
夜が止まる。- Izm自由詩308-8-4
シリウス・パセット動物群にシリウスの名が冠されている訳- 海里自由詩208-8-4
無温旅程- 木屋 亞 ...自由詩1*08-8-3
蝶々万華鏡- セルフレ ...短歌208-8-3
シャノワール- 伊那 果自由詩208-8-1
探索- 葉leaf自由詩808-7-29
「退屈が僕を殺す」- ベンジャ ...自由詩3*08-7-18
鯨が枯れる(reprise)- mizu K自由詩5*08-7-4
るりら、るりたち- 小池房枝自由詩5*08-6-30
チャコールグレー- udegeuneru自由詩108-6-29
カランコエ- 梨玖自由詩2*08-6-24
チェス駒・薬・真夏・宝石- こうや自由詩4*08-6-24
太陽光- アハウ自由詩4*08-6-24
舞踏会- かいぶつ自由詩2+08-6-24
毒と果実としがらみの、- 黒子 恭自由詩208-6-23
絶望と月_そして北極星- cass自由詩4*08-6-23
善悪の部屋- 葉leaf自由詩408-4-30
- 奥津 強自由詩3*08-4-24
夜が燻る- 杠いうれ自由詩908-4-24
沈んでく- ANA自由詩308-4-24

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